![](/.shared-blogzine/decokiji/deco1006_dotpattern/header.gif)
”もうこりた”と聞くと「もう懲りた」の悪い方を想像される方が多いかと思われますが、この忘己利他は、仏教用語で人間の性(さが)として、私たちはどうしても自分中心に物事を考えてしまう傾向があり、もっと欲しい、こうして欲しいと、望むことが多くなり、我欲ばかりが先立ってしまうものです。
小さい頃からして貰うことばかりに慣れた子供たちは、相手を思いやったり、相手に対して何かをして上げようと思うこともなく、只ひたすら自分の欲を満たす自己顕示欲ばかりが強くなり、我儘な大人になることが多い。
こういう人達は決して幸せにはならないだろうし、この忘己利他の精神のように自分の利益を度外視してでも、他人のために無償の奉仕をおこなう行為は、やはり「相手を思いやる心」に辿りつくのです。
このVideoも自分の映画館で一人ぼっちで昔の映画を懐かしく観ているおじいちゃんの所へ孫たちと家族が寄り添うシーンは、このおじいちゃんが古い映画館を守り自分の子供たちを立派に育て上げて来た証しでもあり、家族の大切な思いやりと温かい絆のようなものを感じる。
殺伐とした厳しい時代だからこそ、優しさと思いやりのある社会であって欲しいと願うばかりです。