岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

瞞(まやかし)の矛先

2022-01-28 14:01:38 | いなか暮し

二十四節気  大寒
 末候 鶏始めて乳す(にわとりはじめてにゅうす)
  鶏が卵を産みはじめるころ。現代は年中、卵を産んでいるが、昔は春から夏にかけて産むものだったとか。
 玄関に置いたクロッカスが咲き始めた。これから始まる花の数々、庭や畑に、秋までに数千、いや数万の花々が咲く、すべて花好きの老妻の手による。

 我が郷に住む、先輩の奥さんが花巻市民芸術祭「詩」部門で入選、3年連続の快挙。

   「瞞(まやかし)の矛先」
  何喰えば そんなに怒れる
   ー とおいむかしの赤いグミか ー
  なに喰えば そんなに強気になれる

   ー カボチャの天ぷらか ー
  いとも簡単に私の心を封じ込めて
  なに喰えば そんなに威張れる
  私は部下か? ここは会社じゃない

  心の中で悪態をつく
  口には出さない 出せば後悔する
  明日は二人とも笑っている
  いつもそうだ
  矛先を自分に向ける
  今朝キュウリの漬物食ったから
  私は「平気」のベテラン俳優

  今日は雨 この雨はいつ止む
  自分を庇う 無口になる
  「暖簾に拳骨」状態の時間を創る

 そして思う
  ー 私は勝った ー  誰に?
  たとえ雨が降っていても
  私は叫びたい
  婆さんだって反抗期
  ー 本日は晴天なり ー って

 先日、お会いした。いつもの笑顔で、ご夫婦で仲良く、歩いていた。
 どうぞお元気で、新しい作品を待っています。

 
 

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歳祝い

2022-01-25 09:55:48 | いなか暮し

 年が明けて数日、菩提寺からお札(シール)が届く、「立春大吉」「鎮防火燭」(ちんぼうかしょく)の2枚、玄関に貼り、厄除招福と火災などの厄災を除くというシールが2枚。
 ありがたい「お守り」だが玄関に、大きめのシールを貼り付けるのは若い人たちは好まない、やむなく玄関の隅に御鎮座いただき、「厄」が入り込まないようしっかり見張ってもらう。

 年が明けて間もない日曜、我が郷の鎮守の八幡様では「どんと祭」が行われる。
 古いお札やお守り、取り外した、しめ飾りを焼いてくれる。
 山と積まれた古いお札、しめ縄を焼く、その御神火にあたって厄を除くと言われる。
 その日、午後から同じ鎮守様では、前もって申し込んでいた厄払いや歳祝いに当たる人たちが集まる。
 今年の 厄年、大厄は S56生まれの男、数え42才、 H2生まれの女性数え33才、
長寿と健康祈る、歳祝いは いずれも数えで 還暦はS37生まれの61才、古希はS28生まれの数え70才、喜寿はS21生まれ77才、傘寿はS18生まれの80才、半寿S15生まれ81才、米寿はS10生まれの88才、卒寿はS8生まれの90才、白寿T13生まれの99才。
 神主さんの祝詞に続いて胡四王神楽の権現舞、続いて、権現様に頭を噛んでもらって、厄を除け、長寿を祝ってもらう。
 今年は厄払いの若い該当者はなく、70才の古希の方が一番、多く、次いで還暦、古希、と高齢グループが続く。
 元気なお年寄りが多いのは日本の人口ピラミッドとピッタリ一緒。
 お祓いを受け、お守りのお札とお神酒をいただき、次いで「直会(なおらい)」そして近くのレストランで二次会、三次会・・・は無かった。コロナ禍で宴会は無し。

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列車旅②

2022-01-19 14:28:35 | いなか暮し

  いたずら雀ども、この雪では餌も、思うように食べれないんだろう。餌台は超満員。

 釜石線、三鉄と鈍行列車を楽しんだ翌日は、旅好きの虫がすっかり目を覚ましてしまった。
 翌日、今日は新幹線を楽しもうと、早めの出動、新幹線下りに乗り込み秋田に向かう。
 仙岩峠を越えるあたりでは小雪がチラホラ、やっぱり日本海側は・・・
 車窓からは手入れされた杉の木が、枝に雪を乗せて整列、美しい秋田ならではの景色が続く。
 2時間ほどで秋田、男鹿線に乗り換えて追分着、雪は止んでいる。
 左手には大きな風車が見えているから、日本海も近くに違いない。
 道の両側に積まれた雪の山に驚きながら徒歩20分、「男潟、女潟」に広がる公園内の今日の目的「秋田県立博物館」着、さほどの目的があるわけではないが、博物館内の「菅江真澄資料センター」には大きな興味があっての訪問。
 寒いこの時期、博物館は訪れる人も少ないんだろう、静かな館内をゆっくりしすぎて、「稲庭うどん」の昼食は少し遅れてしまった。
 江戸の後期、三河で生まれた「菅江・」は旅行家として三河から蝦夷地まで及び、生涯の半ばを北奥羽で過ごし、晩年を秋田で過ごし、秋田で没した。
 彼の残した記録は莫大な量に及び、当時を知る多くの資料が残されている。
 天明年間には花巻を訪れて10日ほど滞在したという記録も残っている。
 午後はゆっくり、目的の「菅江・・」を楽しむには時間がまだまだ、足りなくなってしまった。
 急ぎ秋田駅に戻る頃、日本海側では珍しい青空が広がっていた。
 毎日のように一人で出歩く罪滅ぼしにと、老妻に少々の秋田みやげを買って、再び新幹線、本音を言えば秋田の次の停車駅、角館から秋田内陸縦貫鉄道に乗り換えて、豪雪も見たいが、雪で列車が停まるのも怖い、今日はこのまま花巻に帰る。
 そういえば今日は小正月、家では御馳走を作って待ってくれていた。



