晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

お国のために

2007-03-14 20:32:43 | Weblog
 3日前、日曜日の歩道です。今は、雪が積もり冬に逆戻りです。

 ヒヤッとしました。対向車線を走っていたワンボックスが、バランスを崩して中央分離帯に乗り上げてきました。向こうは登り坂、こちらは下り坂。こちらの車線まで飛んできたら、大事故になっていたかも知れません。

 日常的でないことが、目前に起こっている瞬間は、事態の意味をよくつかめないものです。後になって、恐怖心が起こってきました。



 「あなたは国のために死ねますか」と突然問われたら、どう答えますか。

 「死」というものを経験した人は生きていないので、まず死ぬ実感がありません。

 「国」というのも行為の対象とするには、観念的な存在で、愛する人のためとか、家族のためとかに比べると漠然としています。また、現実に自分の命と引き換えに誰かを本当に助けることをできるのか、わかりません。燃え盛る火の中に飛び込みますか。肉親に臓器を提供しますか。

 

 「国のため命を捧げた」時代が本当にありました。今、再びそのようなことがこの国の総理をはじめとして「美しい」と讃えられています。

 死後の世界に価値を求め、死の恐怖を超越できるような教育や死から逃れられない体制をつくりあげたのです。「死んで靖国で再び会おう」と。まさに、宗教的な気分が社会を被っていたのでしょう。



 気がつけば、批判がタブー化しようとしています。



 

 

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3 コメント

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Unknown (yugafuの夫)
2007-03-14 20:51:59
田中康夫について
清涼感、端整、透明、模範
そんな形容詞とは無縁の
変革者、表現者
毒をもって毒を制す
一般の細胞も
ダメージを受けるかも
浅野も見習うべき
遅ればせながら。
返信する
 (生住滅)
2007-03-16 02:25:29
ピエール・アベラールは、22歳年下のエロイーズの家に、住み込み家庭教師として入り込みました。
エロイーズと愛しあい、子供ができ、エロイーズの後見人に去勢されました。
以後、ふたりは修道院生活を送りました。

アベラールが亡くなると、エロイーズの願いによりパラクレトゥスに埋葬されました。
彼女が亡くなると同じ墓に葬られました。


こんな、どうでもいいことの、キーワードは「ロマンス」ではなく「去勢」なんだろうね。

*アベラールの思想は、スコラ学 の基礎になりました。
返信する
キーワードは「毒」 (晴走雨読)
2007-03-16 19:48:35
 ugafuの夫様、お久しぶりです。コメントありがとうございます。

 生住滅様、コメントありがとうございます。

 お二人のコメントに共通するのは、毒気ですね。田中康夫には、近年まれに見る毒を持つ政治家です。

 彼に匹敵できる政治家は、現在のところ宗男ちゃんぐらいでしょう。どうして、皆、いい子ちゃん面をするのでしょうか。

 都知事選の3候補で、一番毒があるのは、石原慎太郎だと思います。


 いまだに「夢」とか「愛」をスローガンにしている政治家は、きっと「去勢」されてしまっているのでしょう。

 安倍ちゃんのように、口先だけ「撲滅」とか「制裁」とか、威勢のいいことを言っているのも困りものですが。

 ズバッと人の心を抉らないと今の有権者にはフィットしないと思います。
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