岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

花とおじ(い)さん

2021-10-26 10:54:54 | いなか暮し

 老妻が幼いころ食べて、とても美味しかったと植えたポポー(又はポーポー)4、5年してようやく実をつけた。
 追熟して、皮を斜めに切り取り、スプーンで食べる。マンゴーとバナナ、アケビを混ぜ合わせたような濃い味が、甘くておいしい。 (・・が自分には1年に2ヶもあれば十分)

 メンバー全員がワクチン接種を終え、コロナ禍が幾分下火になって、恒例の定例会が再開された。
 会と言ってもメンバーは数人、決まり事らしいことは何もないが、参加資格のみ後期高齢者であるという暗黙の了解がある。
 決まっているのは、月一回の定例会の場所と開催日だけ、経費はすべて割り勘。
 再開されたその日、情報交換という名の、ほとんど昔話だが・・・
 久しぶりの定例会に、仲間の一人のうれしい出来事が話題となった。
 仲間でも若手(後期高齢者間にも若手はある)の彼は、とても元気で、無類の酒好きは有名、若いころから、あの肉弾がぶつかり合う、激しい祭りとして有名な蘇民祭の超ベテラン選手、岡山西大寺の会陽にも冬、裸で参加した経験がある。
 今も農業法人の大型農機のオペレーターとして活躍している。
 その彼が「まさか・・」という話を聞いた。
 毎朝、男だけの職場に花を飾っているという。
 おそらくは、出がけに奥さんが育てた花を物色し、摘み採って、事務所の花瓶の水を替えて、花を生ける、それを見て職員はみんなニコニコ、仕事前のひと時、うれしい光景が想像できる。
 どちらかと言えば、花を摘むというより、花を踏み荒らす ”花と野獣” タイプの彼、にわかに信じがたいが、彼の上司が話していた「彼の仕事は繊細で正確」だという、言われてみれば多々思い当たることがある。
 そんな彼は、人前では見せないが、大の愛妻家という事は仲間内でも評判でもある。
 今日の定例会は、仲間のうれしい話題を聞いてみんなほっこり、また来月の定例会には又、元気で会いましょう・・・・

 

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「悟り」

2021-10-19 18:13:53 | いなか暮し

 予報がすっかり外れて、朝から秋晴れの陽がさしている。
 農作業に出てはみたが、今朝の新聞では「岩手県央の山沿いは紅葉が・・」と、いう記事があった。
 青空の広がる空には、早池峰山、岩手山,焼石岳がすっかり晴れてくっきり、山が近く感じる。
 仕事どこではない、予定変更し急遽早池峰山に向かうころ、もう11時過ぎている。
 おにぎり買いに寄ったコンビニの駐車場のすぐ隣、手の届くところに大粒のブドウが大きな房で下がっている、手を伸ばしたい衝動を抑えて(盗らずに)撮った。 
 早池峰ダム付近は紅葉はまだ少し早い、岳集落を過ぎたころから次第に色づき、登るにつれ、道の両側には落ち葉が増えて、濡れた道の落ち葉は車が滑そう。
 河原の坊駐車場には登山者の車が20台ほど、ここまでくれば木の葉もだいぶ落ちて、山は夏山より明るくなっている。
 かって河原の坊から一気に頂上目指したが、現在登山道が閉鎖されてるので車を置いて小田越経由で頂上を目指す。
 これがきつい、河原の坊から小田越えまでの2㌔あまり、舗装道の急坂が続く、時折、葉の落ちた木々の合間に頂上が見え隠れしている。
 30分余りで小田越、ここからが早池峰登山、お昼もだいぶ過ぎて、この時間に登りは自分ひとり、携帯プレーヤーの音楽を聞きながら一人の山を楽しむ、時折下ってくる人も、平日の今日は高齢と思しき人達ばかり。
 見晴らしがよくなり、晴れた西空に我が里の胡四王山と湾曲する北上川が見える場所で、遅い昼食をゆっくり。 ここで戻る。
 もとより頂上まで行く時間もないし戻る「残念」さ、はない。初めから頂上を制覇という気持ちはないから、気分も爽快、満足感も十分。
 これからは自分の年齢、体力に合わせて、登頂ばかりではなく、周囲に目を向けて楽しもうと思う。
 これからの登山に対する「悟り」を開いたような・・
 帰りは西日に向かって、逆光の木々を通り抜け、早池峰神社にお参り
   充実した一日だった・・・・・。
 

