メドレー日記 Ⅱ

by 笠羽晴夫 映画、音楽、美術、本などの個人メドレーです

涙そうそう

2006-10-22 23:07:56 | 映画
「涙そうそう」(2006、118分)
監督: 土井裕泰
妻夫木聡、長澤まさみ、麻生久美子、塚本高史、中村達也、小泉今日子、平良とみ、森下愛子、大森南朋
「涙(なだ)そうそう」、もちろん夏川りみが歌ってヒットしたものからきたタイトルである。歌はエンディングに流れる。
 
長澤まさみが出てくるから見にいったようなもので、なにしろ昔よくあった歌謡曲映画の一つだから、泣けるもののドラマとしてはそれほどのものではない。
 
両親が再婚で、その連れ子で兄妹になった妻夫木と長澤、父親は行方不明、母親は死に、兄は苦労して働き、沖縄本島に妹を呼び寄せ高校、大学にやる。が、居酒屋を持つ夢が出来かけたところで人にだまされ、また苦労が始まり、兄妹の間にも微妙な空気が、、、
というストーリー
 
新味はなくても、長澤まさみを見ているだけで最後まで持つ。登場のシーン、島から白い大きな連絡船で入ってくるとき、迎えの兄に気づいて舳先にかけてくるワンピース姿、これが絵になる人はなかなかいないだろう。
試験勉強、アルバイト、祭りの浴衣、大学入試、そして最後の着物、、、
 
一人住まいをするために兄のところから出て行くとき、あの「ロボコン」でも見せたようにペコリとお辞儀して礼をするのだが、これがやはり決まる。
 
それにしても、この人はうまいという風ではないのだが、どうしてこうも演技のつまり感情の泉が枯れないんだろう。
動かしにくい子、なかなかどうにもならない子、スターということだろうか。
 
上野樹里、蒼井優、長澤まさみ、この3人を今スクリーンで見ることが出来るのは幸せだが、そのよさを言葉で表現するのが一番難しいのがこの人である。
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