チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

通勤ライナーで「スーパービュー踊り子」の車両に

2015-12-12 08:14:20 | 鉄道
12月12日(土)

 平日の朝8時過ぎ、
  茅ヶ崎駅3番線ホーム
  

 「おはようライナー新宿26号」、お馴染み251系「スーパービュー踊り子」の車両です。
(7:41小田原始発、茅ヶ崎8:05、藤沢に停まった後は渋谷までノンストップ、新宿9:02着)

 つい最近まで、平日の朝の8時頃に逗子駅に行くと、房総半島を走る黄色の車体の「おはようライナー」が停まっていて、一度乗ってみたいと思っていました。ところが、秋に逗子に帰って調べてみると、今年3月のダイヤ改正で廃止されたとのこと。ということは、朝の通勤ライナー、今は東海道線しか走っていないのです。

 それでも一度「湘南ライナー」か「おはようライナー」に乗ってみたいと思うのには理由がありました。

 それは、これらの通勤ライナーが通常の電車が走らない貨物線の線路を通るからです。
 貨物線の線路なら東海道線の脇を通っていると思いがちですが、実はそうではないのです。東戸塚から鶴見の手前の生麦辺りまでは、1980年にできた「横浜新貨物線」という、ほとんどトンネルのルートになっているのです。

 この新貨物線、私にとっては少々複雑な心境で眺めてきた線路なのです。

 かつて、東京・大船間は東海道線と横須賀線が同じ線路を走っていましたが、輸送力増強のために複々線化(品川・横浜間は京浜東北線も平行しているので事実上は複線三路線化)されることになったのです。その計画、横須賀線を従前の貨物線に移し、新たに貨物線のレールを設けるというものでした。

 今から40年以上も前、私は神奈川に職を得て、最初の夏に横浜市神奈川区の奥に新しくできた職員住宅に入りましたが、この「新貨物線」、ほとんどが神奈川区と保土ヶ谷区の住宅街の地中を通るということで、両区の住民の反発を招き、反対運動が巻き起こっていました。いわゆる「横浜新貨物線反対運動」です。
 15年続いた反対運動でしたが、結局実を結ばず、東京駅に地下ホームもでき、横須賀線が総武線とつながって今の路線になっているわけで、今でも、横須賀線が鶴見川を越えて新川崎方面へ向かう時に、「昔の貨物線を走っているんだなあ」と、そんな歴史を思い出したりするのです。

 というわけで、東戸塚のトンネルに入ると姿をくらまし鶴見の手前で地上に戻ってくるいわくつきの貨物専用の線路。ここを通るには、機関車の運転手になるか貨物列車に忍び込まない限り無理だと思っていましたが、実は、通勤ライナーがその貨物線を経由していると知り、昨年頃から逗子に帰った時に、一度「おはようライナー」に乗ってみたいと思っていたのです。

 「おはようライナー逗子」がなくなったとならば、東海道線の通勤ライナーに乗るしかありません。
 車両は時々乗る特急「踊り子」の185系だとしたら、藤沢駅でライナー券を買えばいかと思っていましたが、新宿行きの「おはようライナー」の一本に「スーパービュー踊り子」の車両が走っているとのこと、ふだん「スーパービュー踊り子」は大船は通過で、小田原も一日三往復のうちの一本しか停まらず、逗子にいると、なかなか乗る機会がありません。それではと、その「おはようライナー新宿26号」とかに乗ることにしました。

 でも、スーパービューですから、できれば先頭の展望車に乗ってみたいと思い、前日に藤沢駅と茅ヶ崎駅に行ってみましたが、510円のライナー券は駅によって乗車車両が決まっている上、東京寄りの先頭車は、定期券と組み合わせの「ライナーセット券」の乗客用となっていました。

 ともあれ、まずは一回乗ってみようかと
  茅ヶ崎駅へ
  

 茅ヶ崎駅乗車は6~8号車となっていました。1・2号車がグリーン車で9・10号車が「セット券」用なので、残る3~5号車が小田原駅と藤沢駅の乗車分になっているもようです。

