チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

桜の気配なき春、湘南にて

2012-03-30 06:14:52 | 身辺雑記
3月30日(金)

 センバツ甲子園、今日はもう準々決勝です。明石から片道1時間ほどですから、ぜひとも行きたいところですが、実は、今逗子の家に帰っていて、テレビでしか観戦できません。

 それにしても、寒い春。逗子も鎌倉もまだ梅の季節という感じです。母の病いの知らせを受けて、二週間ほど前にKAZU君とお別れをして戻って来ました。
 というわけで、横須賀線の車窓から、やっと咲き始めた白木蓮を眺めたりしながらの東京通いをする日々です。

  目を覚ますと、毎朝聞こえてくるのが四十雀のさえずりです

  

 スギ花粉は、明石より南関東のほうがかなり多くて、あまり窓は開けたくないのですが、「もう、冬じゃないんだ」と思わせる鳴き声に、つい聞き惚れてしまいます。


   冷え込みの緩むや春の四十雀   弁人


 ところで、母は東武電車の東側にある介護施設から、線路をはさんで東側の病院に入院したので、日暮里から出ている新都市交通の「舎人ライナー」に初めて乗ることができました。

  日暮里駅
  

 「舎人ライナー」は、開通して4年目。横浜の「シーサイドライン」、神戸の「ポートライナー」・「六甲ライナー」と同じ無人運転の新交通システムで、高架の専用道を通るので景色が抜群です。

  スカイツリーがよく見えます
  

  荒川を渡って
  

  舎人公園という大きな公園があります
 
  
   

 東京の下町で生まれ育った私ですが、東北線のはるか東側、都電荒川線からは二本の川のさらに北側になるこの辺りには、さすがに足を運んだことがありませんでした。


   見下ろせば梅に菜の花江北路   弁人

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写真展にKAZU君のフォトも

2012-03-21 18:38:10 | 身辺雑記
3月21日(水)

 大阪駅から数分、阪急梅田駅の東側に茶屋町という繁華街があります。

  なかなかおしゃれな街並みです
  
   

 昔は、淀川の南に広がる野原で、大阪の人たちの憩いの場としてお茶屋や料理屋があった所のようです。
 そんな由緒ありげな地名ですが、20年くらい前から再開発が進み、梅田コマが梅田芸術劇場として、さらに毎日放送(MBS)のビルやホールも進出、シネサロンなども並んで年々進化し続けている町なのです。

  少しレトロな路地もあって
  

 ちょっと、渋谷・新宿に来たような感じもします。

 「ロフト」の前にある新しいビル
  「チャスカ茶屋町」
  
 三年前、初めて茶屋町に来た時に工事中のビルがあって、安藤忠雄設計という看板を目にしましたが、そのビルでした。
 コンクリートの柱がいかにもという感じの現代的なデザインのビルです。そういえば、前回の記事の淡路島の大植物園も安藤忠雄氏の手になるもので、入口付近のコンクリート打ち放しが見事でした。彼は大阪の人なので、関西には彼が設計した建物が多いのでしょう。

 1Fから7Fまで
  「丸善&ジュンク堂」になっています
  

 関西では、大きな書店というと「ジュンク堂」ということになるのですが、今では丸善と一緒になっているんですね。一昨年、梅田で本屋を探した時には、この店はまだなかったので、本の数と広さにびっくりしました。八重洲ブックセンターに引けを取りません。

 ふだんはサイン会などが行われる、
  7F「salon de 7」で
  

 abcラジオ番組の
  写真展が開かれました
  
   


 ラジオ番組の「秋」というテーマと「どや、」というテーマのフォトコンテストに応募したところ、それぞれにKAZU君の写真がエントリーされ、今回その二枚も展示されました。
 二枚とも昨年秋のブログに載せたのですが、その写真を改めて。

  「手を広げて、だよね」
  

  「どや、水鉄砲」
  

 もちろん、応募したのはKAZU君の写真だけではなかったのです。でもやっぱり、人物のほうが動きや表情があってエントリーされやすいのかもしれません。風景や花の写真はそれだけ難しいのでしょう、自分では上出来という自負もあったのですが、選ばれませんでした。


   春一番孫が主役の写真展   弁人

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持て余しものが「観音様」とは

2012-03-16 11:39:16 | お出かけ・散策
3月16日(金)

