岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

「今年の風景」

2019-12-30 09:57:10 | いなか暮し

 今年、秋 もう一度訪ねたいと願っていた北アルプス南端の乗鞍岳(3026㍍)を娘と訪れる機会に恵まれた。
  時間の制約もあって登頂はできなかったが、畳平(2702㍍)からの眺めは、あいにくのうす曇りにもかかわらずその美しさは変わらない。
 訪れたその夜、畳平は初雪が10㌢ほど積もった。

 今年、平年を大きく上回る高温が続き、大型台風による極端な大雨、記録的な暴風が日本各地を襲った。
 世界中で異常な気候が続いている。
 スェーデンの16才の少女グレタさんの「今こそ地球を守るために・・・」国連での演説は人々に感動を与えた。



          美しい地球よ永遠に
        満天の橋が輝く宇宙よ!
         母なる太陽を慕いつつ
     今日も銀河空間を渡る美しい地球よ!
        地球は青い一顆の明珠・・・・・
        一千、一万、一億、一兆年
        無量百千万億阿僧祇劫∞
         美しい地球よ永遠に!
                          
         Beautiful Earth Forever
          永平寺「道元禅師からのメッセージ」より


来る2020年 令和2年 幸多い年となりますように・・・。

 

 

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スス払い

2019-12-25 14:41:54 | いなか暮し

 師走、どこでも大掃除の頃とは言え、昨今の住いは気密性が良く、あえて身構えるほどでもなく、家周りのガラス拭き程度。

昔、農家は大方が茅葺き屋根の大きな家に住み、牛や馬も一つ屋根に住んでいた家もあった。
 屋根裏には20年に一回ほどの屋根替えの材料となる萱がびっしりと積まれ、囲炉裏では、炊事から暖房、来客の応対の場となり、上の”火だな”には夏に獲った鮒などが串に刺されて燻製にされている。
 年中、囲炉裏で火が焚かれ、その煙は全て天井へと登り、屋根材の萱も燻蒸されて長持ちすると言う仕組みは 良く出来ていた。

 農家の暮の大掃除、テレビで見る神社やお寺のすす払い行事などとは大違い。
 良く晴れた朝、意を決して、食器や飯台(テーブル)鍋、釜の什器をすべて外に出し、長い竿の先に藁をくくりつけて、袖口、襟をきつく締めて、マスク代わりの手拭いで口を覆ってから、はしごや脚立を使っての”スス掃き”一年中の囲炉裏の煙を集めたススの量たるや半端ではない。
 一通りススを払ったその顔は、すすで真っ黒、目と口だけが白い。
 その後の拭き掃除は女性陣の仕事、ススを取り去り、箒で繰り返し掃いてから雑巾がけを繰り返す。
 その頃、子供たちが学校から帰り、家の前に積まれた什器類を見て一瞬ドキッ、
 日の短いこの時期、子供たちも、すす払いの必要のない仏間や座敷にランドセルを置いて”板拭き”(雑巾かけ)のお手伝い。

昼間の晴れた天気が夕方から小雪が舞っている。
 夜、埃を落ち着かせるためにだろう、囲炉裏ではいつもより火が大きく燃えている。
 きれいに片づけられた、いつもの家はどこか新鮮。
 もうすぐ冬休み、お餅つき、お正月といきたいが当時の農村は旧暦のお正月が多かった。
 スス払いだけ新暦でやり、元旦には年賀状が配達されるのに、どこかしっくりしない、旧正月はまだ1ヶ月も先の話。お年玉も3学期が始まってから・・・・・
  大掃除終わって、お正月を迎える「お札」も揃って、今ではどこでも新暦のお正月を迎える。
 

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十大ニュース

2019-12-23 14:24:26 | いなか暮し

 年明け、1月2日(8:30~)には恒例 胡四王神社蘇民祭が行われる。
  麓に、祭りを知らせる大看板が建てられた。
 麓の社務所から、写真左手の胡四王山頂をめざして、たいまつ片手の裸詣り連が急坂を一気に登る。
 頂上で神事の後、蘇民袋争奪戦が始まり、麓の一の鳥居を目指す。

 我が家の十大ニュースは、その年の日記帳の最終ページに記入するのが恒例となっている。
 この1年子供、孫たちの孝行に感謝している。
 年を重ね、老妻も不自由になり、好きな旅行もためらいがちになった昨今、子供、孫たちが旅行に連れ出してくれる。
 会津、喜多方旅行には孫も一緒に連れてってくれた娘や、名古屋近郊に住む次女は、歩けるうちに、もう一度行きたいと言う願いを聞き入れて奥飛騨から白川郷など3泊もの間、付きあってくれた。
 いつも通りの親切、孝行かもしれないが、ありがたく感じたのは、自分が老いたせいかもしれない。 暮には子供たちからボーナスの分け前も貰ったりして・・・・・・?
 50年余も農業をやってるのに今年は散々だった。
 春の水稲、育苗期にハウスの苗に細菌病が発生した。一旦発生すると次々と被害が広がり移植しても苗が死ぬと言う恐ろしい病気である。
 幸い近所の農家に泣きを入れて、苗を分けてもらい事なきを得た。
 施肥量を減らして丈夫な稲を造る目論見が外れて、稲が生育中期から、どんどん背丈が伸びて収穫の秋には倒伏してしまった。
 刈取りを依頼したオペレエーターの人たちには大変申し訳ない思いをした。
 「急激に稲が伸び出したのは、地球温暖化による異常高温のせい」かと思いたいが、周辺の田んぼが異常なかったから、やっぱり自分のせいだろうと反省。
  今年、農機具も随分故障した、水稲農家の三種の神器「トラ、コン、タ」トラクター、コンバイン、田植機、整備も含めて全て故障、修理した。
 農機の修理代、どうしてこんなに高いんだろう。もっとも古い器械をしつこく使っているともいえる。

