風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

「四十九日のレシピ」

2010-09-16 | 読書
以前から
書評などでタイトルだけは知っていたが、
なんとなく身につまされる気がして避けていた本。
プレゼントでいただいたので頁をめくってみた。

ひとことで言うと、
心がほんわか温かくなると同時に
読後は乾いた寂寥感を感じた。
たぶんそれは男の立場で、
主人公に自らを同化させていたからなのだろう。
女性が読めば限りなく優しい気持ちになれると思うんだ。

人が生きて、この世に一瞬でも足跡を残すということ。
生まれてから死ぬまでの
子ども時代から歳を取っていくまでの
ひとりひとりの人生の大切さと思い出の切なさ。
ストーリーも雰囲気も全く違うけど、
映画「Flowers」のノベライズを読んだ時と同じ感傷に包まれた。

「四十九日のレシピ」伊吹有喜
コメント
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