ヨーロッパ・チャンピオンズ・リーグ 決勝 (2009年5月27日(水)、ローマ)
FCバルセロナが2-0でマンチェスター・ユナイテッドを降した。
前半10分、イニエスタから出たボールをエトーが切れ込みゴール、後半には、一度跳ね返されたあとによく似た形で再度攻め上がり、メッシにシャビが絶妙のタイミングでクロスを入れ、それを背の低いメッシが懸命というか献身的というか、体を斜めにして飛びつき追加点。
TVの解説で再三強調されたように、イニエスタ、シャビ、メッシ、この3人を中心にしたパス回し、特に相手が一番もらいたい位置(数センチ以内?)、パスをもらって次に何をするかそれをすでに決めている最適なトラップ、これらは基本と言えば基本だけれど、これだけ続けてミスなくやられると、相手はどうしようもなくなる、そういうことがこんなによくわかるゲームはないだろう。
それにしてもマンUはこういうタイプを経験していないのだろうか。最初の数分、クリスチャーノ・ロナウドが何本かいいシュートを打ったのがむしろ裏目になったこともあるだろう。そのあと力が入りすぎていたし、ルーニーが活きる場面もほとんどなかった。
イニエスタとシャビ、スペインといってもハプスブルグにもつながるスペインというより、似てはいないがそれぞれイベリア半島オリジナル、という風貌がいい。
そしてエトー(カメルーン)、ゴール近くに向かうボールにピンポイントで飛んでいく姿は世界一早く美しく、まるでピューマのよう。