5月31日(金)
10日ほど前、明石駅にある観光協会の前を歩いていた時に、こんな案内が目に入ってきました。
西部市民会館での上方落語の案内です
落語は嫌いではないのですが、たまにテレビやラジオで聞くぐらいで、寄席に足を運ぶほど興味津々というわけではありません。
高校時代に一回、上野の鈴本に入った記憶はありますが、10年ほど前にできた横浜野毛のにぎわい座にも一度も行かずに明石へ来ています。
大阪天満の繁昌亭も、入り口の前で看板は眺めても中に入ることはありませんでした。
もっとも、土曜の午後というと、この時期はだいたいプロ野球を見ていることが多いので、なんとなく眺めて素通りしようとしたのですが、桂塩鯛って、どっかで聞いたなと思いを振り返ると、一昨年に六十何年振りかで復活した名跡ということで、何回かラジオに登場していたことを思い出しました。桂吉弥も桂南天もこちらのメディアによく出てくる関西ではなかなかの人気落語家です。そう、吉弥は土曜日の昼のNHKテレビ「仁鶴の生活笑百科」に時々登場するので、明石に来る前から知ってたこともあって、なんとなく足を止めてチケットの残を訪ねると、「まだありますよ」と笑顔で応対され、つい「一枚お願いします」ということになりました。
KAZU君の発することばは、神戸訛りの関西弁です。当然、やりとりする私も関西弁で返しますが、なんせ親子何代も続いてきた江戸っ子ということで、どうしてもぎこちない言い方になってしまいます。
そんなこともふとよぎって、たまには関西弁の世界にひたってみようかという気分もありました。
ところで、市民会館といえば、大蔵海岸の明石駅寄りの市役所の前にあるホールしか知りません。そこで、今回の会場の西部市民会館なるものの所在地を調べたところ、文字どおり明石の西の端の魚住にあることがわかりました。
いかにも初夏らしい日が射し、そよ風の気持ちの良い好天気。25日の土曜日でした。JR魚崎駅から2、3分歩くと、
親水公園があって、
すぐ向こうに会館が見えます
会館の前も児童公園になっています
ホール。緞帳には橋と淡路島と漁船。
いかにも明石らしい風情
ロビーからは、
会館の南側にある溜池も見渡せます
ずいぶん前に、「明石の水事情」について記事にしたことを思い出しますが、そこで書いたように、明石の中心部から西の播磨地方には、数えきれないほどの溜池が点在しています。ほとんどが農業用水として作られた池ですが、一部は水道の貯水池として整備され、それぞれが市民にとって大切な池なのです。
さて、この日の噺家は、みな亭号が「桂」で、さしづめ、人間国宝桂米朝の一門会といった雰囲気です。
三人目の南天。枕で、「これ、なんぼやと思う? 言うたろか」と、ものを安く手に入れた時にウハウハする関西のおばちゃんの口グセ。
トリの塩鯛。同じく枕で、六十年以上空白のあった名跡を継ぐことを師匠から言われ、「塩ジャケ」よりましだとはいえ、このなんともパッとしない名前を、いったいどれだけの先輩が辞退してきたことかと思うとなんとも複雑。でも、潮の香りのする町に来るとなんか似合っているようで妙な気分。
というようなところで、拍手喝采の大笑いでしたが、いかにも関西という雰囲気の中で、たっぷりと関西弁の世界を堪能できました。
海峡の町に笑ひの青嵐 弁人
帰りはJRの駅の反対方向、山陽電車の駅に向かいましたが、振り向くと、
会館の南側に、ロビーから眺めた
溜池が広がっていました
10日ほど前、明石駅にある観光協会の前を歩いていた時に、こんな案内が目に入ってきました。
西部市民会館での上方落語の案内です
落語は嫌いではないのですが、たまにテレビやラジオで聞くぐらいで、寄席に足を運ぶほど興味津々というわけではありません。
高校時代に一回、上野の鈴本に入った記憶はありますが、10年ほど前にできた横浜野毛のにぎわい座にも一度も行かずに明石へ来ています。
大阪天満の繁昌亭も、入り口の前で看板は眺めても中に入ることはありませんでした。
もっとも、土曜の午後というと、この時期はだいたいプロ野球を見ていることが多いので、なんとなく眺めて素通りしようとしたのですが、桂塩鯛って、どっかで聞いたなと思いを振り返ると、一昨年に六十何年振りかで復活した名跡ということで、何回かラジオに登場していたことを思い出しました。桂吉弥も桂南天もこちらのメディアによく出てくる関西ではなかなかの人気落語家です。そう、吉弥は土曜日の昼のNHKテレビ「仁鶴の生活笑百科」に時々登場するので、明石に来る前から知ってたこともあって、なんとなく足を止めてチケットの残を訪ねると、「まだありますよ」と笑顔で応対され、つい「一枚お願いします」ということになりました。
KAZU君の発することばは、神戸訛りの関西弁です。当然、やりとりする私も関西弁で返しますが、なんせ親子何代も続いてきた江戸っ子ということで、どうしてもぎこちない言い方になってしまいます。
そんなこともふとよぎって、たまには関西弁の世界にひたってみようかという気分もありました。
ところで、市民会館といえば、大蔵海岸の明石駅寄りの市役所の前にあるホールしか知りません。そこで、今回の会場の西部市民会館なるものの所在地を調べたところ、文字どおり明石の西の端の魚住にあることがわかりました。
いかにも初夏らしい日が射し、そよ風の気持ちの良い好天気。25日の土曜日でした。JR魚崎駅から2、3分歩くと、
親水公園があって、
すぐ向こうに会館が見えます
会館の前も児童公園になっています
ホール。緞帳には橋と淡路島と漁船。
いかにも明石らしい風情
ロビーからは、
会館の南側にある溜池も見渡せます
ずいぶん前に、「明石の水事情」について記事にしたことを思い出しますが、そこで書いたように、明石の中心部から西の播磨地方には、数えきれないほどの溜池が点在しています。ほとんどが農業用水として作られた池ですが、一部は水道の貯水池として整備され、それぞれが市民にとって大切な池なのです。
さて、この日の噺家は、みな亭号が「桂」で、さしづめ、人間国宝桂米朝の一門会といった雰囲気です。
三人目の南天。枕で、「これ、なんぼやと思う? 言うたろか」と、ものを安く手に入れた時にウハウハする関西のおばちゃんの口グセ。
トリの塩鯛。同じく枕で、六十年以上空白のあった名跡を継ぐことを師匠から言われ、「塩ジャケ」よりましだとはいえ、このなんともパッとしない名前を、いったいどれだけの先輩が辞退してきたことかと思うとなんとも複雑。でも、潮の香りのする町に来るとなんか似合っているようで妙な気分。
というようなところで、拍手喝采の大笑いでしたが、いかにも関西という雰囲気の中で、たっぷりと関西弁の世界を堪能できました。
海峡の町に笑ひの青嵐 弁人
帰りはJRの駅の反対方向、山陽電車の駅に向かいましたが、振り向くと、
会館の南側に、ロビーから眺めた
溜池が広がっていました