馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

爽やかな季節の日曜日

2017-05-22 | 牛、ウシ、丑

日曜日。

前日の調教で、第一指骨を縦骨折した2歳馬。

ほとんど負重できない。

スクリュー3本で内固定した。

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午後、予定していた黒毛子牛の化膿した臍帯の切除手術。

腹腔内へはつながっていなかった。

生まれたときには20kgない早産仔だったらしい。

親は脂肪壊死症だったのだそうだ。

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続いて、200kgの黒毛子牛の尿石症。

手術台で右横臥にして尿道形成手術。

途中で、心拍がとまりそうになった。

尿毒症による高カリウムが主因だろう。

ブドウ糖、カルシウムの点滴で心拍は安定した。

腹腔尿症にもなっており、開腹も必要かと考えていたがやめた。

膀胱破裂があっても自然に閉じることを期待する。

手術前も膀胱は膨らんでいたし、尿道カテーテルから空気を入れても膨らむのが確認できた。

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夜、当歳馬の空回腸纏絡。

上位の空腸もパンパンに膨らんでいた。

膨らみすぎて、動けなくなって、腸間膜を軸に捻れていた。

急いで腸間膜を軸にした捻転を直し、纏をほどいて、腸間膜の血管を結紮しておいて回腸で切断した。

壊死した小腸を廃液ホースに使って、膨満した空腸の内容を捨てた。

回腸を盲端にし、空腸を盲腸へ端側吻合した。

問題なく通過すること、漏れがないことを確認し、腸間膜の穴を閉じた。

腹腔を洗浄して・・・・私はそこでエネルギー切れ。

閉腹を頼んで、入院厩舎に輸液を準備しに行った。

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のんびり外で朝ごはんを食べられる君たちがうらやましいよ。