岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

「与那国のサボテン」

2006-08-18 18:14:46 | 田舎暮らし

Cimg1281  8年前の夏、石垣島の白保の海に潜った。泳ぎが苦手なことも忘れ珊瑚と熱帯魚に目を奪われた。60年余の生涯で最も美しい光景だった。翌日、石垣港で見た「与那国丸」で海路訪れたかったが時間の制限もあってYS-11型機で与那国島へ向かった。日本最西端の島は美しかった。

 民宿の夜、暑さはすごい。エアコンはコイン投入式 100円でたしか1.5時間しか動かない。深夜になってコインが品切れ。表の自販機でコーラを買ってそのお釣りを利用しよう。ところがその自販機には「やもり」がいっぱい。なにしろ「やもり」は岩手にはいないから怖い。おつりの返却口に指を入れたらその中にも「やもり」が入っていた 一瞬背中が凍りついたがその涼しさは一瞬だけ。寝苦しい夜、早めに起きて日の出を見に行ったが少し早すぎてウトウトしたらなんと島の野生馬が車の窓から覗き込んでいた

 観光の余った時間、東崎の東屋で文字通りの大海原を眼前に涼しい風を浴びて超豪華な昼寝を楽しんだ

 帰り際、民宿の庭のサボテンの一片を拝借、テッシュに包んで土産に持ち帰って8年、株は大きくなり二つの鉢に分けて育てた。二つの兄弟鉢、この夏、8月18日 8年目にして初めて、揃って花を咲かせた。

 蒸し暑かった今朝、サボテンを見ながら8年前の石垣、与那国島を懐かしく思い出している。サボテンを失敬した民宿、名前が思い出せない。二階の窓から隣の泡盛工場が見渡せたが・・・・・その節はお世話様でした。

※追記 二つの兄弟鉢なんと9月の17日18日と相次いで花を咲かせた。なんと仲の良いサボテンか。

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「井戸かき」

2006-08-07 19:18:07 | 田舎暮らし

Cimg1252  8月7日は朝、涼しい内にお盆に備えてお墓の掃除を済ませてから「井戸かき」(井戸の掃除、手入れ)に出かけるのがこの地方では昔から恒例となっている。集落には4ヶ所の井戸がある。

私の加入する井戸は宮沢賢治の作品の舞台になっただろうと言われる端正な形の小高い山の麓にある。標高差100㍍ほどの小さな山のどこからこんなに湧くのか驚くほどの水量である。25戸の水をまかなったほかに春には大量の水を必要とする稲の潅水にも利用されて不足することがない。「井戸かき」は井戸の水をすっかり汲み上げて空っぽにしてたまった砂や泥を取り除き、きれいにするのが目的だが、この井戸は2インチのエンジンポンプをフル回転しても汲みきれないほど湧くのでこの井戸に限って底まで掃除したことがない。汲み上げた水を1969年と記録されているから凡そ40年ほど前に作られた大きな水槽にいったん貯めてから落差を利用して各家庭に引かれる。山の上には民家はもちろん人もほとんど入らない。石が多い地層のために美しく澄んだ水は冷たくてその美味しさは格別である。集落から他所に嫁いだ人が実家に戻るたびに水を運んでお茶、コーヒーに利用しているとも聞いた。

 今年も8月7日、平日だったが会社を休んで「井戸かき」に参加した人もある。もちろん欠席者もゼロ。水槽の掃除や手入れ、周囲の草むしり。さっぱりしたところで組合長と一緒にこの先も水がこんこんと不足することなく湧くことを祈念する※写真

 もっとも、どこの家でも庭先まで市水道が来ている。市の水道課から時折使用を促す、はがきが届くがいまだに市水道を使っている人は少ない。何しろ私たちのこの美味しくて冷たい澄んだ井戸水、使い放題使って1ヶ月500円だけ。

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「寒い夏」

2006-08-01 08:46:56 | 田舎暮らし

Cimg1239 Cimg1240  平成5年の大冷害を伝える新聞

 夏になると知人からビヤホール前売り券を売りつけられる。義理が絡んで(?)つい大量に買ってしまう。買った前売りは無駄にしまいとビヤホールの開かれる毎週土、日はビール三昧となる。昨日7月30日もつい出かけてしまった。涼しすぎてビールが不味いとかいいながら結局は焼酎までやってしまった。帰りの星空は久しぶりに美しかった。東北を除いて遅れていた梅雨も明けたし「星影のワルツ」なんか口ずさんだりして・・・・・・

 翌31日の朝、肌寒さに毛布を引っ張った。昨夜のビール、焼酎が大分残っている。ん・・・・寒い、今日は真夏の7月31日 そんな筈は・・・」目がしっかり醒めた。田んぼの稲は今の時期、寒さにもっとも弱い。寒さから稲の赤ちゃん「幼穂」を護るには水を沢山入れて水の温かさで守るより術がないのである。ビールに気をとられて田んぼに水を入れるのを忘れていた。そういえば昨夜の満点の星空は今朝の寒さの予兆だった。なんと今朝の気温14.3℃まで下がった。あわてて水を入れたところで効があったかは定かではない。   

 ここ数年、こんな寒い夏にはあっていない。今年の夏はクーラーどころか扇風機も団扇さえも登場していない。

 思えば今から10数年前の平成5年の夏、月遅れのお盆の頃、長袖のシャツに夜は布団をかぶって寝た。いつもの年より20日も遅れて出た稲の穂は結局、実ることなく大冷害となり日本中が大騒ぎし稲作農家は大打撃を受けた。

 稲の品種も改良され田んぼの環境も整備が進み技術も各段に向上した・・・・・が 大自然に勝てると言う錯覚だけは持たないほうが良い。

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