風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

あの日

2012-01-17 | 世界・平和
北国の長距離通勤者朝は早い。
あの日も5時20分頃には起きだし
カーテンの隙間から外の雪を確認して家を出る時間を決めて
ストーブの前で着替えをしていた。
確か雪は少なかったものの冷え込んだ朝だった。

雪が少ないとそんなに早く出なくてもいい。
気持ちが少しゆっくりし、着替えを済ませた後も
NHKのニュースを見ながらシェーバーを使っていた。
突然アナウンサーが地震の情報を伝え始める。
関西方面で大きな地震とのこと。
少しすると各地の震度が出たが、神戸だけはなぜかはっきりしない。
「5」と出た後「4」になったり空白になったり・・・
「なんだよ。はっきりしないな」と、
10年近く前に行った新婚旅行で気に入った神戸に注目していた。

結局家を出る7時頃まではっきりせず、
京都や大阪の放送局での映像を見ただけだった気がする。
事の重大さを知ったのは昼、会社近くの食堂のTVだった。
神戸上空からヘリの映像をニュースは流していた。
あちこちで火の手が上がり、黒煙が街を覆っていた。
映像が切り替わると高速道路の高架が倒れ、
新婚旅行で泊まったホテルが潰れ、
家々が瓦礫と化していた。
一緒に昼メシを食べていた同僚全員が箸を止め、
言葉もなくTVに見入っていた。

あれから17年。
大変な苦労があったと思うが
見事に阪神・淡路の被災地は復興を遂げた。
今度は我々の番だ。
コメント
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