岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

「喪に服す・・・・・」

2015-03-23 17:44:20 | いなか暮し

 いつもの時期にいつもの場所で咲くクロッカスミニアイリスだが春一番の花は特に美しい。

 集落では年一回の総会に併せてその年の厄年や年祝いの該当者を招いてお祝いをすることが恒例となっている。
 初めの頃は米寿などは珍しかったが、今では米寿どころか卒寿や白寿に近い人もいてお祝いを受けたお年寄りは涙ぐんでることもある。

 ところが昨年3月お祝いの2週ほど前に集落に不幸があって中止となった。

 そして今年こそはと集落の若手を中心に準備を進めていたが、またまた半月ほど前に不幸があってお祝いは自粛し中止となってしまった。
 楽しみにしていた今年の該当者12名はがっかり・・・・・

 集落に不幸があればお祝いに限らずスポーツ大会などの行事も自粛するという麗しい(?)習わしがある。
 それではどの辺に線引きをするのかはいつもの議論である。

 不幸があるたび地区なり集落の行事を中止いていれば今の世の中、お年寄りが多くそれにつれて不幸も多くなり色々の行事が出来なくなる。

 「喪に服す」のは当事者、家族だけに限るべきではないか・・・

  いや、それでは仏さまに失礼にあたる 忌明けまで集落はともに「喪に服す」べき・・・

 「忌明け供養」はしているのだから・・・

 せめて三七日(みなのか 21日)は集落も行事を自粛・・・

       どちらも正解、さて?       議論は続く・・・・・

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新花巻駅前の「こうやまき」

2015-03-13 11:39:04 | いなか暮し

東北新幹線、新花巻駅前のバスロータリーにそびえる こうやまき(高野槇)
 手入れしなくとも狭円錐形の整った樹形となることから庭木の王様と言われ世界三大造園木として名高い。

 福島以南の山地に野生、岩尾根に良く生育し徳島、山口では絶滅危惧種としてレッドリストに含まれる。

北国での生育は珍しいと言われ、高野山では霊木として仏に供える花の代用としている。

 つい、先日開業30周年を迎えた新花巻駅の設置に伴う土地区画整理の際、本家(屋号 百目木)の氏神さまの近くにそびえていた「こうやまき」が道路敷地になるために新駅に移植されたものである。
 当時 径60㌢、樹高18㍍、重さ11トン、樹齢は何百年か見当がつかないと言われた。
 20トンクレーンでは吊り上げることができずに35トンクレーンで2日がかりの移植作業だった。

 南北朝期、南朝の命を受けて熊本菊池一族の雄、菊池武敏が皇胤の下向に伴をして石巻を経て遠野入り、その末裔が南部藩の大事件に関与したとして当主は切腹、その妻と遺児は遠野を追放されて東和町石鳩岡で15年余り過ごした後、移動の自由を与えられて土沢に下り浄珠院を頼る。
 その次の代が現在の矢沢に土着、農業を始めたのが本家の初代とされているから初代が子孫の繁栄を願って、氏神さまの近くに「こうやまき」を植えたのだろう。
 それから350年あまり現在は新花巻駅前で移りゆく世を見つめている・・・・

 一本の「こうやまき」に夢 広がる

 

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