 電車に乗って大阪、三ノ宮方面から帰る時に、海の眺めの良い須磨、垂水辺りの車窓から淡路島のほうに目を遣ると、
  東岸に白い塔がよく見えます。
  

 そういえば、三浦半島から東京湾を眺めると、行ってみたことはないのですが、千葉の富津岬の南に「東京湾観音」が純白にすらりと立っているのをよく目にしました。
 車窓から見える淡路島の白い塔も、灯台にしては背が高いので、あれも観音様なのだろうかと気になって地図を広げると、淡路島の東浦町に「世界平和大観音像」という文字がありました。

 天気のよい日に一度近くに行ってみようかなと思っていましたが、ある時テレビで、「廃墟の観音像、取り壊しに数億円。地元自治体もお手上げ」という話題が流れました。
 さらに、「十重の塔の破片が落ちてきて、すぐ下にあるレストランが被害に」という話も取り上げられていました。

 「たこフェリー」がなくなってから、淡路島へ渡る機会も少なくなっていましたが、少し暖かくなった好天気に誘われて、車で橋を渡って行くと、なるほど、ありました、ありました。巨大な観音像が。

 台座のビルを含めて
  100メートルの高さとか
  

 白い雲が流れて、観音像が動いているように見えて不気味でした。高い所には弱いので、上るにはちょっとした覚悟が要るかもしれません。もっとも、今は閉鎖されているので勇気を出す必要はありませんが。

 この観音像、1982年にできたということは、阪神淡路の大地震をくぐり抜けて来たわけですから、急に倒れることはないのでしょうが、今は廃墟になっていて、管理者がはっきりしていないということを考えると、やはり怖い。なんとか次の大地震が来る前に撤去して、加害者という観音様にかわいそうな事態にならないことを祈るばかりです。

 お顔の下の首の所に展望台らしきものがあって、あそこからの眺めはなかなかの景観だろうとは思いますが、外から見ると、なんとも不細工で、その姿から「ムチウチ観音」ともささやかれているとか。

 どうもこの像、バブル時代に栄えた大阪の不動産会社の創業者が、生まれ育った地に莫大な資産を投じて建立したようです。その方は思いを遂げた数年後に他界し、相続した妻も近年亡くなって、その後親族が相続を放棄、一時外資系の金融機関が所有していたようですが、その金融機関も破綻し、どこが管理しているのかもわからなくなっているようです。

 「世界平和」を謳っているのですから、建立者に不純な気持ちなどはさらさらなかったに違いありません。世のため人のためにという思いで私財を投げうって建てたのでしょうが、それがこの現実、結果的に持て余しものなっているのです。
 この日は青空がやけにきれいでした。誰かが「そらみたことか」と言っているようで、悲しくも滑稽です。


   春の海見下ろす慈悲の眼や虚ろ   弁人


 観音像の北側に建つ、
  当面問題になっている十重の塔
  
 写真ではよくわかりませんが、なるほど、屋根や壁面がはがれて痛々しい。そんな破片が落ちて来るんじゃ、下にいる人たちはたまったものではありません。
 立派な塔に見えますが、こちらは中ががらんどうで上のほうには上がれない構造だそうで、周囲の住民の安全を考えると、取り敢えずはこれだけでも解体しておくほうがという感じです。

 観音像の台座になっているビルには入れませんが、十重の塔の前に坂道があって、ビルのそばまでは歩いて行けました。

 像が建っている後ろの丘には
  「自由の女神」のミニチュア像
  
 そういえば、十重の塔からの落下物で迷惑している下のレストラン、「アメリカ」という名前のお店でした。あやかって名付けたのでしょうか、余計な推測をしても始まりませんが。

 なんと、
  本物の「D-51」までありました
  
 潮風を浴びて、みじめな姿になっています。このまま錆びて朽ち果てて行くのでしょうか。説明板には、この機関車をここに飾るまでの苦労話が語られていましたが、いかにも、「兵ども」ならぬ「富豪の夢の跡」という情けない姿。

