楽しいオムニバス レコード (14)
日本盤 London Records SL-224/225 (2枚組) WANTED Country Music For Collectors Only Vol.2
1枚目
(1)Steel Guitar Swing・・・セシル・キャンベル (カントリースティールギター名手の一人。この曲アップテンポで調子よくフィドルも大活躍)
(2)Let Me Be The One・・・・ハンク・ロックリン(RCAレコード以前に録音した時代のハンクの代表作のひとつ、スチール&フィドル入りの正調)
(3)I Love You So Much It Hurts Me(切ない想い)・・・・・・フロイド・ティルマン(ノラリクラリと歌う何とも独特のテキサスカントリーの先達)
(4)I Suppose・・・・・・・・・・・・・・・・・・ホークショウ・ホーキンス(カントリーバラッドの上手い人だと思います)
(5)Jole Blon・・・・・・・・・・・・・・・・・・ムーン・マリカン(カントリーピアノの名手で歌ってもブギーやカントリーソングに味がある職人肌の人)
(6)Whispering Pines・・・・・クライド・ムーディ(Country Music のワルツ王といわれる以前はブルーグラス畑で活躍していた)
(7)She Taught Me How To Yodel(彼女が教えてくれたのさ)・・・・ケニー・ロバーツ(カントリーヨーデルの素晴らしさ素晴らしさ!が横溢)
(8)Cowboy's Sweetheart(カウボーイの恋人になりたいの) ・・・パッツィ・モンタナ(彼女の最大のヒット曲の再録音、女性 Yodelerとしても有名)
(9)Daddy And Home(懐かしの父上)・・・・・・・・ウィルフ・カーター(語りを入れてジミー・ロジャースの曲を枯れた味わいで歌ってくれます)
(10)Steel Guitar Chime・・・・・・・・・・・・・・・・・・レオン・マッコーリフ(Country steel guitar 名手の一人、ボブ・ウィルスのバンドにも在籍歴あり)
(11)Won't You Ride In My Little Red Wagon・・・・・・・・・カウボーイ・コーパス(テンガロンハットが似合う稀有のカントリーバラッド歌手)
(12)Oklahoma Hills・・・・・・・・・・・・・・・・ジョニー・ボンド(地味ですがなぜかStarday 社で沢山のLPレコードが出されていました、ライブ録音)
平成27年2月17日(火)夜久し振りに聴いてみた。以前載せましたVol.1 キャピトルレコードの続編で Starday レコード編です。
このレコードは古いアメリカのカントリーを知るのには優れたアルバムで、カントリー・ミュージックがまだ ”アメリカ人によるアメリカ人のための Country & Western Music だった ” 時代の香りを十分に漂わせてくれる物になっています。もちろん今では皆な故人で音的には古さは否めませんが、でもねぇ本来の Country Spirits は十分伝わってくるんですよね、ルーラルアメリカの香りプンプンの特徴があった Starday Records 社のスター達で個性もはっきりしています。Starday 社はこの手のオムニバスレコードを沢山出していますが、このレコードは日本独自の編集でジャケット写真が購買意欲をそそるものになっていました、私もジャケ買いした一人、先頃、私の住まいの近くにある ”まんが倉庫”なる古物マーケットにこのLPが400円で出ていました。既に持っているのにこんなに安くていいんだろうか-とつい買ってしまった・・・・・。
ここに登場する歌手達は Starday レコード社でワンマンLPレコードが出されていた人達です、私はこうした人達のStarday LPアルバムに出会うと今でも買ってしまう方です(smile)
さてこのレコード、聴き込むほどに味が出てきて、今回CDに録音しながらバーボンウィスキーと一緒に味わったのでした。一番気に入ったのは(6)Whispering Pines というきれいなワルツ曲。スティールギター(ピート・ドレイク)に Twin fiddle (トミー・ジャクソン&バディ・スパイカーらしい)、トレモロを駆使したカントリーピアノがカントリーワルツの良さを際立たせています・・・・・何とも素敵なカントリーワルツ、何度聴いたことか。 歌う Clyde Moody は前身はビル・モンローのブルーグラス・ボーイズにあってその畑で活躍した経歴があるようですが、カントリーに移ってからの歌のほうがずっと魅力的だと感じます。ところでジョニー・ホートンが歌う同名異曲がありますが私的にはクライド・ムーディの曲に軍配!
(7)She Taught Me How To Yodel のケニー・ロバーツのヨーデルが圧巻、現代でもこれほどのヨーデルはめったに聴かれないと思います。
(5)Jole Blon もムーン・マリカンのピアノと歌にからむ切れ目なく弾かれる Cajun Style のフィドル(バイオリン)があいまって何度も聴いているうちに魅力が出てくる感じがします。
要するにこのアルバムの全曲は聴けば聴くほどに味が出てくるまるでスルメのようなものかなあ、CDになるとよかったのになあと思う・・・・・・続きは翌日に