晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

『硫黄島からの手紙』

2006-12-27 19:49:26 | Weblog
 休日の営業が続いたので、休暇を取って、「札幌シネマフロンティア」へ。

 日曜日は40CMの大雪、除雪前にその中を1時間半のラッセルランニング、本日は低気圧の接近による大雨。少しだけ、高揚感。

 『硫黄島からの手紙』(監督クリント・イーストウッド 製作スティーブン・スピルバーグ 2006年 WB)を観た。

 死に急ぐ狂気の硫黄島守備隊の中で、栗林中将(渡辺謙)とロス五輪金メダリストの西大尉(伊原剛志)が、開明派として米軍との戦いとともに軍内部でも戦う。

 この映画の主人公は、彼ら指揮官ではなく、パン屋の西郷(二宮和也)ら、下級兵士である。彼らは、命を捨てなければならない局面に何度も立たされる。

 私は、途中から自決する勇気の無い西郷になってしまい、死ぬことが怖く、卑怯、意気地なし、非国民と言われても、何としても生き抜きたいと思い続けながら観ていた。

 誰しも死を恐れる。しかし、組織の論理は、殺すこと、死ぬことを命令する。NOと言えない不合理、そして死以外の逃げ道も無い。多くの皇軍兵士はどういう思いで死んでいったのであろうか。

 戦争は、物事のわかった人も、時流に乗ったお調子者も、全ての人の命を奪う。



 翻って、現在もアフガニスタンやイラクにもよくわかった人がいる。

 大きな声の出ない総理は、再び戦争のできる美しい国づくりをすると言っているが、拉致、拉致と遠吠えをしていないで、彼には命を賭けて直接交渉できる懐があるのだろうか。

 まだ、コイズミの方が全てに説得力があった。



 

 


 

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