岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

「先祖不孝」

2011-12-03 21:10:06 | いなか暮らし

002  農家には必須の作業小屋、下屋部分を含めて25坪ほど、雨漏りも始まったので思い切って解体した。

 昔、雪が舞う前に作業小屋に稲を取り込んで脱穀作業、二階に藁を収納し冬の間にお米を入れる俵を編み、農作業に使う縄をない古くは同じ小屋で草鞋やツマゴ(雪靴)も作ったことだろう。
 夏は外板をはずして麦や豆の乾燥し養蚕をした家もあった。

 近年になって作業小屋は米を乾燥、調整、保管するミニカントリーになりトラクターやコンバインの格納庫として使われたが、今や田んぼで収穫されたお米は即、農協のカントリーと呼ばれる施設に直通、作業小屋は格納庫としての価値しかなくなった。

 解体した小屋の柱には釿(ちょうな)削りの後が見られるから100年以上も前に建てられたことだろう。
 先祖は孫末代まで使える作業小屋と考えて大きな材料を吟味して建てた。
 手入れさえ怠らなければこれからも100年、いや200年も持つであろう作業小屋をあっさり解体してしまった頑固親父は

 親不孝ならぬ先祖不孝かもしれない。

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