真夜中のドロップアウトカウボーイズ@別館
ピンク映画は観ただけ全部感想を書く、ひたすらに虚空を撃ち続ける無為。
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駄楽ひまなときブログ
行きつけのお店のブログ、下戸なのに。しかも閉めたんだけどね
ツイッタ
戯れに呟いてみたりもする
友松直之のブログ
友松直之監督のブログ、激しくエモーショナル
影への隠遁Blog
山﨑邦紀監督のブログ
To Live and Die in Tokyo
歴戦のピンクス、キルゴア二等兵氏のブログ
こびりつき映画記
サイボク氏のブログ、ピンク映画に関するエントリー多し
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SHIN氏のブログ、ピンク映画啓蒙運動も展開中
横浜のロマンポルノファンのブログ
そのまんまです
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dropoutcowboys
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自己紹介
福岡市在住のピンクス。ピンクスとは、ピンク映画愛好の士、を意味する造語である。
仮名遣ひは正仮名を使用。
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最新ソープテクニック2 泡姫御殿/DMM戦
さ行
/
2017年07月08日
「
最新ソープテクニック2 泡姫御殿
」(1990/企画・製作:メディア・トップ/配給:新東宝映画/脚本・監督:サトウトシキ/企画:田中岩夫/プロデューサー:サトウトシキ・春木竜之介/撮影:重田恵介/照明:石井かなめ/音楽:ISAO YAMADA/編集:金子尚樹/助監督:勝山茂雄/監督助手:森田高之・北村登美幸/撮影助手:古谷一・佐久間栄一/照明助手:島田正志/スチール:福島佳紀/現像:東映化学/録音:ニューメグロスタジオ/協力:西山秀明・上野俊哉・成瀬正行/制作協力:アウトキャストプロデュース/出演:小川さおり・田代美希・白戸好美・江藤保徳・山科薫・中根徹・下元史朗)。企画と製作のメディア・トップは、VHSジャケより。
カーラジオからは天気予報が流れ、助手席には風俗情報誌。車載カメラが暗転すると唐突にクレジット起動、トロい劇伴が鳴り始め、バックミラーに運転する下元史朗が見切れる。これはビデオ版のタイミングなのかも知れないが、一層唐突更に適当にタイトル・イン。風俗情報誌編集者の江藤保徳と、店名不詳源氏名・りえ(田代)の泡遊びと並行して、下元史朗の車は歓楽街に。車を停めた下元史朗は、ポップに苦し気に錠剤を放り込む。以降全篇を通して若干手を替へ品をへながらも、立て続けるフラグが終にフラグのまゝに止(とど)まる同趣向の件、直截にクリシェが清々しくはある。公園で歯を磨く下元史朗にライトバンをベタ付けされ、車を出せなくなつたエトヤスがキーのついた車内を覗き込んでみると、自分が作つた情報誌と、頁の合間には碌に抜かれないスナップが。一旦その場を離れたエトヤスが話しかけてみた下元史朗は、姿を消した妻の和美が、吉原にゐることを情報誌で知りやつて来たものだつた。
配役残り小川さおりが、下元史朗が捜してゐる和美。りえと同じ店で働いてゐる上に、スナップに初めから気づいてゐたエトヤスと実は同棲してゐたりなんかする、クソよりも狭い劇中世間。中根徹は、和美を買ふ普通の客。山科薫はりえの手を焼かせる、普通でない客。脱ぐとちよつとしたボンデージを装着してゐて俄かに女王様風のキャラクターに変貌、自らローションを塗りたくり、浴槽オナを敢行した挙句に水没。かうして文字にしてみても、何が何だかサッパリ判らない大暴走を披露する。白戸好美は、和美の存在を知りつつエトヤスに執心する三番手。
サトウトシキ1990年第二作は「最新ソープテクニック」ナンバリング第二作―第一作は上野俊哉のデビュー作―にして、最終的には一頻り新東宝が打ち止めたのちに、
今上御大が和久名義で大蔵に拝借する
各種
ソープテクニック
映画の通算でも第二作。上野俊哉とサトウトシキが連なるとなると、少なくともこの時点に於いてはそれなりに鋭角なシリーズを構成してゐたのか、とか思ひきや。直截に片付けて、斯様な代物でもサトウトシキ先生の映画だと有り難がる手合はバカかと、屈託なく悪態ついてのけられる気取るといふかスカしたばかりで漫然とした出来。結局殆ど何も起こらず変らない物語自体は兎も角、下元史朗が公園脇で張り始めるや、早速後方に停車したタクシーから和美が降りて来るインスタントな展開には逆に驚いたが、和美と後を尾ける下元史朗の二人を長く歩かせるためだけに、動線が訳の判らないことになる不自然かつへべれけな直後の長尺に即座に呆れた。一旦グルッと一周しかけた感興を、もう一周させ元に戻してどうする。和美が要は店に在籍してゐる以上、とつとと指名すればサシの状況に持ち込めるものを終盤まで勿体ぶるのはまだしも、スッカスカの会話を交した挙句何だかんだな締めの絡みかと思へば、カット跨いで店から―和美がエトヤスと暮らす―家にザクッと瞬間移動してみせる繋ぎは幾ら何でも雑過ぎる、濡れ場に対する配慮さへ感じられない。唯一の見所はポップな人相と絶妙に艶のある口跡とで、変態客役を万全に撃ち抜く山科薫くらゐ。この人この期に改めて、コッテコテ通り越してゴッテゴテの量産型娯楽映画の本丸から、いはゆる四天王ないしは大雑把に国映系まで。縦横無尽に、しかも何処ででも自分の仕事をしてゐる。
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