岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

「出席率100%」

2010-01-23 18:40:16 | いなか暮らし

 「志戸平温泉で第二小学校の同級会だった」
 「いいなぁ・・・・・」還暦を大分過ぎた知人の話ではここ数年の何回かの同級会はいつも100%の出席だという。
 
恩師を含め9人全員の参加で話に花が咲いたとか。

知人より2年早く、Cimg6316 「頑固親父」は山の小さな第二小学校を昭和30年、気の遠くなるような55年前の卒業
 当時の在籍生徒は100人前後、団塊の世代がすぐ後ろに控えていた時代に15名の同級生は2年から5年生まで複式学級で過ごしたから上下の学年の人たちも同級生同様、小さい学校はそれなりに楽しい思い出がいっぱい。
 先生と一緒に魚とり、茸取り、冬には兎取りさえも・・・・・

Cimg6314_2 第二小学校、明治8年に設立の頃は地元のお寺の庫裏を利用したそうだ。
 明治41年には校訓が制定されている。
 一、聖勅ヲ奉体シ常ニ忠孝ノ両全ヲ期セヨ
 一、身体ヲ丈夫ニセヨ
 一、一心ニ学業ヲハゲミテ物事ヲ覚エヨ
 一、長上ヲ敬イ同輩ニ親切ナレ
 一、ヨク規律ヲ守レ
 一、ミズカラ治メヨ
 一、思イヤリノアル人トナレ

Cimg6312 大正5年に現在の広場に移り36年前の昭和49年、明治8年から数えて創立100周年と同時に閉校した。

Cimg6315緑の丘に陽はうらら
 松になる風 父の声
早池峰山よ 胡四王よ
 光をあびてたくましく
 伸びる我らだ若芽のように

北上川は たゆみなく
 耳にほのかな 母の声
 小鳥の歌よ 飛ぶ雲よ
 やさしい父母のはげましに
学ぶ我等だ力の限り
(同校校歌)


 閉校後しばらく保育園として利用されたが当時の建物はなくなり跡地は運動広場として屋外プールやスポーツ大会が大勢の人達で賑わう。

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「小正月」

2010-01-17 13:36:36 | いなか暮らし

Cimg6284 「みずきだんご」と言われるが当地では「まゆっこだんご」と言う。「繭」の飼育の盛んな頃の名残だろう。
 数十年ぶりに近所の子供たちも誘って賑やかに「まゆっこだんご」を飾り付けた。

一年中でもっとも寒いこの季節「まゆっこだんご」は小正月行事のひとつ。
 1月8日早朝に母屋や作業小屋の注連飾りを外し一ヶ所にまとめてお膳を備えて拝んでからその年の恵方で焼く。
 11日には「肥出し(こえだし)」、馬屋の厩肥を丸めて雪の田んぼに置いて、15日にはその場所に雪中田植えをする。
「稲わら」や「豆殻」を稲に見立てて雪に差込み「田植え」をして今年の豊作を祈願する。
 その後、萱葺きの屋根の軒先に「柳」と「笹竹」を差込み魔除けをする。
 家の中ではお婆ちゃんと孫たちが「まゆっこだんご」に歓声を上げている。
 夕方、日暮れ近く子供達が集まり始める。年長者をリーダーに数人グループに分かれて家々を回る。
 「舞い込んだ、舞い込んだ 福の神が舞い込んだ」大きな声で子供達が声をそろえると、家の中から「ありがとう」の声とともに切り餅やみかん、おやつが貰える。お金をくれる家もあると子供たちの歓声も一段と高くなる。
 稀に、子供たちの声が聞こえている筈なのに、返事のない家があると大声で
「舞い込んだ、舞い込んだ 貧乏神が舞い込んだ」となる。

 翌16日 その日の朝に限って男が先に床から出る。
女が先に起き出すとその年は不作になると言われてしぶしぶ男衆が先に起きて竈に火を入れる。
 女正月とも言われる小正月、16日の朝だけでも忙しい主婦を休ませようとしたのだろう。
 16日の朝、いつもは仏様に拝まない子も必ず仏さまを拝む。
 朝食が終わると、親類の「仏さま」拝みに回るじいちゃんに、子供達もついてくる。
 狙いはもちろん、少し遅めの「お年玉」
Cimg6290
飾り付けの終わった「まゆっこだんご」の下でおばあちゃんの「おでん」や「おまんじゅう」に舌鼓。

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