岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

郷の記憶遺産

2017-02-26 17:19:30 | いなか暮し

 北帰行に備えて体力つくりだろう。
 雪の溶けた田んぼ  には多くの白鳥  
 人の気配にも気付かずに餌を漁っている。
 いっそ、田んぼの雑草の種や球根を、すっかり食べてくれれば管理が楽になるんだが・・・

 テレビの影響が大きいのだろう、今の子供達は方言は話さず、流ちょうな標準語だけ。我が郷(花巻市東部)には将来に残しておきたい方言が多い。

  庭にほぎた(生えた) 蕗を持って そっぴ(とげ)だらけの、ぼくど(杖)をついて、やくだり(わざわざ)、 ゆっぱゆっぱず(揺れる、振動する)橋を かっぱれ(誤って水に入る)とらないように渡って きたんちゃー(御免下さい)。
 わげぇしたづ(若い人、若夫婦)、 せったぐれぇ(おとろけもの)でなくて かせぎっと(よく働く人)だから はかだず(仕事に出かけた)したから 隣の婆さまと ざんぞほり(讒言、噂話)。

 このえ(この家)の わらしゃんど(子供たち)は だだくたづ(うるさい)くて ひろひろず(せわしい) わらす(子供)だ。
 客に たもづだり(つかまる)、と思えば おっきゃる(倒れる、転ぶ)わらすだの かっちゃく(引っ掻く)わらす。
もの、あだぶ(らんぼう)にして ぶっかしたら(壊したら) まゆぅんだじぇー(弁償)

 ねっぱねっぱず(ネバ、ネバする)油を たにゃーで(持って)きて まげぇだ(こぼした)
 おまけに茶菓子を はだる(ねだる、ほしがる)

 まったく わがね(駄目)、おまけに いげやすね(いやしい) わらしゃんど(子どもたち)だ。
 親たちが忙しくて むじぇ(可哀そう)ところもあるけど ふぐすー(福々しい、にぎやか) (家)だ。

 隣の婆さまは まですけ(節約家)だが ざるっこぱだぎ(あけすけ)して話してたら、もう昼だ。
 茶道具を とのげて(片付け)、ボールに うるがし(浸す、漬ける) た頃、わげぇしたづ が ひらがり(昼あがり)してきた。

田の近くで、車 ねごまって(脱輪)、運転手 ぬたばって(伏せて) みでらっけ
(見てた)」
づるけにゃで(怠慢) かせんで(働いて)、 ゆまかた(夕方)、はかがり(仕事を終えて帰る)したら ぎたーっと(一気)いっぱいやれ でも やだら(沢山)飲み過ぎんなよ
がおれなゃー(過労) よに かせげやぁ(働けよ)」、 うんでやーまず(じゃ、又・・)」

 じょさゃー(油断)して おっきゃにゃー(転ばない)よに (家)さ帰るんべ。
 まだ、くるんちゃー(又、来ます)

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雪を求めて・・・

2017-02-20 14:55:41 | 田舎暮らし

 年々雪が少なくなっているが今年は極端に少ない。
 いつもの年だったら、まだ雪に覆われているはずの畑には、黒い土が広がっている。
 風当たりの少ない地面には、もうクロッカスが芽をだし日一日ごとに伸びている。

 降れば降ったで厄介な雪も、今年は懐かしい気持ちもあって、2月のある一日、豪雪地帯と言われる西和賀町を訪ねた。
 北上線の駅を一つ進むごとに、田んぼの雪が増えてきているのがわかる。
 列車の運転席の隣りに陣取った保線要員が前方の雪を睨んでいる。
 時おり斜面を見つめるのは雪崩や落雪を気にしているらしい。
 ほっと湯田駅前はかき上げた雪の山にびっくり         

 ほっと湯田から、バスに乗り換えて西和賀高校で下車、時折前が見えなくなるほど
 吹雪く道を15分  槻沢温泉「砂ゆっこ」を訪ねる。
45度の暖かい砂に埋もれて15分あまり、噴き出る汗は1㍑近くになると言う。
乾いた喉に冷えたビールはこたえられない。
地元の人は、やはり今年の冬は雪が少ないとのことだったが、どうして、どうして!
雪と「砂ゆっこ」楽しんで、帰りも電車を乗り継いでたった1時間ほど、我が家周辺はやっぱり雪がない。

と、思った翌日は朝から雪降り、この冬一番の積雪、やっぱり春はまだまだ。

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春の散歩

2017-02-16 17:21:48 | いなか暮し

  立春
   二十四節気 末候 魚氷に上がる(うおこおりにあがる)

         暖かになり湖の氷が割れ、魚が跳ね上がるころ。
             新暦、およそ2月14日から18日ころ 

  新花巻駅前の「熊谷家」は、地盤補強工事のため土台から2㍍余も持ち上げて工事が行われている。
       一見の価値あり!

