西部劇と懐かしのカントリー&ウェスタン日記

現代とはかけ離れたOld Countryの世界ですがずっと続けていきます。興味のある方は時々のぞいてみて下さい。

(4) あ~ぁ、おいらもとうとう化石人間になっちまったなぁ

2020年07月30日 | つれづれに

あ~ぁ、おいらもとうとう化石人間になっちまったなぁ (4)

遥かなる西部への道、そしてカントリー&ウェスタン音楽

カントリー&ウェスタンという日本ではマイナーな音楽に興味を持っていると ” あいつは何でこんな音楽が好きになったんだろう? ” と不思議に思われる人達がきっといらっしゃるのでは・・・と感じることがあります。小さい頃から九州の田舎に住んでいていきなりカントリー&ウェスタン音楽が趣味になる・・・なんてことは絶対にあり得ないのです じゃ何で? といったところをちょっと述べたいと思います。  

私は団塊世代の真っただ中で生まれました。小学校高学年~中学の頃にやっと日本にもテレビが普及してきて まだ日本製番組が未熟だったこともあってアメリカ製のドラマがたくさん放映されていました。退位された上皇様と美智子様の御成婚や東京オリンピックが開かれたことで大いにテレビが普及した時代かなあ。

そんな中、男の子達にとって西部劇( 30分〜1時間番組 ) は大きな魅力でした。「ライフルマン」「ローハイド」「西部の男パラディン」・・・などなど。主演のスター達の魅力も大したものでしたが、流れる主題歌もかっこよかった。特に当時のポピュラー歌手フランキー・レインが歌う ” ローハイド ” は圧巻で 子供から大人まで魅了されたものでした。今聴いてもウキウキします。写真は「ライフルマン」のチャック・コナーズ、「ローハイド」の主人公エリック・フレミングと若い頃のクリント・イーストウッドね。  そして音楽好きな男の子達は乏しい小遣いを貯めて主題歌の入ったシングル盤レコードをやっとの思いで買うんです。

 

私も買いました・・・つたないポータブル蓄音機( プレーヤーなんて云わなかったなあ )でひとしきり聴いて、さてB面の曲を聴く・・・と、これがまたいい曲なんですよ。曲名を見ると ” エル・パソ ” となっていて歌っているのがマーティ・ロビンスと書いてある。オッなかなか上手いじゃないか、カッコイイじゃないか・・・と気になる。マーティ・ロビンスてどんな歌手だろう・・・といつまでも気になる。パソコンなんかない時代だから調べようがないんですよ。当時 楽器屋さんにレコード・マンスリーという無料の小冊子が置いてあった・・・こんなのに歌手の情報が載っていたりするんですね。どうもカントリー&ウェスタンというジャンルの歌手らしい・・・なんてことが判ってきて 他にどんな曲を歌っているのかなあ と興味がわいてくる。 

同じ頃にジョン・ウェイン主演の西部劇映画「アラスカ魂」なんかが上映されて それの主題歌をジョニー・ホートンという歌手が歌っていた。これもカッコよくて 彼もカントリー歌手だという。イヤー、カントリー&ウェスタンてなかなかいい歌手がいるな~と感じてだんだん興味が湧いてきたというのが一番大きい。 

だから西部劇とカントリー&ウェスタン音楽は自分にとっては原点です。もちろん西部劇とCountry & Western Music は直接は関係はありません・・・でも私にとってはきっかけではありましたよ。

   

そうこうするうちに、本屋さんの棚に「ウェスタン音楽入門」(著者は高山宏之さん)という本があるのに出逢った・・・アッ、Country & Western のことが沢山載っている!!と狂喜・・・お正月のお年玉かなんかで買ってね、眼光紙背に及ぶくらいに読んだ。歌手の名前もたくさん憶えてね・・・こうして知識だけは豊かになっていったのでした。当時のカントリーではスリーハンクといって Hank Williams ( 当時既に故人 )、Hank Snow 、Hank Thompson が大物スターだったのですが、私よりか先輩方は知っていたでしょうが 情報がなくてマーティ・ロビンス、ジョニー・ホートンが先だったなあ。でもレコードは高くて簡単には買えない時代でした。ベンチャーズのエレキ演奏とかブラザーズ・フォーなんかのアメリカン・フォークソングなども魅力があってね。とても買えない・・・だからよくラジオを聴いたもんです。当時はホントに色んなジャンルがありました。

 

最近、作家の五木寛之さんの「 わが人生の歌がたり / 昭和の哀歓 」という本を読んでいたらこんなことが書いてありました・・・” 私はいまの音楽で寂しいと思うのは一つが主流になると、ほかのものが影をひそめてしまうことなんです。百花繚乱いろいろな音楽の花が開いていた時代、全部一緒に時代の中に共存していた。今思えばそれがすごくうらやましくてすばらしいなと感じますね ”・・・と。 

私も同じ感じをもちます。 歌謡曲、シャンソン、カンツォーネ、ジャズ、ハワイアン、タンゴ、ラテンそして隅っこにカントリー&ウェスタン。映画音楽だって心に残るものが沢山あったものね。DJ(ディスクジョッキー)にも幅広いジャンルをカバーできるような人が多かったですよ。そんなことを思うと 時代が進めば何もかもが良くなる・・・というのは必ずしも当たらないなあと感じてしまうのです。

次回に続く

コメント (2)
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