銚子・角巳之・三代目

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底引き・農業論①

2011年11月02日 | 海へ!

Img_7124 最近、水産物の漁獲、水揚げ履歴に関するお問い合わせが非常に多くなっております。あの、~ベクレルですか?から始まって北緯何度、東経何分ですか?...まで。現実的に対応可能かどうか?とか...。感情摩擦もかなり起きております。私もかつては流通業に携わっておりました、商社、メーカー、流通の方々が意地悪して聞いてくるのではなく、やはりお客様が、不安で...ということでありましょう。それは理解しているつもりであります。いくつか思うことがあります。そこで、水産業、特に漁法に関し、少々ご説明をと思っております。魚を獲る方法はいくつもあります。巻き網、底引きに、刺し網、はえ縄、定置網.....。それぞれ、その海域や地域の特性に合致したものを選択し、それぞれに発展をして参りました。銚子地区における主力は“巻き網”であり、次いで“はえ縄”、“底引き”...と続きます。巻き網、はえ縄は伝統的な漁師=ハンターの世界。魚を追い求めて、(許可の範囲内で)どこまでも。巻き網は八戸沖~銚子沖のいわゆる三陸沖を中心に、主にサバなどを求めて漁が行われております。実際、最近の銚子港水揚げ・サバの漁場は八戸沖付近。そこから10時間近くかけて銚子に戻り、水揚げしている訳であります。はえ縄は、宮崎・高知船籍が中心で、黒潮を北上する主にマグロを追いかけ、銚子港に入港して参ります。それに対して、底引きは漁獲範囲が細かく定められており、千葉県の船は基本的に千葉県沿岸のみで操業することになっております。要するに魚を追いかけるというより、農業者が田んぼを耕す如く、毎回(範囲内の)異なったところに網を入れる。田んぼのように目に見えないけれど、漁師は知っている。この海域ばかり網を入れたら将来魚が獲れなくなってしまうので、次はここ、次はここ....、と同じところに入れないように....。あたかも農業者が、土の感触を確かめながら、稲の生育を見守るように....。続きは次回に。写真は市内某所の地魚天丼。ホウボウ、ネズッポ(コチの一種、江戸前天ぷらの最高峰です)、そしてギンアナゴ...。すべて底引きの魚...。何だ、なんだ、“地”魚って言うじゃねえか...ということでありまして....。