2月9日(土)
「おやまあ、なんと準備のいいこと!」と笑われるかもしれませんが、今から十何年も前、私と妻君が入るお墓を作って、何かあった時のいちおうの準備ができています。
おそらく私が先に入ることになるのでしょうが、当時は、70才まで生きる自信がなかったので、こんなに長いこと空っぽのお墓に管理料を納めるとは思っていませんでした。
考えてみれば、とかく思い通りに行かない世の中、終活をきちんと進めておくと、案外長生きができるのかもしれません。
そのへんの話はともかく、場所の選定にあたっての最初の条件は「富士山の見える所」ということでした。もし、そばに桜の木があったりすれば言うことなしと思いながら、いろいろな霊園を回ったところ、あったんです、戸塚に。
様子を見に行く時は、もちろん天気の良い日を選ぶのですが、明石暮らしで行く機会が少なく、そんな折も空気の澄んだ寒い時期でなかったのでしょう、ここ何年か、お墓から富士の姿を確認する機会がありませんでした。
「天気が良ければいつでも見えるんだから」と、たいして気に留めていなかったのですが、この冬は富士を見るのに絶好の日が多く、先月末の快晴の日、
ふと思い立って、
お墓へ行ってみました
すそ野が丘陵に隠れているせいか、
大きく見える感じです
ところが、この日、ちょっと残念なことが判明してしまいました。
明石暮らしを終えてから二年余りになりますが、たぶん、ここ十年ほどの間に、富士山の方向にある藪の樹木が成長してしまったようで、私のお墓からは見えなくなっていたのです。
でも、5メートルほど
右に行くと見えます
写真左の鬱蒼とした木々が富士山を隠しているのです。植物の生育ってすごいですね。2002年に完成した時には、予想だにしなかったのに。
その、予想だにできなかった
完成当時の写真
伐採するなんてことも墓を移すなんてこともできないし、まあ、どうせ入ってしまえば何も見えないのだし、仕方ありません。左右に数メートル歩けば見えるということは、妻君が墓参りに来ても、墓の前まで歩いて来る途中で目に入るでしょうから。
ところで、逗子からお墓へ車で行くとすると、朝比奈から横浜環状4号、港南台から環状3号を通ることになるのですが、途中、前方に富士の雄姿が飛び込んでくる所があります。
環状4号の神戸橋を左折して桂台住宅地へ上って行くと、ほぼ頂上に「いの山」という交差点の信号がありますが、
5~60メートルほど手前から
突然富士山が現れます
次は環状3号。港南台から鎌倉街道を横切る「原乃橋」を越えると上り坂ですが、すぐに下りになります。その下り坂の
「小山台」の手前から
「小山台」の先にも起伏があって、下る所に「富士ヶ丘」という交差点があります。ここも地名のとおり、
目の前に現れます
青空に現る富士や冬愉し 弁人
さて、ここまで7枚の写真を載せてきましたが、ズームの度合いなんかも関係するのかどうか、それはさておき、どうでしょう、2枚目の墓地からの富士がいちばん大きく見えませんか。
もちろん、どれも横浜南部のそう遠くない所からのものですから、富士山の大きさ自体は変わらないのですが、「額縁効果」とでもいうのでしょうか、部分的に削られて隠れてしまうところがあると大きく見えてしまうのかもしれません。
それでは、
この富士や如何に
逗子と鎌倉の境のハイランド住宅地です。別名「錯覚富士」と呼ばれているということは、誰の目にも大きく見えるのでしょう。たぶん、すそ野部分はもちろん、左右が大きく削られていることによって大きく見えるのだと思います。
「額縁効果」というのは、写真だけでなく、絵画やデザイン、建築なんかの世界で広く用いられる技法で、枠の有無で大きく見えたり小さく見えたりするのが当てはまるのかどうかはさておき、目の錯覚で大きく見えているのは間違いないでしょう。
まさに「錯覚富士」。
頂に手の届きそな白き富士 弁人
前へ進むと、
左が開けて少し小さく
公園からのパノラマ。
これがいつもの大きさ?
