ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

昭和12年-社区長から年賀状廃止の通知

2013年09月06日 06時02分53秒 | Weblog
 昭和12年(1937)の年末、社区長(現在の加東市社)から区民へ年賀状廃止の通知が出されています。はがき大の紙に書かれたものが当時の区事務所の通達綴に綴じられています。
 この年の7月に盧溝橋事件が起き、日中両軍が衝突、いわゆる日中戦争へと発展していきましたが、12月には日本軍は南京を陥落しています。社町役場から各区長、町会議員、各種団体長宛てに「年末年始国民精神総動員強調ニ関スル件」と題した通知が出され、さらに覚悟を新たにして国民精神総動員の趣旨貫徹を訴えています。10項目の中に「年賀状ハ成ルベク之レヲ廃止シ出征軍人ニ慰問状ヲ発送スルコト」の一項目があり、これに従ったものでしょう。
 通知分は次の通りです。


 時局ニ鑑ミ年賀状廃止ノ件

標記ノ件其ノ筋ヨリノ通牒モ有之且ツ加東加西多可三軍町村長会ニ於テノ申合セニモ相成タル趣キ通牒有之候条右御賛同相成度此段御通知申上候
 追テ右趣旨ニ依リ当方ニ於テハ新年ノ賀状欠礼可仕候ヘ共宜敷御諒承ニ下度申添ヘ候

 昭和十二年十二月十四日
                 社区長 神田栄太郎

区内各位
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