岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

「新米教師」

2006-07-13 15:08:58 | 田舎暮らし

Cimg1219 ※写真 君の住む島とは対極の日本最南端、波照間島 離島好きの私の最も好きな島

 この春、大学を出た甥っ子が北海道の学校の先生になることが決まった。もしや・・・と思っていたが最初の赴任地は小さな離島に決まった 本人が離島勤務を望んだらしい。旅行好きの私としては地図を見ては喜んでいるが大切な一人息子を離島に手放す両親にとっては大きな不安だったらしい。地方とは言え街中に生まれ育った子である。

 赴任先へ移動の日、引越しの手伝いがてらお母さんも一緒に離島に向かった。島の港、岸壁に「○○先生大歓迎」の横断幕が、引越しに島の人たちにも同僚の先生方にも沢山手伝ってもらったようだ。船で出あった島の人にも親しくしてもらった。お母さんも島の人たちに一人前にしてもらおうと言う気持ちになった。甥っ子も良家のおぼっちゃんとばかり思っていたのにいつの間にか逞しくなっていた。

 赴任して1ヶ月後 甥っ子から両親宛に便りと共に最初の給料が届いた。何はともあれ神棚に供えた。さて、その使い道は・・・・・おばあちゃんは孫の成長を待たずして数年前になくなっているのでおじいちゃんと両親の3人で分けようと言う事になった。大事なお金で何を買ったことだろう。涙もろいお母さん、そのとき、きっとレジの前で涙を流したに違いない。

 赴任してもう4ヶ月、送らなくていいと言うのに毎月、給料を送ってくると言う。

 島の人たちに逞しく育てて貰って立派な先生になれ!

           頑張れ 新米教師

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「洗礼」

2006-07-13 08:51:32 | 田舎暮らし

Cimg1241 ※写真 釜石線は今日ものどかに・・・・

 孫たちは1~2才になると旅行好きの頑固爺の洗礼を受ける。

 ある日突然”今日 実行”となる。それは雨の後、農作業のできない日が多い。小さなリュックにおにぎりや、おやつ それにオムツを詰め込んで釜石線に乗っての小旅行、「じいちゃん」と二人きりの旅となれば孫も適度の緊張をする。が どれの孫も窓の景色やトンネル、運転台の横で迫ってくるレールを見て大喜びする。遠野に到着、駅前の河童像や池の鯉と遊ぶ。ただ、ウンコをされれば「じいちゃん」は汗だくで奮闘することになる。旅行中は随時、お母さんに写真メールを送って現状報告を怠らない。

 今回、3人目の孫は普段は男の子のような服装で遊んでいるが今日はブランドもののワンピースを着込んでの旅行、自転車で駅までの7~8分の間に眠ってしまい宮守駅ころまでは昼寝というハプニングもあったが目覚めもよく上機嫌。家を出てから帰宅までの4時間あまり、あっという間の楽しい旅行だった。実は緊張するのは孫ならぬ「じいちゃん」である。帰途につくころにはホッと一息、遠野駅の売店で孫にはジュース「じいちゃん」はビールで乾杯。

 孫を手なずけて 近い将来 孫と二人で九州に住む、孫にはいとこにあたる「おにいちゃん」の家に行こうとひそかに計画中である。

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「虫まつり」

2006-07-06 11:35:37 | 田舎暮らし

Cimg1189  6月下旬ころになると田んぼのあちらこちらに※写真「昆虫除祈祷大祓」と記された札が立つ。最近ではなかなか見られなくはなっているが、かってどこの農村地帯にも見られた「虫追い」行事である。私の地域では「虫まつり」と言う。虫追いならぬ虫まつりというところが優しい。

 その昔、田んぼの稲に群がる害虫には泣かされたのだろう。各地の農業博物館には虫追いに使われた器具が陳列されているのを見かける。

 昭和30年代ころか、初夏の暑さの中 マスクの変わりに手拭で簡単に口を覆っただけで暑さの中 動力散粉機を背負ってモウモウたる煙幕を張って口の中が粉っぽくなるほど後に有毒とされた農薬を散布した。それどころかヘリコプターさえ使って一律に散布した時代もある。今考えたら空恐ろしいことだが当時の学者はその危険性をわからぬはずもないが食料増産の方が農民の健康より大事だったのかもしれない。・・・・・・が、当時 農薬を腹いっぱい吸い込んだ60~70代は元気で今も日本の農業を支えている。有毒農薬が体を丈夫にしたのかも知れない。

 現在、農薬の規制が厳しい。田植えのとき、苗の上からパラパラと振った少量の薬のおかげで田んぼには虫も病気も少なくなり農家も楽になり薬剤も最小限の利用となった。

 この先、安全な食料を求め農薬はますます使えなくなる。環境にやさしいこと この上ない「昆虫除祈祷大祓」のお札が脚光を浴びる時代が来るかも知れない。

 このお札、鎮守の神様に500円前後の志でいただける。一枚のお札で面積無限、有効期限一年・・・・・・・害虫を除けてくれる。

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「亀」

2006-07-02 14:36:34 | 田舎暮らし

Cimg1186  初夏、この時期 田んぼは溝切り作業に追われる。秋の穫り入れに支障ないようにあらかじめ乾きやすいように田んぼに溝を切っておくのである。過剰な分けつを防ぎ健全な根を育てる重要な作業でもあるがこの時期は蒸し暑い。つらい作業ではある。

 そんな作業の中にも楽しみがある。毎年とはいかないが2年に一度、いや3年に2度 つらい溝切り作業中に「亀」との出会いである。エンジンの付いた溝切り機にガツンと音がする。この田んぼには石はないはずと思って手を入れてみると泥の中から「亀」が姿を現す。

 そんなことを考えていたら今年もやっぱり元気な「亀」くんと対面。 ※写真 いつもの年に出会う「亀」かはわからないが今年は直径20センチ程の大きな亀だ。

 今夜は家に連れ帰り一晩だけ我が家の庭の池で過ごして貰う。自慢の「ひとめぼれ」の飯粒をやり明日の朝、「亀」くんにとっては迷惑かも知れないが酒を甲羅にかけて再会を約し昨日の場所に放す。

 「亀」と出会った年は好い事が続く。初めての孫が生まれた年も長男が結婚した年も出会っているので「亀」との出会いを吉兆としている。

 今年の「亀」は何を持ってきてくれるんだろう。竜宮城は望まないが 願わくば我が家の一人孫に弟か妹が欲しい。

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