子どもの頃から、結構古い音楽が好きだったので
ジャズを聴き始めた高校生の頃は
今朝ドラで話題のルイ・アームストロングも聴いてみた。
人生経験が何ひとつない高校生にとっては
やたら明るいだけの能天気な音楽にも聴こえていた。
大学進学で上京し、
都会に揉まれてひとり暮らしをしていた頃
TVCMで「What A Wonderful World」が流れた。
今よりはまだ緩い空気だったものの
バブル前夜のギスギスした時代、
別のCMでは「東京砂漠」と歌われていた。
そんな中での「What A Wonderful World」に
心がほっこりしたものだ。
今回ドラマで流れている
「On the Sunny Side of the Street」も
以前から知ってはいたが
還暦も過ぎた今になってやたら心に沁みる。
子どもの頃は経験していなかった
人生の楽しさ、悲しさ、虚しさ、辛さ、哀しさ、喜びなど
様々経験してきたからこそ沁みるのだろう。
哀しさと明るさは表裏一体。
裏側に悲しさがあるから、表の明るさが心に響く。
塩が甘さの隠し味となるみたいに。