風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

救出作戦

2007-08-07 | 風屋日記

昨日の夕方5時半過ぎ、
会社の外でタバコをくゆらしていたら
社員が3人パタパタと慌てて従業員玄関から出てきた。
「お、今日は早いねぇ。残業なかった?」と尋ねたら
「いや、実は裏の川の水路に
 カルガモの子どもが引っ掛かったようなんですよ」
「親ガモがオロオロしてるので助けようと・・・」
と口々に言って会社の裏に回って行く。

会社の裏の小川には対岸に水路が合流している。
写真でいえば左上の鉄の網蓋の隙間から
その水路の暗渠に子ガモが落ちたらしいとのこと。
小川との合流地点には青い鉄の扉があって出られない。
彼ら3人はまず鉄の扉を開けてみた。
中には金網があるらしく
扉を開けただけでは子ガモが出られなかったとのことで
今度は若手ひとりを扉係でその場に残し、
あとの2人がズボンを脱いでトランクス1丁になり
写真左上の網蓋を開けて中にもぐり込んだ。

会社の裏にある非常階段には
何人かの社員がかたずを飲んで成りゆきを見守っている。
数分経った。
突然、扉を開けていた若者が「来たっ!!」と叫び
次の瞬間、水に乗って小さな子ガモが滑り落ちてきた。
「やったー!!」パチパチパチ
会社の非常階段では絶賛の声と拍手。
暗渠から出てきた2人も合わせ
3人は会社のみんなに大きく手を振り、バンザイしている。
「よかった、よかった」
とみんなはそれぞれまた持ち場に戻り仕事を続けたのだった。

何となくほのぼのとした夏の夕方。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする