メドレー日記 Ⅱ

by 笠羽晴夫 映画、音楽、美術、本などの個人メドレーです

英・EU問題と「ギリシア人の物語」

2016-02-21 15:23:38 | ノンセクション
ギリシア人の物語Ⅰ」(塩野七生)を読んでアップしたばかりのところに、イギリスがEUにこのまま残るか離脱するかについて、EU全体に対し改善案(イギリスから見て)を提案、これはちょっと無理かなと思っていたら、それが採択された。イギリスではEU残留の是非について国民投票が予定されていて、今回の動きは、現政権がそれに備えて手を打ったもののようだ。しかし、これが一応うまく行ったとはいえ、投票の結果は予断を許さないともいう。
 
この比較的短い期間の動きを見ていて、国際政治の世界にこういうことがあるもんだと、少し驚いた。冷静といえば冷静、自分たちのエゴと、全体の安定・便宜、短期と長期、そのほかいろいろ考え、軍事的な動きもなしに、これが政治というものなのだろうか、そういうかけひきが行われた。
 
なにか、ギリシャの都市国家間の政治的かけひき、都市国家を成り立たせているその国内の政治、こういうことを思い起こさせる。やはりギリシャがヨーロッパの起源、それが伝統になっている、というのは単純すぎ、乱暴すぎなんだろうが、こうして重ね合わせ考えてみることも面白いし、意味がなくもないことだろう。

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空と宇宙 展

2011-01-20 10:45:07 | ノンセクション

日本の航空宇宙100年記念 空と宇宙展 飛べ100年の夢
国立科学博物館 特別展会場 2010年10月26日~2011年2月6日
 
1910年の徳川大尉による初飛行から100年ということで空と宇宙といわれればそうなのだが、実はほとんど宇宙と思っていたので、このあたりは肩透かしをくった形である。

ヒコーキと宇宙探検に興味がある最近はかなり多くなった人たちを対象にしているようで、平日だが入りもまずまずのようであった。鉄道ファンに次ぐものになるかもしれない。
 
確かに「はやぶさ」のおそらく実物大の模型はびっくりするほど大きい。宇宙に持っていって展開すれば、こんなに大きくても別に不都合は何もないのだが。
 
そして太陽の光で帆走する「イカロス」の帆、イオンエンジン、プラズマエンジン、、、と、予算も少なく地味にやっていた旧(東大)宇宙研の流れに光があたり、「仕わけ」をなんとかかわしたのはめでたい。
 
だがしかし、気象、通信、放送など実用衛星の打ち上げ、管制システムに携わっていたものとしては、旧NASDA(宇宙開発事業団)系のものが、いくつかのロケット、宇宙基地日本モジュール「きぼう」(開発当時はJEMといっていて、その概念設計に加わっていたことがなつかしい)のきわめて小さい模型くらいなのはさびしい。
以前の実用衛星の仕掛けって、大きな制限の中で面白いものが随分あったのだけれど。
 
この分野の模型でない現物の大きさ、迫力を確かめるのなら、この会場だけでなく、同じ入場券で入れる地球館2階の常設展も見た方がいい。


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