 さてさて、国民一人当たり1千万近い借金を背負っていて、なおも赤字国債を発行し続ける日本。バブル景気の頃は借金がどのくらいだったのでしょうか。
 それはさておき、こんな光景を目の当たりにすると、つくづく、バブル期の時に大儲けをしたお金持ちの方々、ほんとうにお金の生かし方に疎かったとしか言いようがありません。所詮「バブル」なので、そんなものなのでしょうか。そういえば、あの頃は、日本の企業や資産家が高額な絵画や工芸品をどんどん手に入れたり、結局二束三文になってしまった海外のリゾート施設や不動産を買いあさったり、そんな話題が蘇ってきます。

 気分直しにと言ってはなんですが、明石海峡公園で花でも見ながら帰ろうかと寄ってみました。
 あいにく花の少ない時期だったので、隣接する「奇跡の星の植物館」の「ラン展」を覗いてみることに。

  いやー、立派な温室
  
 日本で二番目の広さを誇る温室だそうです。

  温室内は春爛漫
  
 さすがきれいに咲いていますが、ランの花は人間の手で改良を重ねているので、自然そのものという感じではないかなと、この日は思いがなかなか明るい方向に向きませんでした。

 よく整備された広大な公園。立派な植物園。国際会議場に一流ホテル。天気の良い日にちょっとおしゃれな気分で一日を過ごすには申し分のない所です。でも、気候温暖の観光地とは言え、車でしか来られない所で、これらの立派な施設は果たして採算がとれるのでしょうか。
 昼食を閑古鳥の鳴いている国営公園の食堂で済ませたのですが、メニューは麺類とカレーぐらいで品数が少なく食感も今一つ。ホテルにどれほどのレストランがあるのかわかりませんが、かなり高級なたたずまい。温室の中の食事どころもそんなに広くはありませんでした。シーズンの休日などに、仮に期待どおりの人が訪れたとしたら、やはり、持参したお弁当を公園で頬張るという計画がないと、空腹でヘトヘトになりそうな感じです。

 それはともかくこの一帯、目の前の明石海峡公園が国営で、国際会議場は兵庫県、ホテルや植物園の観光施設は第三セクターの会社が運営しているとのこと、いずれにしても、どなたかが私財を投じて作ったものでないことはたしかですから、心配は御無用というところなのかもしれません。きっと、先ほどの「世界平和大観音像」のような事態にはならないのでしょう。


   見映え良く彩り豊かに春の蘭   弁人


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3.11.明石にて

2012-03-11 20:06:34 | 身辺雑記
3月11日(日)

 東日本の悲劇から一年経ちました。朝から一年前のおぞましい映像がテレビに流れています。

 振り返ることは大切です。そこで見えた反省すべきことを生かすためにも。そして、現実には、この一年間、復興が全く思ったとおりに進んでいないことを再認識すべきです。
 大地震、大津波。それがどんなに想定外だったとは言え、やはり復興への最大の障害は原発事故であることは否めません。

 ということで、溜め息まじりに「3.11」の朝を迎えました。久しぶりに朝から青空が広がっています。春先にしては気温がやや低めでしたが。

  のどかな明石海峡
  
 南海地震の津波が来たら、どんな光景になるのでしょうか。この写真を撮っているのが海抜10mくらいの所です。

 昨年の3月11日、お昼からイカナゴの釘煮を炊いていました。そんなことを思い出して、この日は釘煮を作って思いを新たにする日にしようかと、明石の街に出てみましたが、あいにく今日は日曜日で休漁日。イカナゴの釘煮はお預けとなりました。

 明石では、この土日「春旬祭」という、春を待ちわびたお祭りが催されていて、けっこうな賑わいです。

  明石銀座のアーケード
  

  地元の高校生も参加しています
  

 もちろん、東北復興支援という旗はたなびいていますが、浮かれた気分の日でもないので帰ろうかと思いつつ、駅を越えて明石公園を歩いてみると。

  枝垂れ梅がきれいに咲いていました
  


    やっと来し春に重たき震災忌   弁人


 ところで、最近、ブログに船の写真を載せていませんでした。

 原発が次々と止まって、火力発電の比率が高まっているとか。そんなことを耳にしているせいか、タンカーの大型船がやけに目に付くような気がします。

  16万トンの「KIHO」と「桜川」
  
   

