銚子・角巳之・三代目

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沼津へ①

2010年03月05日 | 諸国漫遊紀

003 016 先週末、銚子漁協はじめ総勢25名にて静岡県沼津市・沼津魚市場を訪問する機会を得ました。最先端漁港の視察ということだったのですが、まさに百聞は一見にしかず....。魚市場?否、これはまさに衛生管理の徹底された最新鋭食品工場だ.....。かなりの衝撃でありました。産地にどっぷり浸かっていると、ややもすれば、食べる側の都合を無視して、産地の都合、販売の都合で物事を考えがちですが、食べる側の食卓、お皿に乗った料理から逆発想すると、牛肉なんかは生きた牛の耳に付けられた番号がスーパー等で販売されるパックにまで付番され、番号を照会すれば誰でも、どこでもその牛肉の履歴が分かる....。野菜もポジティブ・リスト制が導入され、使用した農薬等の開示義務が生じている。生で食べる機会の多い水産物だけが何もしなくていいのよ~。水産は文化だからね~と言えたのはすでに昔の話。水産物も....、という議論が各地で再燃していることは知っておりました。また特に都市部において、履歴や漁獲方法、魚市場の衛生管理を気にされるお客様が多くなっていることこれまた感覚的に多くなっていると感じておりました。それに対応する、あるいは対応しようという姿勢、気概を見せる産地はあるんだろうか?....と言うことだったのですが、目の前に見せ付けられ、参加者一同、本当に衝撃でありました。食の安全安心。という言葉が、あたかも四文字熟語のように語られておりますが、元来、安全と安心は全く違う世界の話。安全が理化学的な根拠を伴った数字の世界であるのに対して、安心は心の問題。この産地は普段からそういう姿勢を貫いているから..とか、販売者に対する個人的な信頼とか、要するに一朝一夕では獲得しえない世界。現在その必要が無かったとしても、将来を見据えて先手を打つ....。その時が来たら対応すればいいや....では、全く対応が出来ない領域であります。規模の大小、伝統の有無に関わらず、消費者の信頼を勝ち得た産地のみが生き残る....。そのために....。この容赦ない自然淘汰の波は確実に押し寄せており、悠長なことを言っている場合ではないな.....と。続きは次回に。