夏休みを指折り数え始める頃、学校から帰った子供達が鞄を投げ捨て、近くの「シャゴミ(植物のぐみ)」に群がる。
大きな木の下のほうから赤く熟した「シャゴミ」食べ始めて次第に木登りしながら上のほうへと登る。
木登りのできない小さな子供は仕方なく、いくらか赤みの差したがまだ良く熟していない実を酸っぱさに顔をしかめながら食べる。
どの子も「シャゴミ」の渋で舌が白く割れている。
木の上のほうでは大きな子供たちが「シャゴミ」の情報交換
「〇〇の家のシャゴミは粒は大きいけど酸っぱいぞ」
「〇〇のは小さいけれど「モチシャゴミ」だから甘かったぞ」
「学校の近くの林に木苺があったぞ」・・・
「一緒に行く」泣きじゃくる小さな子を残して、木苺に向かって一斉に駆け出す。
木苺を見つけた子供は今日のヒーロー。
昭和30年代まではあちこちの庭先に「シャゴミ(ぐみ)」が植えられていたから子供たちの「おやつの木」として植えられていたのだろう。
最近になって「シャゴミ」の木を見つけて孫を連れて行った。
最初は渋いとか言っていたが、そのうち「甘くておいしい」・・・・