岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

「鉄砲撃ち」

2009-11-21 18:27:11 | いなか暮らし

Cimg6086 前夜の雨で庭の紅葉が散っている。
暖冬とか冷夏とか言われてもこの紅葉、例年11月15日前後には完全に落葉する。
 今年も15日の雨風で銀杏と共にすっかり葉が落ちて雪を待つばかり。

Img_0276 知人から山葡萄を貰って3.6?のホワイトリカーに升目にして2升余りのやまぶどうを漬け込んだ。
 濃厚な出来栄え間違いなし。焼酎に割って飲む。
   出来上がりが待遠しい。

 山葡萄をくれた知人は近在では有名な「鉄砲撃ち」現代版マタギである。猟が解禁になるとその姿はとんと見かけなくなる。
 特別格好つけるでもなく愛用の銃を持って普段着で山にこもりきり状態で熊、鹿、雉を追いかける。
 山菜や栗やきのこを取りながら熊の動静を観察している。
 彼が眼をつけた熊は何年かかっても追いかける。
 眼をつけられた熊こそいい迷惑である。
 貰った山葡萄は、熊がドングリを食べつくした後に楽しみに残しているぶどうらしい。彼はその熊の楽しみさえも奪って替わりに柿をあちこちに置いて来る。
 数日してその柿の食べ方を見て熊の動きを確かめて猟の解禁を待つ。
 熊や鹿にとっては最も嫌な危険な人間に違いない。

 そんな彼は大分前に奥さんを亡くした。

 山の吊橋ゃ どなたが通る
  せがれ(妻)なくした鉄砲撃ちが
 話相手の犬つれて 
  熊の親父をみやげにすると
 鉄砲ひとなでして通る ホレユーラユラ
          昭和34年 春日八郎

彼と話すとき、ふとこの歌が浮かぶ。
  

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「平成一夜城」

2009-11-11 14:56:05 | いなか暮らし

Cimg5940 市外の住民が所有することになってから20余年耕作放棄された1ヘクタール余の広大な耕地。
 荒れるにまかせて潅木(やなぎ)が生い茂り狐や狸も住んでいる有様、春ともなると綿毛に包まれた柳の種子が飛び回り着地しては芽をつける。
Cimg5943_2  夏には色々の害虫が繁殖し田んぼにも悪影響を与えてその勢いは住宅に迫る。
 耕作放棄地は新幹線、新花巻駅にも近く景観を損ね地域の汚点としてその対策は永年の懸案となっていた。

  関係機関が中心となってこの秋伐採することになり地域の喜びは大きい。
 秀吉の墨俣、一夜城にたとえて伐採は地域住民の手で一夜にして片付けよう。名づけて

「平成一夜城」計画
 ところが放棄地の作業経験は誰もが始めての体験。
 チェーンソーや草刈機を持参して集合

Cimg6051 Cimg6079 11月始めの暖かい3日半、汗を流した。

集落の住民を動員して1.1ヘクタール11000㎡余の『山』を退治した。

 我が集落のパワーに感謝

 美田の面影を現した耕作放棄地はこのあと、業者の手により根を抜き整地する。
 来年春には
広大な緑豊かな大豆畑となる。

 

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「迷走台風と一緒」

2009-11-10 08:45:38 | いなか暮らし

 10月末、友人たちを誘っての八重山、沖縄。
 台風20号が八重山の沖合いでウロウロしていたがそのうち進路は東にという予報。台風一過の青空を期待して石垣島入り。
 Dsc00600_2

今度の旅行で壊れたカメラ、この頃から不調 由布島の水牛
 石垣島料理を堪能した翌日は曇り、少々強い風 沖合いの離島航路は強風で欠航していたが島巡りは支障なし。地元の人はこんな風の強い日は舟には乗らないと言ってはいたがこんなもんだと思えば揺れる船もまた楽しい。

 時折日が射してあの美しい海の色も見せてくれた。
 知人の紹介で訪れた海人居酒屋『源』での食事は美味しくて楽しかった。

 翌日以降、沖縄と与那国島 二手に分かれての観光。沖縄グループは生憎の雨がちだったが与那国は晴。
 台風の影響もあって豪快な海を見せてくれた。Dsc00728
 夕方には曇り始めた。与那国島 東崎付近
 
波の静かな比川浜では年齢、季節を考えずに裸になり海に飛び込んでしまった。三陸海岸の夏の水温と同じ位かなと思う。
 夕方訪れた島の断崖近くのお墓群は外国の遺跡を思わせた。
 潮風のせいだろう、ボロボロのトラックに乗り真っ黒に日焼けした島の人がにこやかに説明してくれた。

 強風のせいで楽しみの海底遺跡と乗馬体験は中止したがもう一度与那国を訪れれば済むこと・・・・だが岩手から3千キロ余??Dsc00760
美しいナンタ浜も次第に雲に

 翌日、沖縄グループと合流。牧志公設市場での食事は楽しかった。沖縄の魚は大味で不味いという先入観は今回で取り消し。
 次の日、首里城観光の頃から台風が追い着いたようだ。

 晴、曇り、雨、風もあって本当の八重山、沖縄を満喫した。ホテルの試飲、民宿の泡盛飲み放題も堪能した。

 新花巻駅で孫たちが小躍りして出迎えてくれたのが今度の旅行で一番嬉しい。

帰宅して3日後、あの迷走20号台風が岩手に追いついた。

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