岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

桜の頃・・・

2015-04-18 17:54:25 | いなか暮し

二十四節気  穀雨
 初候 葭始めて生ず(あしはじめてしょうず)
 水辺の葦が、芽を吹きはじめるころ、夏には背を伸ばし、秋には金色の穂が風になびきます
                                   (新暦、4月20日から27日ごろ)

桜前線は一日に20キロ北上し標高は一日30メートル上昇すると言う。
北上した桜が岩手に達し胡四王山の桜が満開になる頃、期を同じくして標高の高い山梨の川口湖付近も満開となる。

 昔、胡四王山に桜を植えて参道を麓から山頂付近まで一気に咲かせようと考えた。
 さて・・・・・その標高差100メートル近くを同時に咲かせるにはどうしたらいいだろう、山麓と頂上では開花に三日以上もずれる。

 名案が出た、開花時期の遅い八重桜を標高の低い山麓に植えて山頂寄りにはソメイヨシノを植えたら同じ時期に咲くはず。
 参道一帯に咲き誇る日を夢みつつ、こうして多くの桜の苗木が植えられた。

 それから数年して桜がポツポツ咲き始めた。
 同時に咲くはずの桜、麓では咲き始めているのに山頂付近は中々咲く気配がない。 

 ん・・・・???・・・・

 それがなんと・・・・植えるときに山頂分と麓の苗木を間違えて植えたことに気が付いた。
 麓の桜はより早く、山頂付近はより遅く開花することになった。

 結果・・・・麓の桜を4月29日の胡四王神社の春祭りの頃に楽しみ、標高の高い山頂近くではゴールデンウィーク後半にと二度の花見を楽しめるということになった。

 

 

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無残「添市の笠松」

2015-04-11 15:29:58 | 日々の暮らし

          

 優美なその姿は近くを通る456号線のドライバーの眼を楽しませ、新花巻に停車する新幹線の車窓から望むことができた「添市の笠松」

 

10年程前被害が北上する「マツクイムシ」に心配して保護してほしいと言う要望には歴史的に由緒がない木には対処できないとして数年。
2013年春には少し変色した松の葉を単なる「寒枯れ」だろうという答え。
それが僅かに数か月ですっかり枯れてしまった。

 あえなく枯死した「添市の笠松」は2014年秋切り倒された。
 太い幹はどちら側からもチェンソーが届かず今は野辺に巨大な姿を横たえる。
 樹齢、150年余 江戸時代末期にはこの地に生えていた。

 

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削除できない電話番号

2015-04-05 15:34:35 | 日々の暮らし

 今年の春 木々の開花は早い。
  記念樹として植えた庭の枝垂れ梅、15年して元気な若木に育ち見事な花を見せてくれる。
 今年は3月30日には咲き始めて4月4日にはもう満開、こんなに早く咲いたのは初めて、そういえば先日東京と南極が同じ気温だったり4日には岩手県南の一関でもう桜が咲き始めたとか、これも超早い。
 こんな異常天候の後には何があるか、お日さま頼りの農家としては先が案じられる昨今である。

 大震災で1200人もの命が失われた岩手県大槌町の海を臨む高台に電話線のつながっていない「風の電話」がある。
 もう一度会いたい、もう一度話したい・・・相手に想いを伝え、心で話す。
 そんな電話を訪れる人が絶えないという。

 食道がんを患い声を失った友人はそれまで興味のなかったメールを覚えて想いを伝えるようになった。
 いつも一緒だった山登りの事、若い頃 共に親不孝をしたこと、家族ぐるみで温泉に行ったこと、やり残したこと・・・・
 しきりにメールを寄せていたが半年後に亡くなった。

 残った携帯電話の番号、メールアドレス  何年経っても削除できない。
 もしかしたら電話に出ないだろうか  メールに返事が来ないだろうか 今、どこにいる?
 そんなはずもないし、無駄とは知りつつ削除できない。
 検索の度に現れる電話番号。

 年齢と共にそんな電話番号が増えてきた。 
 そして、この春 また一つ削除できない電話番号が増えた。

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万年筆もいいもんだ

2015-04-03 17:29:50 | いなか暮し

 秋に収穫した人参や大根は一か所にまとめて上から土をかける。
 埋めるのでない、息抜きをつけて雪の下で呼吸をしながら春を待つのである。
 次第に寒さが厳しくなり土中の大根は凍るまいと甘みを蓄える。

 寒さで甘みのました大根をおでんにして食べた残り、頂部の芽の出た部分を皿に入れて水に浸しておくと芽がどんどん伸びて今では30センチ余り、白い花をたくさんつけた。
 一足早い春を楽しむ。おでん一口にも満たない小さな大根にこんなパワーがある。
 人間、やっぱり自然の恵み、命をいただいて生かされている

 元来の性格なんだろうと思う、若いころから字を書くことは嫌いではない。
 一行残さず書いた日記も数十冊、そのうちの何冊かは万年筆で書いてある。
 性能が良くなり便利になったボールペン一辺倒になっていたが100均で見つけた万年筆を買ってきた。
 使い始めたらこれが又、なめらかに書けて下手な強いくせ字も何となく見栄えが良くなった。

 その昔、万年筆は高価だった、良家の息子の持つ万年筆が羨ましかった思い出がある。
 100均の万年筆も性能的には満足できる。
 膨大なごみとなることは重々承知しつつこれからも万年筆で日記を書き続けよう。
  しばらくは万年筆のなめらかな感触を楽しむ。

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