風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

葉桜の季節

2009-04-23 | 風屋日記
桜と虹。
昨夜から今朝にかけてはまるで冬の嵐。
風が強く、雨も時雨れて、
これが雪だったら吹雪いてたところだった。
雪の代わりに花びらが降る。

先週末が盛りだった桜の花々も
昨日の雨風もあってそろそろ晩節を迎えつつある。
はらはらと花びらが1つ2つ落ちていく様は寂しさを感じさせるが
その下から初々しくもはつらつとした若葉が顔を覗かせている。
桜は今新たな成長の時。

満開の桜見事さには毎年感嘆させられているが、
その後の葉桜にも、実は昔から心引かれるところがあった。
みんなに愛でられる満開の花を散らし、しなやかな葉を伸ばす季節。
温もりのある揺籃から、冷たい風の吹く社会へ出て行くときの
巣立ちの希望(新緑)と過去(花)への後ろ髪引かれる思い。
18の春、家を出て上京したときの物悲しい興奮に似た感情が
葉桜を見ていると湧いてくる。
あるいは学生から社会人へと巣立っていく
どこか社会の風や波に立ち向かおうという気構え。

自分が大学進学のために家を出た時のほんの少しの寂しさや心細さ、
それにも勝る未来への希望を胸に抱いていたことを思い出す。
また大学を出、心ならずも故郷に帰って就職したときの
どこか悲壮感にも似た感情。
この春大学最終学年を迎えた長男はどんな心持ちでいるのだろう。

葉桜についての↑の2節目はりらさんへのコメントに書いたそのまま。
実はこのことを主題に、親父との小さなエピソードを添えて
今日と同じタイトルで、とあるエッセイ賞に若い頃応募したことがある。
もちろん箸にも棒にもかからなくて、自分の限界を知った思い出(笑)
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2 コメント

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今朝の虹は (ka@)
2009-04-23 20:43:04
ホントにきれいでした。
玄関を出て、ふと後ろを振り返ると、クッキリ鮮やかな虹が!
「あー!写真撮りたー!」と思うも、
きれいな虹のド真ん中が、目の前のマンションで遮られておりまして。。
あれだけクッキリ鮮やかな虹を拝めるのは稀な事なので、
しばらくボォーと見たいたい気持ちと、
とってももったいない気持ちでいっぱい。
端から端まで見れるところまで行きたい!と思うも、
いつも出社ギリギリの私なので、それは始めから無理と言うことで^^;
代わりと言っては何ですが、出社途中の旭橋の上では、
桜の花びらが風と共に向かえてくれました。
今日はいいことがありそう!な予感がしましたが、、、、あれ?
返信する
>ka@さん (風屋)
2009-04-24 12:55:20
きれいでしたね。
私の家は端から端まで見えますが(笑)
桜とのコラボは見ものでした。

あれ? いいことありませんでしたか?
えーと、パン屋さんはこの前の日だし・・・(笑)
怪我もなく、体調もよく、
無事に一日を終われたってだけで
いい日だったってことで(^_^)
返信する

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