岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

「ふきぎゃ」(葺き替え)

2017-09-27 21:23:56 | いなか暮し

 新花巻駅前の古民家「熊谷家」は今、茅葺き屋根の葺き替え工事中。
 工事が始まった頃には仕事の様子が見えたが、そのあとは 
 
 萱を積んだ車が出入りするから、工事は進んでいるようだが覆われたシートで中は見えない。
                   
 昔、「ふきぎゃ」と言った。大きな茅葺き屋根の葺き替え工事が記憶に残る。
 手伝いにと、それぞれの家で保管していた萱の束を背負って集まる。
 手伝いを受付た後に、今度は労力の手伝い、怪我は自分持ちで無報酬、屋根葺き職人の手元や、萱を運んだり、片付けたり。更に親類や身内となると米、野菜、醤油、    豆腐の類までお手伝い。
 大勢の昼、夕食はにぎやかになる。
 板を並べた上に簡単なお膳が、5、60人分、加えて近所の子供もいっぱい集まり、一日の仕事で黒くなった顔に、どぶろくをしたたかにいただき、勝手の手伝いの母さん方も混じって大賑わい。
 地域の大きな楽しみでもあったと思う。

 葺き替えは家の仕事と言うより地域の事業だったように思う。
 葺き替え作業が、一年に集中しないように長老たちが順番を考え、段取りを決めた事だろう。
 知恵、資材と労力は出し合って屋根替えをした、地域の人たち、先人の知恵には驚く。
 現代の「ふきぎゃ」葺き替えは数千万円もかかるらしい。
 
  20年ほど前だろうか、同じ熊谷家の葺き替えの終わった頃、真新しい萱が美しい。
 その頃までは地元にも萱葺き職人が残っていた。 

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まだまだ、若いもんには・・②

2017-09-27 09:31:30 | 日々の暮らし

 数日前の早池峰登山、体の痛みもようやくとれ、老体を駆使して今度は秋田駒ヶ岳(1637㍍)を目指す。
  里は晴れていたのに、麓の国見温泉は曇っている。
 「風が強くて・・・・」戻ってきた人もいたが、おあいにく様、今日はこれから晴れ予報・・・
 熊よけの鈴代わりの「福田こうへい」を大きな音で聴きながら登り始める。
 予報通り、登るにつれて日が差し始め、その合間に、まだ色の褪せない新鮮な紅葉が見える。
   紅葉を横目に、大焼砂付近は 
 猛烈な風が吹き付ける。

 ロープにしがみ付きながら、登りきると、一面に明るい景色が広がる。
   
 9月14日に火山性地震が227回もあったという女岳、噴気はいつもより多いかな?

 駒ヶ岳登山のいつもの楽しみと言うか、目的は 
 ムーミン谷の長い木道、周囲を眺めながらゆっくり降る。

 春遅くまで残雪が残り、季節の花々がいっぱいに咲き、そして紅葉、いつ訪ねても楽しい。
 ・・が、このムーミン谷、昨今は熊が出没、噴気の出ている横岳にも近い。

 目の前を雲が横切り、怖いほどの強い風が吹き、そして、その合間に青空がのぞき遠くの美しい景色が見え隠れする。
 国見温泉の緑のお湯で、今日の疲れを癒す。山はいいなぁー
 まだまだ、若いもんに負けずに歩こう。  

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ホームグランド

2017-09-24 09:56:40 | 日々の暮らし

 激しい雨が降った翌日、良く晴れた。
    「そうだ、今日は早池峰山に登ろう」 
 無理はしないで登れるだけ、途中で引返したっていい、年にあわせて・・・・・
  と、思いつつ、コンビニでおにぎりを買った頃には、途中で引き返すなんてことは頭からすっかり消えている。
 登山者名簿、今日も沢山の人たちが登ってるのに、やっぱり最高齢。
 周囲の山々は晴れているのに、目指す早池峰山だけが上の方が黒い雲が、中々離れない。
 「五合目から上は風が強くて」 と戻ってきた若い二人連れにあった。
 あわてて出てきて「岩手県全域強風注意報」は聞き逃していた。
  山の上の方から紅葉が始まっている。
 2時間程で頂上着、「まだまだ、若いもんには・・・・」年寄りの強がりも、下りは結構きつかった。
  いつもは見過ごす「青廉の滝」立ち止まってみる。

 早池峰山は大好きだ、もう60年近くものつきあい。
 自分ではホームグランドと思っている。

  

 

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深い御縁

2017-09-15 15:31:20 | いなか暮し

 石垣島の知人から大好きなマンゴーが送られてきた。
 同封されていた、石垣島特産紹介のパンフレットに、島ではお米「ひとめぼれ」が二期作で栽培されて、一期作めは5月末頃には収穫されて、日本一早い新米ができるらしい。
 我が郷花巻では、年間に300トンもの「ひとめぼれ」種子を生産し、供給している。
 全国2位の作付を誇る「ひとめぼれ」だから種子も各地で生産されているだろうが、もしかしたら我が家で生産された「ひとめぼれ」が石垣島で種子として使われているということも・・・・

 昔、岩手では、良質のお米の品種「岩手34号」を平成6年から大々的に増殖しようと計画していたが、前年平成5年は作況30と言われる記録的な大冷害に見舞われて種もみが不足する事態になってしまった。
 僅かに採れた「岩手34号」を2㌧、急きょ石垣島に持込、50㌶に1月6日までに田植えを済ませた。
 生育前半は不調だったが、後半の好天に恵まれて、5月7日までに収穫を終わり、予想を上回る116トンもの種もみが収穫できた。
 収穫された種もみは岩手に急送され、ぎりぎり5月26日から田植がされた。
 新品種の名称は全国公募されて「かけはし」と名付けられ、その年、平成6年は大豊作に恵まれた。
 「ひとめぼれ」 「かけはし」 「岩手」 「石垣島」 深い御縁を感じる。
  8月の低温、長雨にも耐えて岩手の「ひとめばれ」は今年も良く稔った。

 こんなこともあってか石垣島で種もみが育っている平成6年、我が娘も憧れて単身、石垣島に行ってしまった。
 そんな関係もあって石垣島を度々訪れることになり、個人的にも石垣島とは御縁が深い

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祭り・・・終わって

2017-09-11 07:13:19 | 日々の暮らし

期間中3日のうち、一度は雨が降ると言われる花巻祭りだが今年は良く晴れた。
  祭り初日は、神楽に出演した孫の追っかけ。
  100を越える神輿のパレードは子供たちがいっぱい。
 翌日も孫にせがまれての2日目の祭り見物、お祭り広場は身動きできないほどの人出。
  孫のお目当ては豊沢町一帯の露店めぐり、露店も昔とはずいぶん様変わりしていた
 昔は、少々怪しい露店もあったが、今では子供たちも安心。
 昔人気の金魚すくいや綿あめは今ではすっかり影が薄くなっている。
  今年の花巻祭は記録的人出?
 
     方十里  稗貫のみかも  稲熟れて
        み祭三日  そらはれわたる    賢治
  祭り終わって、花巻はこれから収穫の秋を迎える。

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