風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

信じる

2010-09-10 | 世界・平和
 大衆の中に道理があると信じてきた私は、
 最近では自然の愛情からも
 人間は守られていると熟々感じております。

 人間は個人として尊重されるべきですが、
 しかし自由のあまりの自由競争による
 弱肉強食の道は間違いです。

 人間は個人だけでは生きていけない。
 類としてお互いに助け合って、
 励ましあっていくのが人生であり、
 人間社会であると思います。

 平和を守るために戦争するのではなく、
 平和のために戦争をやめると、
 素直に思うことが正しいと信じます。



大正デモクラシーの中で青春時代を送り、
戦前・戦中の中国で激動の30代を過ごした後、
日本軍に虐げられたはずの中国の人々に助けられ、
引き揚げ後、
戦後の民主化運動の中で地元の首長となって、
復員者、引揚者、戦死者の遺族などの生活を守るため
GHQや地元資産家に頭を下げつつ奔走し、
その後代議士となってからも、
常に弱者の目線に立っていた老政治家が、
96歳で亡くなる2ヶ月前に口述筆記させた言葉。

なぜ弱肉強食は間違いか。
人間のモノサシはひとつじゃないから。
ひとつじゃ計れないから。
価値観も、思想も、文化も、言葉も
みんな違うからモノサシも違う。
それを理解しあい、尊重しあうのが人間社会。

この言葉の半年ほど前には
9.11のテロ映像を放心したように見つめていた由。
大きな暴力の前に言葉は無力と感じたのか・・・。
それでもふり絞った言葉が上記最後の一文。
誰かが攻めてくるとか何とか、
大きな声やたくさんの声に惑わされることなく、
自分の目で周囲を見、自分の頭でちゃんと考えて、
信じよう。
コメント
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