岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

「珪化木」

2010-12-11 17:36:47 | いなか暮らし

Cimg7196_3   知人の庭にあった珍しい石を貰った。
近くを通る釜石高速道の工事の時に見つかったものだという。
 季刊で発行される「タウンやさわ」に地元の清水氏珪化木について寄稿されている。

 我が里の「お山」胡四王山から高松、北上の展勝地を経て稲瀬に続く山並みは弟三紀中新世に属する稲瀬層と言い約1500万年前に始まった稲瀬火山の残丘である。
 因みにその西方、奥羽山脈はさらに100万年前の生成であるということは稲瀬火山は大分新しい。
 桜の名所の北上の展勝地付近が火口と言われ噴火は数次に渉り何万年か続いた。
 火山活動が収まって一万年もすると、火山岩も風化がすすみ表面には樹木が繁茂、そこに火山が再活動を始めて、飛んできた火山灰などに埋もれた樹木が珪酸化作用によってできたものが「珪化木」(メノウ)である。
 噴火口に近すぎず又遠すぎない特定の地域にのみ発見される。

 10年ほど前に開通した高速釜石道、花巻~東和間の駒板地区で山を切り開いた時に大量の「珪化木」が出たが発破を使っての工事で殆どが砕けたらしい。
 もっとも近所の人たちは昔から見つけては「木石」と称して庭に飾ったらしい。
 さらにその15年ほど前、胡四王山中腹の宮沢賢治記念館の工事の時も1~2メートル位の「珪化木」も数本発見されたが連絡を受けた当時の市役所や教育委員会が興味を示さず殆どが散逸したことを清水氏は残念がっている。
 我が里に古い地質時代の贈り物として「珪化木」が地下に眠っていることを忘れないで欲しいと清水氏は結んでいる。

 1500万年、1000万年、1万年・・・・・気の遠くなる昔々。人間の歴史のなんと短いことか、さらに80年や90年の人間の寿命なんて。
 金魚の水槽におさまった「珪化木」(メノウ)に想いを馳せる。

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