  モス型液化天然ガスタンカー「LNGLEO」9.5万トン
  

  メンブレン型のLNGタンカー。9.6万トン
  

 最近、石油価格が急上昇しています。イラン問題が最大の原因でしょうが、「円高、円高」と騒いでいたのが、ちょっと円安になっただけなのに、それも輪をかけているとか。 挙げ句の果てに、火力発電に頼りだした日本の足元を見すかされているという報道まで出てきて、「だから原発の再稼働を」という声も大きくなってきている現実。

 「福島の事故を受けて、世界の原発はより安全性が高まっている」という論評まで出てくると、さすがに背筋が寒くなります。

 瓦礫の処分先にも右往左往、除染の処理の土壌の中間貯蔵場所も然り。そんな現実を前にして、何十万年後まで危険を残してしまう使用済み核燃料廃棄物を生み出し続ける原発、わずか数十年で老朽化してしまう施設、そういうものにこれからも莫大な費用を投じるのでしょうか。
 とてもとても、福島の人たちの現実を受け止めているとは思えません。

 普天間基地撤去と在日米軍のあり方。国家財政の危機とそれに伴う消費税の値上げの問題。いずれもたしかに重要です。しかし、後世の人にツケを残さないという点では、原発問題は全くケタ違いのレベルなのです。そういうことには目をそむけ、国民の生活安定とか一国家の経済政策とかの範疇で捉えるなどというのは、どう見ても視野狭窄と言わざるを得ません。

 原発を廃止すれば、たしかに、当面は発電を化石燃料に頼らなければならないのかもしれませんが、今、最も急がなければならないのは、20年30年先を見据えた再生可能・自然エネルギーへの転換の道筋を明確にすることなのです。
 その道筋がはっきりすれば、仮に電力料金の値上げが必要だとしても、おそらく納得が得られるはずで、さらには、電力会社のあり方や発送電分離の是非も、国民生活に密着する問題として判断できるのですから。


   取り敢えずのツケを溜め込む地球かな  弁人

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やっと来た春、いざ京都へ

2012-03-06 15:56:34 | お出かけ・散策
3月6日(火)

 天候不順で雨模様の日が多いものの、弥生三月を迎えて、急に暖かくなったような気がします。

 明石海峡では、春を告げるイカナゴ漁が先月下旬から始まっています。

  今日、港へ行ってみると
  
 1、2月の低温にもかかわらず海水温は平年並だったのか、かなり生育状態が良く、すでにほど良い大きさになっています。
 このあと、明石の台所の「魚の棚」に行ってみると、値も少々安めのキロ800円で並んでいました。

 やっと来た春。「やっぱり梅の花が恋しい」と思っても、なかなかいい天気になってくれませんでしたが、待ちわびた陽差しが3日の土曜日に戻ってきました。

  京都かな、京都なら北野天満宮かなと
  


   牛の眼に白梅眩しき昼下がり  弁人


  三分咲きくらいですが、このくらい咲いていれば
  

  鮮やかな早咲きの紅梅
  

  順番としては、白梅のほう先なのでしょう
  
   


   春来たり香り満ちたる古都の庭   弁人

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雪の鳥取で~カニ三昧~

2012-03-02 11:49:12 | お出かけ・散策
3月2日(金)

  冬になると、関西のJRの駅に並ぶパンフレット
  
  

 「今年こそは行きたいね」
という大人の会話を耳にしていたKAZU君。
 「『スーパーはくと』に乗って、カニ食べに行く!」
と、さかんに口にして楽しみにしていましたが、いよいよ、その日がやって来ました。

  片道2時間。「早く着かないかなぁ、おなかすいた」
  

  車窓はいちめんの銀世界に
  

  鳥取駅に到着
  

  駅長さん直々にお出迎え
  

  駅前から送迎バスに乗りました
  


    山抜けて雪の山陰春遠し   弁人


  料理旅館の庭も雪化粧
  

  まだ料理全部並んでないけど、まずは試食
  
 歯医者さんではありません。考えてみたら、KAZU君、カニを食べるのは初めてでした。お父さんに剥いてもらって口に入れてみたところでした。

 おさしみ、焼きガニ、天ぷら、お鍋、カニ寿司、雑炊・・・・カニ三昧でお腹いっぱいになったあと、雪だるまを作って、温泉にも入って、帰りの『スーパーはくと』はよく覚えていないくらいぐっすりとおやすみをして帰って来ました。


    荒海の香りや因幡の松葉蟹   弁人

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