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眼と眼

2021-10-16 09:04:46 | いなか暮し

 今年は12月、第一週の土、日まで毎週運行されるSL銀河
  今日の運行、下り釜石行き 新花巻駅では「清流 田瀬子ども太鼓」がお出迎え、にぎやかなお迎えに乗客もにっこり。

 近くのホームセンターに買い物に出かけた、いつものようにレジを横目に入る。
 レジ待ちをしている人と偶然に視線があった、大きめのマスクをしているが
 「あの人だ、・・だいぶ老けてはいるが、間違いない・・」何年いや何十年ぶりだろう、記憶がよみがえってくる。
 相手も気が付いたんだろう、視線を送ってくる。
  「何年ぶりだろう、元気そうだね」
 「ごめん、話しかけないで、連れがいるの・・」眼が訴えている。
 「昔住んでたところに、今も・・」
 「子供さん、孫は・・」
 「老後、幸せに暮らしてる?」
 「また、いつか逢えるといいね、できればゆっくり昔話なんかも」
相手はレジを済ませて表に出て行った。
 ほんの1、2分 いや何十秒、眼でこれだけ話したつもりだが、こちらの勝手な思い込みだったかも知れない。
 年寄りだって時には胸がときめく、突然の出来事に、何を買いに来たのか忘れてしまった・・・
 
  好きな芋焼酎のお湯割り、今夜の晩酌は、ほろ苦そう。

 

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コメ・コロナ・米価

2021-10-06 09:36:26 | いなか暮し

コロナ禍で憂鬱な日本、いやアメリカまで痛快な大活躍で、明るい話題を提供してくれた大谷翔平選手、46発、100打点、26盗塁、9勝して今季を終えた。
 母校、花巻東高校正面 来シーズン、更なる大活躍を・・

 日本でも米国でも、人々はコロナに関して同じ情報を得ているのに、感染したり死亡する人が日本が米国より格段に少ない。なぜか、
読売新聞「地球を読む」に米国の大学の先生が寄稿されている。
 理由の一つ、日本人はマスクをきっちりと着けているから、、米国ではマスク着用を求める規則は個人の自由を侵害していると抗議する。
 その遠因は何千年にわたる食料生産の違いから来ているという。
 約1万年前からはじまる農業、ほとんどの伝統社会は牧畜か農耕の道を歩んだ。牧畜民は良い牧草地を探して個々の判断で移動するが、農耕民は恒久的に田畑のそばにとどまり、好むと好まざるにかかわらず、隣人と絶えず付き合う。
 日本の稲作農家は精巧な灌漑システムを作り上げ、田植えや稲刈りの集中する重労働を互いに手伝い、隣人とうまくやれない農家は孤立、追放され、飢える覚悟しなければならない。
 稲作への依存、頻繁な自然災害、高い人口密度、限られた資源が要因で日本は強い協調が求められる。「個より公」、「競争より和」が尊ばれる。
 現代の日本人のほとんどは稲作の経験はないが文化の遺産は今も生き続けている。
 なるほど長い歴史の米つくりシステムがコロナ対策でも役立っていると言う事らしい。
 その日の夕方の農協のチラシ、「本年産米は30㎏あたり4550円です。」去年より2千円以上も安い、概算金だから、いくばくかの上積みがあるにしてもこの値段は昭和47年頃、50年も前と同じ・・・・

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