実は、ここは昨年のこの時期にも紹介した所で、「関東富士見百景」の一つになっています。
ということで写真を撮っていると、背後でガサガサと音がしました。
余談になりますが、今や鎌倉や逗子でも異常繁殖中の
タイワンリスでした
このリスは冬眠はしないのでしょうか、元気に何かを食べています。見た目も仕草も愛らしいのですが、実は、「特定外来生物」として駆除の対象になっているやっかい者なのです。まあ、ネズミの仲間でしょうから増え方も尋常じゃないんでしょうね。
「おやまあ、なんと準備のいいこと!」と笑われるかもしれませんが、今から十何年も前、私と妻君が入るお墓を作って、何かあった時のいちおうの準備ができています。
おそらく私が先に入ることになるのでしょうが、当時は、70才まで生きる自信がなかったので、こんなに長いこと空っぽのお墓に管理料を納めるとは思っていませんでした。
考えてみれば、とかく思い通りに行かない世の中、終活をきちんと進めておくと、案外長生きができるのかもしれません。
そのへんの話はともかく、場所の選定にあたっての最初の条件は「富士山の見える所」ということでした。もし、そばに桜の木があったりすれば言うことなしと思いながら、いろいろな霊園を回ったところ、あったんです、戸塚に。
様子を見に行く時は、もちろん天気の良い日を選ぶのですが、明石暮らしで行く機会が少なく、そんな折も空気の澄んだ寒い時期でなかったのでしょう、ここ何年か、お墓から富士の姿を確認する機会がありませんでした。
「天気が良ければいつでも見えるんだから」と、たいして気に留めていなかったのですが、この冬は富士を見るのに絶好の日が多く、先月末の快晴の日、
ふと思い立って、
お墓へ行ってみました
すそ野が丘陵に隠れているせいか、
大きく見える感じです
ところが、この日、ちょっと残念なことが判明してしまいました。
明石暮らしを終えてから二年余りになりますが、たぶん、ここ十年ほどの間に、富士山の方向にある藪の樹木が成長してしまったようで、私のお墓からは見えなくなっていたのです。
でも、5メートルほど
右に行くと見えます
写真左の鬱蒼とした木々が富士山を隠しているのです。植物の生育ってすごいですね。2002年に完成した時には、予想だにしなかったのに。
その、予想だにできなかった
完成当時の写真
伐採するなんてことも墓を移すなんてこともできないし、まあ、どうせ入ってしまえば何も見えないのだし、仕方ありません。左右に数メートル歩けば見えるということは、妻君が墓参りに来ても、墓の前まで歩いて来る途中で目に入るでしょうから。
ところで、逗子からお墓へ車で行くとすると、朝比奈から横浜環状4号、港南台から環状3号を通ることになるのですが、途中、前方に富士の雄姿が飛び込んでくる所があります。
環状4号の神戸橋を左折して桂台住宅地へ上って行くと、ほぼ頂上に「いの山」という交差点の信号がありますが、
5~60メートルほど手前から
突然富士山が現れます
次は環状3号。港南台から鎌倉街道を横切る「原乃橋」を越えると上り坂ですが、すぐに下りになります。その下り坂の
「小山台」の手前から
「小山台」の先にも起伏があって、下る所に「富士ヶ丘」という交差点があります。ここも地名のとおり、
目の前に現れます
青空に現る富士や冬愉し 弁人
さて、ここまで7枚の写真を載せてきましたが、ズームの度合いなんかも関係するのかどうか、それはさておき、どうでしょう、2枚目の墓地からの富士がいちばん大きく見えませんか。
もちろん、どれも横浜南部のそう遠くない所からのものですから、富士山の大きさ自体は変わらないのですが、「額縁効果」とでもいうのでしょうか、部分的に削られて隠れてしまうところがあると大きく見えてしまうのかもしれません。
それでは、
この富士や如何に
逗子と鎌倉の境のハイランド住宅地です。別名「錯覚富士」と呼ばれているということは、誰の目にも大きく見えるのでしょう。たぶん、すそ野部分はもちろん、左右が大きく削られていることによって大きく見えるのだと思います。
「額縁効果」というのは、写真だけでなく、絵画やデザイン、建築なんかの世界で広く用いられる技法で、枠の有無で大きく見えたり小さく見えたりするのが当てはまるのかどうかはさておき、目の錯覚で大きく見えているのは間違いないでしょう。
まさに「錯覚富士」。
頂に手の届きそな白き富士 弁人
前へ進むと、
左が開けて少し小さく
公園からのパノラマ。
これがいつもの大きさ?
実は、ここは昨年のこの時期にも紹介した所で、「関東富士見百景」の一つになっています。
ということで写真を撮っていると、背後でガサガサと音がしました。
余談になりますが、今や鎌倉や逗子でも異常繁殖中の
タイワンリスでした
このリスは冬眠はしないのでしょうか、元気に何かを食べています。見た目も仕草も愛らしいのですが、実は、「特定外来生物」として駆除の対象になっているやっかい者なのです。まあ、ネズミの仲間でしょうから増え方も尋常じゃないんでしょうね。
わたくし、大阪の毎日放送というテレビ局で
ちちんぷいぷいという番組を担当しています。
今回、番組内で富士ヶ丘の富士山の写真をお借りしたいと考えております。
お手数ですが、ご連絡頂けないでしょうか。
早速、お送りします。
それにしても懐かしい。明石でテレビを見始めた頃、若い時からの私の十八番のおまじないことばだった「ちちんぷいぷい」が番組名になっていて、
「ナニ?」とちょっと戸惑いましたが、明るく爽やかな番組内容が気に入って、よく見ていました。
どうも、東海道を歩く企画が進行しているようですね。こちらでは見られませんが、良い番組ができあがることをお祈りします。