  

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好きな列車の旅

2022-01-16 16:22:31 | いなか暮し

 いつ頃からだろう、あれほど好きな旅行が、すっかり億劫になってしまった。
 これではいけない、仕事の閑な今の時期こそ、絶好の機会と朝早く釜石線に飛び乗った。
 車中乗り合わせた知人は、どこへ、何しに?・・尋ねられても理由なんてない、説明したところで理解はしてくれない。
 列車が走りだせば、すぐに旅行好きの虫が目を覚ます。車窓の見慣れた景色にわくわく。
 よく晴れた空から想像できないが強い風のせいだという、しばらく徐行運転、乗り換え時間も気になる・・
 車掌さんが来て「どちらまで、釜石の乗り換えですか、三陸鉄道下りですね」、今の車掌さんは行き先まで訪ねるのかな・・・?
 やがて車内放送「釜石で乗り換えするお客様にお知らせします、到着が遅れる、この列車の到着を待って三鉄、下り久慈行は発車します」。到着ホーム、反対側では三鉄が待っていた。
 乗り換えた人、わずかに2、3人だけ、手配してくれた車掌さんに感謝。
 三鉄列車はガラガラ、4人掛け椅子を独り占め、中央のミニテーブルはとっても便利、持ち込んだおやつ、新聞、旅行パンフを広げ、明るい海を眺めながら居眠りもよし、やがて宮古着、三両編成がここから派手派手の一両で走り出す。 さらに北進、終点久慈に向かう。 途中二度も列車を停めて、青い空、青い海を堪能させてくれた。
 三陸鉄道は久慈が終点、ここからはJR八戸線でさらに北上、種市を過ぎてやがて青森入り、広い広い太平洋が続く。
 機会があればと思い焦がれる種差海岸だが寒い今の時期はまだ、まだ、暖かくなったら必ず訪ねる・・・
 終点八戸で買い物、帰りの新幹線に乗り換えて30分余り、缶ビールひとつ飲んだらもう盛岡、乗り換えて10分新花巻着、すっかり暗くなっている。
 釜石線93キロ、三陸鉄道全線163キロのうち126、八戸線71、新幹線214キロ、今日の鉄道旅、只々走って合計500キロ。 それでも楽しい一日、億劫になってた旅行がすっかり回復した一日でした。

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かかりつけ宿・・その後

2022-01-11 14:40:18 | いなか暮し

24節気 小寒(しょうかん)
 次候 水泉動く(すいせんうごく)地中では凍っていた泉が動きはじめるころ。新暦およそ1/10~14頃
 大きくなった木の芽に雪が積もる、春は遠い。
 寒さの、この時期は、春 花の咲きだす頃まで、農家のお年寄りのお待ちかねの季節、小正月行事に続いて温泉へ、旅行へと楽しい季節でもある。



 「いつかは、やがて・・」と、思っていたが、元旦の日付で、いつもの小さな温泉宿から閉館ご挨拶が届いた。
 凡そ、20、30年もの長いお付き合いに「おかみ」は、どんな難題も引き受けてくれた。
 午後になってから「今夜、友達を連れていくから・・」
 「そんな急に言われても、じゃー途中のスーパーで何か買っておいで・・」
 スーパーで買った魚をきれいに並べてくれたり・・も、一度ならず、多分2、3度
 「大勢で行って騒ぐよ」いえば急遽、貸し切りにしてもらったことも・・
 「いとこ会」で幼い孫が神楽の舞いを披露した時は、宿の人たちがみんなで観客になってもらったことも。
 「〇〇ちゃんは何年生になったの?」「お姉ちゃん、今日は来ないの?」と生まれる前からのお付き合い、「ただいま」と言えば「おかえり」と迎えてくれる「おかみさん」は孫たちの人気者、大きくなった孫たちだけで「お風呂に入れて・・」と訪ねることがあるらしい。
 ここ数年、「後継も無いし・・」「働いてくれる人もないのよ・・宿の仕事も大変なのよ」
 そんな話を聞いてるから、昨年の秋の「いとこ会」では孫たちが手分けして準備や後片付けも手伝い、いつまでも飲んでる大人は孫たちに長尻を叱られた。

「長年にわたり大変多くのお客様からご愛顧いただき心より感謝申し上げます」と結ばれていた。
 「・・・いろいろとご迷惑をおかけしました、おかみさんは、まだまだ元気だし、今度はお客の立場で、ゆっくり温泉を楽しんでください」 と、感謝のハガキを送った。
                        新年の寂しい出来事でした。 

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