風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

「恋妻家 宮本」

2018-01-15 | 映画・芝居・TV


阿部さんは好きな俳優でもあるし
ふと目に止まったこのタイトルにも惹かれ、
レンタルでDVDを借りてきて家で鑑賞。

元々はドラマの脚本家の方の初監督作品とのことで
やっぱりどこかコメディータッチのTVドラマのようだけど
作りに反して内容は結構リアルでシリアス。
子どもが巣立った後の50代夫婦の実態がそこにあった。
ラストがちょいとお気楽極楽だけどね(^^;

調べてみると、原作は重松清さんとのこと。
なるほど、リアルでシリアスな内容は重松さんでしたか。
「ファイレス」という、3組の夫婦が描かれた小説のうち
1組の夫婦の話を脚本にして映画化したようだ。
小ネタ満載でかなり笑えるけれど
果たして笑って済ませていい内容なのかと
鑑賞後考えたしまった。
夫はともかく、この作品中の妻の感じ方は
コメディにしてもいいのかもしれないけれど。

おそらく原作にあったと思われる、心に止まるセリフがいくつか。

「いま私たちがこだわるべきなのは
 正しいことではなく優しさなのではないでしょうか。
 戦争のように、正しいことと正しいことはぶつかるけど
 優しいことと優しいことはぶつからない」

「夫婦で決めてきたことは
 いま思い出してみて正しかったかどうかわからない。
 でも、もし間違っていても
 あいつ(妻)なら笑い飛ばしてくれる。
 (そういう相手をオレは選んだんだ)」

特に前者は夫婦や家族だけの話じゃない。
社会全般や、政治、外交、人間関係にも言えること。
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