 2月も半ば、暖かな毎日が続き、雪融けが進む、今年のは早そうだ。
 我々、農家の高齢者は、冬のあいだコタツにかじりついて、なまった体が春一番の仕事始まりに体力の衰えを感じさせる。
 気を取り直し、春が近づくと散歩や体力つくりに励む事になる。

 冬の間、雪で閉ざされていた胡四王山北面の遊歩道も、
 ようやく歩けるようになり、残雪に多くの足跡が見えるようになった。

 北面の表参道を息を切らして登り、水神様の所から右の遊歩道に入り、晴れた岩手山や早池峰山を眺め、大きく回って賢治記念館の下を通りイーハトーブ館に出て元の場所に戻る、1時間余り約5000歩ほどの散歩は心地良い汗と運動量、運が良ければカモシカにも会える。

 ちなみに我が集落、昭和61年、65才以上の人は14.3%、そして30年余りを経て現在39.8%
 散歩の人も多くなるはず・・・・・

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前人未踏

2017-02-08 17:12:10 | いなか暮し

   柔らかな山容は子供達に「おっぱい山」と親しまれ、宮沢賢治の「日輪と山」のモデルとも言われる大森山(199.2㍍)は標高差100㍍前後。
 地域の先輩N氏(77才)は大森山に登り続けて、このほどめでたく1000回目の登頂を達成した。

 毎日富士山に登り続ける花巻北高の同窓、秦野市の佐々木茂良氏が平成23年夏、1000回目の富士登頂に一緒に登り大きな刺激を受けた。
 富士山には及ばないが一念発起して
近くの大森山に挑戦を始めた。
 農閑期の冬の間、平成25年から登り続けて2月4日、ついに念願の1000回目の登頂を記録した。

 この山に1000回も登ったという話は聞いたことがない。
             おそらくは前人未踏の大記録

 心酔する宮沢賢治の「雨にも負けず・・・・・」を麓の登山口案内板の裏に書き入れ、登る前には必ず読む。
 そして1000回、仮に一回の登山が往復1キロとしたら 1㎞×1000回=1000㎞ 花巻から大阪にも達する距離、その間、我々はコタツで昼寝している。
 時々登山のお付き合いしたにしても、大阪に届く人もあるのに我々はまだ10数キロしか離れていない北上付近でウロウロしているに違いない。

 1000回に達した日 お孫さんと仲間でお祝い登山をした。

                  拍手!!

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仙台を訪ねる

2017-02-06 14:48:47 | いなか暮し

 分け方が二つになり、高齢者から準高齢者とかに分類されたようだが、別に若返ったわけでもないし農閑期の今は相変わらず時間を持て余している。
 比べて小学生の孫たちの方が超がつくほど忙しい。
 毎日、いっぱいの宿題、習い事、スポーツ等々・・・・そんな孫たちに恐る恐る聞いてみた 「今度の日曜、空いている?」 「いいよ!」

  日曜の朝、仙台に向かった。
 午前中予定の冬の松島はシーズンオフだろう、予約なしで観光船に乗れるだろうか?
 乗り場でびっくり、人がいっぱい、大きな船の席が埋まった。
 旧正月、外国のお客さんが多い、お蔭で観光地も潤っているらしい
  60数年前、地区の高台にあった第二小学校の5、6年生の松島修学旅行
 一部の父兄も加わって、初めて海を見た感動は今でも覚えている。

 仙台は鮨が名物とか 「すし通り」でお昼はお寿司、回転しない寿司は子どもたちは珍しいらしい。
 「魚はいいけど、ご飯が・・・・・・」 小2の孫が生意気言っている。
 午後は勉強のコース、循環バス「るーぷる仙台」の乗り場でがっかり。
 今日のお目当ての仙台博物館は改装工事で休館中、楽しみにしていた孫たちも「チッ!」
 瑞鳳殿をボランテァガイドに詳しい説明してもらって、美しさに感動したり、仙台城跡を見たり。


 日程終えて帰りの新幹線、孫たちは好きな駅弁、そんな孫たちを眺めながらビールを一杯、新花巻までの一時間が楽しい。
 

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