 一年を振り返ると孫たちの成長がうれしい。
 社会人になった孫は「就職しました」と名古屋から訪ねてくれた、バトミントンを頑張り好成績を残した孫は、春の高校受験を目指す、小5の孫は「じいちゃんも履けるよ」と大人サイズになった靴を見せる。
 新しい家族は、今年夏に生まれたばかりのラブラドールの子犬、なぜか「しじみ」と名付けられて可愛がられ、愛嬌をふりまいている。

 十大ニュース、概ね、良い1年だったと思う。
 今どき珍しい7人の大家族と犬一匹、少々の老いには目をつぶって、
 「みんなで、来年もしっかり頑張ろうな!!」

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「おしん」・・・・感動!

2019-12-14 11:22:27 | いなか暮し

 あまり見ないテレビだが、日曜の「笑点」とBS朝「おしん」は必ず見る。
 「おしん」が始まる時刻に、朝食をあわせ、一回目の放送も感動して観たと思うが、再放送の今も再び感動している。
 12月に入って舞台は、終戦前後の辛い時期となっている。

 私の住む地区では平成6年、 終戦50年を機に「平和記念碑」が建てられた。
 鎮守の境内の一角に大きな石碑が建てられ、碑文と共に、200余戸の狭い地区から、昭和6年から20年の終戦までの15年戦争に約200名の従軍者を出し、そのうち、約60名の方が戦死、従軍した方と戦死された方々の名前が刻まれた。
 「平和記念碑」建立と同時に発行された、「太平洋戦争体験記」は、従軍者家族、従軍者の経験した、それぞれの苦難の事実の記録を分厚い本にまとめて発行された。
 今、「おしん」の放送と併せて読み返している。

 戦争を良く知らない我々年代は、終戦と同時に翌日から平和が訪れたと勘違いしやすいが、戦時中からの物資の不足、終戦後の混乱、抑留生活を長く送った人たちも多く、辛い空腹、寒さ、重労働の体験を綴った方も多い。

 戦死者の中には17才と言う少年も含まれ、その多くは20から30代の若い人たちが多い。
 息子を戦地に送り出した後、武運の神様と言われる、近在の八幡さま7ヶ所を無事を祈ったお詣りを続けた人。
 出征を前に急きょ結婚式を挙げて、僅か20日あまりの新婚生活から夫を戦地に送り出した人。
 昭和19年に召集され、終戦から大陸に抑留され昭和28年3月に復員した方は、地区で最も遅い復員、帰郷だったように思う、戦中生まれの私は小学3,4年だったろうか、駅まで迎えに出た記憶がある。
 長い抑留生活を寒さ、空腹に耐え、再び故郷で妻や子と会える日を夢見て、昭和28年春、舞鶴港に上陸、故郷に戻った。
 駅頭に迎えに出た地区の大勢の人たち・・・・大勢の人たちの中に、妻や娘が見当たらない。
 再開を夢見た、妻、娘は帰郷を待たずに、二人とも、すでに病死していた。
  手記を書いた方々は、殆どお年寄りの方々であり、地区内の顔を知る人たちだけに読むのも辛い。

 戦中戦後の辛い時代を過ごした大先輩の方々は地域をつくり、日本の再建を果たした。
 そんな人たちも数少なくなった。
 「平和記念碑」建立から何年かして、設立の代表者だった方が、お盆に、息子さんの運転する車で、戦死者遺族の家々訪ね、線香をあげて回った。
 戦中戦後、苦労した人たちの大きな区切りの日だったのかもしれない。

 今朝も「おしん」は戦後の苦労を重ねている、胸が締め付けられる思いでテレビに見いる。

 
 

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「にゃんぱく宣言」

2019-12-12 10:41:50 | いなか暮し

   鈴なりの柿の木に、近所の子供が群がったのは50年も昔の話、現代っ子には群がる意味を理解できるはずもない。
 誰も採らない柿にカラスだけが群がり、満腹してるに違いない。

   ♪♪お前を飼い主にする前に、言っておきたいことがある
     かなり厳しい話もするが、俺の飼い方を聞いておけ
       俺のからだ 俺より管理しろ
       家の外に出してはいけない
       飼えない数を飼ってはいけない
     忘れてくれるな
     俺の頼れる飼い主は
     生涯、お前 だだひとり♪♪
       猫を飼うときは正しく飼いましょう。
       最後まで責任を持って飼いましょう。
              正しく飼って、ずーっと一緒に・・・・

 毎夕、ラジオから、さだまさしさんの歌声が流れる。
 猫を可愛がる家庭は多い、それはそれで結構だが、餌をあげてるのに、夜家に入れない、繁殖は自然まかせ、という家庭も見受けられる。
 かくて、「ねぐら」の定まらない可哀そうな猫たちは近所を徘徊する。
 農家には必ずしも鍵をかけない車庫や物置がある。
 ぬくもりの残る車のボンネットで夜を明かす猫、物置の隅をねぐらにする猫、ビニールハウスの、野菜の種を撒いたばかりの、フカフカの土をかき回しトイレにする。
 恐れ多くも元旦に、門松のしめ縄にする藁をねぐらにする猫、
  時には驚かしてやろうとパチンコを撃っても当らない。

   愛猫家のみなさま、「にゃんぱく宣言」を守りましょう。

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