新生仔馬の頚の右側に塊があるのに気づいたが、徐々に大きくなってきた、とのことでまずは診察。
超音波で診たら、内部に液を容れた袋状で、一部には軟骨質のものがある。
食道との関係はなさそうだった。
喉頭の軟骨の形状は左右ともはっきりした異常はない。しかし、右の背側輪状披裂筋は質が気になる。
頚静脈と頚動脈に挟まれていて、重要な神経も走っている。
しかし、放置しておけない。
手術して摘出しましょう。
同じようなものを手術したことがあるから言える。
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頚静脈の腹側の皮膚を切開して、あとはメッツウェンバウム剪刀で開いていく。
切るのではない、ほとんど刃物としては使わない。押して開く、剥がして離す。
液で膨らんでいたが、破らずに摘出できた。
けっこうな大きさだった。
しかし、どこかで分泌があるので、液が増えて膨らんできたのだ。
発生学的な過誤により分泌する組織が体の中に残ってしまったのだと考えられる。
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今日から晴れる予報だったのに、今日も冷たい霧雨が降ったりして寒かった。