小澤徳太郎著『スウェーデンに学ぶ「持続可能な社会」』(朝日選書2006)
著者の小澤氏は、スウェーデン大使館に長く勤務した、環境問題の専門家。
著者は、この国は、このままでは(大量生産、大量消費、大量廃棄)持続不可能であり、環境問題が生存を脅かす、という。
この国が、「失われた10年」を空しく過ごしている間に、スウェーデンは、2025年頃に、「生態学的に持続可能な社会」を実現するという。
このため、化石燃料の抑制、資源の再利用、廃棄物を減らす政策を導入している。
そして、そのためには、一人一人ができることから始めるのではなく、国家としての政治決断を行なったという。
また、持続可能な社会の展望を語れる経済学が不在という。
この著者の論、少し独断的に感じた。
①まず、環境問題からのみ持続可能な社会を論ずるのは一面的。国家として、スウェーデンは、ひとつの目標とすべきと思うが、外交のあり方とか、ヨーロッパの様な地域共同体の考え方とか、教育、福祉制度・・もう少し多面的に論じる必要がある。
②経済学の不在と断じるのは少し不勉強。環境経済学をはじめ、福祉、社会制度を対象とする経済学は存在する。著者は、それらをきちんと勉強したのか。具体的な批判が無く結論のみで断じている。
③読後感は、一言でいうと「駄本」。北欧社会のあり方なら、神野直彦氏の著作に学ぶべき。
ひとつだけ、バックキャストという手法は、参考になる。すなわち、将来のあるべき姿を想定し、それに基づいて今何をしたらよいかを判断する方法。
通常は、フォアキャスト、現在から将来を想定して判断している。
もうひとつ「駄本」、島田裕己著『創価学会』(新潮新書2006)対象を客観的に論ずると言うスタンスを貫いた結果、主題のない、主張の無い著作なった。
著者の小澤氏は、スウェーデン大使館に長く勤務した、環境問題の専門家。
著者は、この国は、このままでは(大量生産、大量消費、大量廃棄)持続不可能であり、環境問題が生存を脅かす、という。
この国が、「失われた10年」を空しく過ごしている間に、スウェーデンは、2025年頃に、「生態学的に持続可能な社会」を実現するという。
このため、化石燃料の抑制、資源の再利用、廃棄物を減らす政策を導入している。
そして、そのためには、一人一人ができることから始めるのではなく、国家としての政治決断を行なったという。
また、持続可能な社会の展望を語れる経済学が不在という。
この著者の論、少し独断的に感じた。
①まず、環境問題からのみ持続可能な社会を論ずるのは一面的。国家として、スウェーデンは、ひとつの目標とすべきと思うが、外交のあり方とか、ヨーロッパの様な地域共同体の考え方とか、教育、福祉制度・・もう少し多面的に論じる必要がある。
②経済学の不在と断じるのは少し不勉強。環境経済学をはじめ、福祉、社会制度を対象とする経済学は存在する。著者は、それらをきちんと勉強したのか。具体的な批判が無く結論のみで断じている。
③読後感は、一言でいうと「駄本」。北欧社会のあり方なら、神野直彦氏の著作に学ぶべき。
ひとつだけ、バックキャストという手法は、参考になる。すなわち、将来のあるべき姿を想定し、それに基づいて今何をしたらよいかを判断する方法。
通常は、フォアキャスト、現在から将来を想定して判断している。
もうひとつ「駄本」、島田裕己著『創価学会』(新潮新書2006)対象を客観的に論ずると言うスタンスを貫いた結果、主題のない、主張の無い著作なった。