岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

「松くい虫」

2009-06-30 20:57:01 | いなか暮らし

 「松くい虫」と言う虫は存在しないそうだ。
 日本中の松を枯らすのは明治以降、外国産材によって運ばれた外来虫でマツノザイセンチュウと言う1㍉にも満たない小さな虫で、松の枝をかじって生きるマツノマダラカミキリ(体長2~3㍉)にしがみついて木から木に移り日本中の松の緑を食い荒らす。
 数年前、日本海沿岸を旅行してあの枯れた松が延々と続く光景に唖然としたことがある。

Cimg5347_2 この松が「やられているな」と思って1,2年  見る影もなく枯れる。

 岩手中部の我が郷は、「松くい虫」の北限と言われて久しいが北海道と青森には「松くい虫」はいないと言われているが現在はどこまで北上していることか。

Cimg5349_2 そして今年・・・・また新たにこの松が食害され枯れ始めたから来年春にはもう一本、二本と枯れ木になる。

 

 
 次第に弱り、枯れる街道の松並木や里山の松、海沿いに延々広がる枯れた松林

  たかが1ミリにも満たないマツノザイセンチュウめ。

 現在の日本の技術、力で退治できないとは残念至極。
Cimg3056_2

 

 地域自慢の名木「添市(そいち)の笠松」

 憎っくき「松くい虫」は直線にして500㍍まで近づいている。

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「亀 ②」

2009-06-29 18:50:32 | いなか暮らし

  元気な岩手の紹介
        えさし藤原の郷018_2

 「亀 ②」

 2年いや3年に一度、きまってこの時期
 田んぼで「亀」くん出会う。心待ちしている感が無いでもない。
 いつもは田んぼの溝切り作業中に機械にぶつかって出会うが今年は田んぼの排水路で見つけた。

 我が家では「亀」と出会った前後はきまって良い事がある
 長男が北海道からお嫁さんを連れてきた年、そして孫が生れた年にも、その孫がお父さんの出向先から両親と一緒に帰郷し同居を始めた年が3年前。
 3年前の「亀」には「我が家の一人孫にどうか弟か妹を恵んで欲しい」と願いを託して田んぼに放した。

Cimg5360 それから3年
念願の一人孫には弟ができて もう一年
 立って歩き出すのは今日か明日かというまで元気に育っている。

 今年の「亀さん」はどんな嬉しいことを運んでくれるんだろうか。

今夜は「亀さん」と芋焼酎で乾杯し自慢の「ひとめぼれ」をご馳走する。
 うん? 亀は何を食べるんだろう・・・・・

 明日の朝、涼しいうちに見つけた場所にお戻り願う。

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「おととい日記」

2009-06-23 21:44:08 | いなか暮らし

058 元気な岩手の紹介 
    岩手の夏、北上川をボートで下る

「おととい(一昨日)日記」
 
お歳よりの会合に主催者で出席した。
 若い講師先生のお話、
 物忘れ防止には脳を鍛えるためにも短歌を詠んだり川柳を詠むのが有効との事だったが、あいにくとその向きに興味のない方には
「おととい(一昨日)日記」をお薦めするとの事。

 物忘れが始まって久しい。
 忘れる前にメモ、メモ・・・と何でもメモっていたが少々疑問も感じていた。
 メモしたことで安心して、内容は一瞬にして記憶から消え去る。
 これでは小さな頭脳は退化の一方ではないか

 そうだ、「おととい(一昨日)日記」を始めよう。
 今日の出来事をあさってまで頭脳に保管する、と言うことは忘れてはいけない。
 以前から日記は欠かしたことが無いが単なる惰力でもある。

 「おととい(一昨日)日記」に挑戦開始。
ところがこれがなかなか。
 忘れ無いような出来事があった日はともかく普段どおりの農作業、同じ様な毎日となると今日の出来事をあさってまで退化の進む脳に保管するということは思ったよりも大変な事である。
 「午前はこうして午後は・・・・・」出来事を頭の中で組立て翌日には更に思い出しては組立を確認する。
 そうしてあさっての朝は大急ぎで日記を書いて一安心。

 物忘れを自覚しているご同輩の方々に
  「おととい(一昨日)日記」をお薦めする。

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「雷親父」

2009-06-21 20:45:43 | いなか暮らし

Img_0123_5 舗装の隙間に生えた「根性大根」とかが時折話題になる。
 取壊した納屋の跡地にいつかこぼれたお米、雨に恵まれて芽を出し元気に逞しく育っている。
 幼い孫たちも「根性・・・・」に育って欲しい。

保育園から帰って友達といっぱい遊んだ後、お腹も空いて、ぐずぐずお母さんにむずかる孫に「頑固親父」の雷が落ちた。
 精一杯抵抗する孫に更に雷が大きく轟いた。

 雷を落とした後の「頑固親父」も胸が痛む。
 離れに帰ってお母さんとお話して眠ったと言うが怒られた理由はいまいち納得がいかなかったらしいが早々に眠ったと言う。

 会津藩の教育 
「什(じゅう)の誓い(掟)」
一、年長者の言うことに背いてはなりませぬ。
一、年長者にはお辞儀をしなければなりませぬ。
一、虚言(うそ)を言うことはなりませぬ。
一、卑怯な振る舞いをしてはなりませぬ。
一、弱いものをいぢめてはなりませぬ。
一、戸外でモノを食べてはなりませぬ。
一、戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ。
    ならぬ事はならぬものです。

 身分差別無く6歳になると「什」の組織に入り「什」の誓いを守る。
 誓いを破ったものにはそれなりの制裁があり幼いながらも「罪と罰」を身に付ける。
 会津の子供達は6歳から4年間を「什」の組織、いうなれば遊び友達の規律あるグループで過ごして10歳になると日新館に入学する。

 後刻、お母さんに「おじいちゃんに傷を負わせる想いをさせて御免なさい」
 言われて感情むき出しで雷を落とした自分が恥ずかしい。

 翌朝、孫と仲直りに納屋に超特大のブランコを作ってやったら素直に「ブランコ作ってくれてありがとう」

 「頑固親父」ときには「雷親父」

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「折込チラシ」

2009-06-13 18:57:21 | いなか暮らし

031s_3   元気な岩手の紹介   平庭高原の白樺林

「折込チラシ」
 週末の今日の折込チラシ
 台湾産、きはだまぐろ  チリ、塩銀さけ  ノルウェー産、サーモン  ロシア産の たら子、明太子  地球儀のどの辺だったかモーリタニア産の蒸しタコ
 まさに魚の世界博覧会 魚に限らず食糧全体のことではあるが・・・

 水産白書によると食用の魚介類は自給率が50%代とか。
 近海物のかつお、イカ、さんまにブリを毎月一皿多く食べると自給率も60%代に乗ると言う。

 『ただ珍しく面白く 月日のたつも夢の中・・・・』唱歌「浦島太郎」の一節
 ただ珍しく面白く、輸入ものを膳に並べているうち、日本人は知らず知らず、食の足もとを危うくする月日が流れていたのかも知れない。

 幕末の歌人、橘曙覧(たちばなのあけみ)は詠んだ。

 たのしみは まれに
  魚煮て 児等(こら) 
みなが
 うましうましというて食う時

 毎日楽しみに拝読させてもらっている読売新聞「編集手帳」から一部文面拝借しました。

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