「落し物」 「忘れ物」

「ひこばえ」写真　孫生（ひこばえ）は作物が自ら蘇生するチカラ、生命力の象徴とされ、切り株の根元から生える新芽だが例年より早く終わった稲刈り、秋になっても高温が続き、稲の刈後に「ひこばえ」が生える。
　北国で写真のような長く成長した「ひこばえ」は珍しい。
　１０月２７日の強い霜そしてまもなく風花、寒さで枯れる運命ではある。

「落し物」？「忘れ物」？
　ここ一ヶ月好きな旅行が続いた。
　所属する団体の研修に北九州を一周した後、妻と連れ立って伊豆から知多半島方面へ旅行した。
　熱海から豊橋へ「こだま」の車内で暑さで脱いだベスト、再度着るときにうっかり、ポケットのデジタルカメラを落としたことに下車した後に気がついた。
　「カメラを落とした」と言ってるのに妻は「カメラを忘れた」と繰り返す。
　「忘れた・・・・・」が最近めっきり多くなってきた「頑固親父」としては「忘れ」は禁句、「忘れた・・」のでなく「落とした」と言いたいのに・・・・

　 幸い終着の名古屋駅で見つけてもらって、その後は知多半島　日間賀島（写真）を回り、帰りはゆっくり太平洋フェリー。
　我が家には「落としたカメラ」が先に届いていた。

　名古屋駅遺失物取扱所の皆様には大変お手数をおかけしました。
　ありがとうございました。

「新米の苦い味」

電線にとまって、棒掛けにして乾燥している稲の米粒を狙う沢山の小鳥たち
　仲間を沢山呼んで腹いっぱいお米を食べるがいい。
　同じ地球の仲間じゃないか、
　お米はもう小鳥の餌より安い・・・・

　異常に暑かった今年の夏、暑さで背丈の伸びた稲は豊作も予想したが、さにあらず平年作。
　そこまでは良かったが暑さのせいもあってか米粒に斑点を残すカメムシ被害が広がり売り渡し米の等級、値段がガタ落ち。
　昨年より３割近くも下がった米の概算金（農協に販売を委託しすべて売り切った後に清算する）はもう40年ほど前の値段に戻った。
　昭和４０年代まで戻った米価　低米価に加えて等級落ちのダブルパンチに百姓一揆でも起きそうなものだが農家は意外と静観というかあきれてしまったのか来年の稲作の意欲は消失気味。
　ただ、米価が下がった分、米の国際競争力はついているとか
　かって国際価格の数倍もしていた国産米が２００８年には中国産１６７円に対して国産米の生産費は３～５ｈａ層農家では２１３円、１０～１５ｈａ層は179円まで下がったという。
　国産米を輸出して国際的に活躍できるできる日が来るのか？
　余分な米を作る弱小農家は市場原理主義に破れ退場するのか？

　今年の「新米は少々苦い味」がする。

「贅沢」

　稲刈りまじかの９月の一日、新花巻駅前の茅葺民家の熊谷家住宅で神楽鑑賞会があった。少し遅れていったらいっぱいの見物人、遠くからしか見れなかった。
　どの顔も真剣、胡四王、幸田神楽の人気に驚いた。

　「贅沢（ぜいたく）」

　遠い昔「ぜいたくは敵だ」と教えられ資源の浪費を戒められた時代があったそうだが昭和３０、４０年代には三種の神器といわれた家電製品が売られ、「となりの車が小さく見えます」、「いつかはクラウン」大きなことは好い事だとコマーシャルに乗せられ日本中が買い物に奔走しもしかして収入以上の買物さえもした。
　景気対策とかの国策なんだろう。
ごみを燃やすとダイオキシンが出ると言われて日本中に大きな焼却場が作られ、パソコン講習が各地で行われてあっという間のパソコンの普及　そして携帯電話、持たない人が珍しいほどの普及し今ではその害が問題になるほど。
　そして、次に来たのは壊れていないものまで捨てさせられる地デジ　来年夏までに買い換えるよう毎日せっつかれる。
　大家族の我が家では、新規買い替えの地デジ対応テレビが一段と大型になって３台、携帯電話の所有が４台に加えて固定電話。
　ぴかぴかのものも含めて車も５台。もう欲しいものはない。
　次の国策では何を欲しがらせるんだろう。

　　戦時中「ぜいたくは素敵だ」と立て看板に落書きされた事件があったそうだ。 　欲しいものを買う、まだ使えるものを捨てて買い換えることが景気対策には必要な事らしい。物を大切に長く使うほうがいいのか 　欲しいものを買うことは　良いこと？　悪いこと？ 　「贅沢（ぜいたく）」と言う言葉、もはや死語かもしれない。