 「スーパービュー」らしく
  視界の広い窓でしたが、
  

 私は野次馬のようなもので、ほとんどが通勤客ですから、景色なんぞに見とれている人なんかいるはずもありません。それに朝日の差し込む時間帯、ほとんどカーテンを下ろしてしまいます。新聞を広げるかウトウトしている人が大半なのでしょう。
 天井の荷物入れを使用する人は誰もいませんが、「すごい、航空機みたいだ。きっと窓を広くしようとしたんだな」と上を見上げたりしているのも私一人くらいのもの。

 たしかに、東戸塚の先でトンネルに入りました。このまま鶴見の手前まで何分くらい新貨物線のトンネルを走るのだろうと時計をにらんでいると、数分後に一回地上に出て再びトンネルに入りました。
 「どうせ定員制だから」とホームに並ぶのが遅かったのが間違い、座席が通路側になったこともあって、そのままなんとなく新川崎辺りを通って渋谷駅に着いてしまいました。

 最後尾の展望車はグリーン車ですが、後ろ向きでも、やっぱり展望車に乗らないと初めての線路を走っている実感が湧いてこないということで、後日再挑戦ということになりました。

 通勤ライナーのグリーン車はライナー券は不要で、通常の普通電車用のグリーン券を用意すればいいのですが、定員制ではないので混むと座れない場合もあるとか。
 でも、7時半までに小田原へ行くのは少々きつい。そもそも、小田原から新宿へ行く通勤客は運賃の安い小田急に乗るはずと予想して、二回目も茅ヶ崎から乗ることにしました。
 今回は早めにホームへ。1・2号車の位置にけっこうな人が並んでいて、「これじゃ、展望車なんか無理だ」と思いきや、その前に来る「湘南ライナー」の茅ヶ崎駅乗車の割り当てが1~3号車だったようで、その電車に全員乗り込んでしまいました。
 残ったのは私一人。少し後に母親と男の子の二人連れが来ましたが、8時04分にやって来た「おはようライナー新宿」、グリーン車に乗ったのはその3人のみ、なんと予想どおりというより、意外にも小田原から乗った人も一人二人くらいでガラガラの状態。すんなりと最後尾最前列に座れました。
 通勤は毎日ということで、グリーン車に乗る人はそんなに多くはないのでしょうか、でも、向こう側ホームの普通電車のグリーン席はほぼ満席に見えたのに不思議です。おそらく、停車駅の関係でライナーを利用しにくい人がかなりいるのだと思います。

 まず藤沢駅特設ホーム停車。
  左に東海道線
  

 運転席上部のフレームと、運転台を見えにくくするためか、ガラス下半分に白い横線が入っているので視界はあまりよくありません。
 最前列でこの状態ですから、階段状の後席は線路と空くらいしか見えないかもしれません。

 それはともかく、
  最初のトンネルを出ました
  

 第三京浜羽沢インター近く。JR貨物横浜羽沢駅があるのでここで一回地上に出ます。今は貨物専用ですが、将来、相鉄線がJRに乗り入れると、旅客用の駅にもなるとか。

  再びトンネルに
  

 三ツ沢の北、片倉、岸根方面から、妙蓮寺、大口辺りを抜けて

 生麦で再び地上へ。
  左に京浜急行
  

 まもなく、右に並走していた
  東海道線と京浜東北線を跨ぎ、
  

 その後すぐに、上の写真右の横須賀線の高架の下を潜って、新川崎駅隣接の新鶴見操車場へ向かいます。

 何本もある貨物用線路の
  いちばん西側を通ります
  

 左側(東方向)いちばん向こうに、
  ふだん乗っている横須賀線
  

 武蔵小杉駅直前で
  横須賀線のレールに合流しました
  

 これで、なんとか第一目的の「横浜貨物線踏破」を達成した満足感に浸ることができ、

 この日も渋谷で降りて、二回の
  電車ミニ旅を終えました
  

 まあ、展望車にも乗れて満足というところですが、展望車ということなら、伊豆急のリゾート号のほうが解放感があって断然まさっています。そのリゾート号、平日は熱海から気軽に乗れる普通電車で走っているので、KAZU君やKANA君と一緒に伊豆方面へ行く機会があればいいなと楽しみにしています。
 まだまだ元気でいないと。



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