チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

梅雨とは思えない暑さの中で

2011-06-30 19:44:21 | KAZU君
6月30日(木)

 駅前で「子午線のデザインのバス」に乗りたがるKAZU君です。

  

 ところで、数日前の未明の雷雨以来、雨がありません。大阪や京都では連日真夏日とのニュースが流れて来ます。明石も少し気温が低いとは言え、30度を越す毎日です。本当はもう夏本番になっているのかも。

  夕方、私のマンションで車を下りても、この青空
  

 最近、「おじいちゃんのところでトイレ行くぅ」と言って、私の部屋に上がり込むことが多くなりました。実は、冷蔵庫を開けると冷たくておいしいものが入っているのを知っているのです。例えば、翌朝の食事の時のイチゴヨーグルトとか、フルーツゼリーとか。

  テレビの前に陣取ったり、海を眺めたりして
  
   

  ひとしきり遊んだ後も、外はまだ夕陽の中
  

  いつもどおり、電車を見下ろして
  
 「新快速だぁ、スーパーはくと、来るかなぁ」
(※「来(こ)んかなぁ」となかなか言えないのが「カ変動詞」のムズカしいところ)

 「おじいちゃんのところでいっぱい遊んじゃったから、もう行っちゃったかもよ」
 「カーくん、イヤッ。スーパーはくと見るぅ。次来るの!」
 「ずっと電車見てると、バスも行っちゃうよ」
 「カーくん、バス乗るぅ、今日は何バスかなぁ」

  「山陽バスおった。今日は明石バスおらんねぇ」
  

  ある日、うしろにとんぼの絵があるバスに乗れました
   
 「カーくん、追っかけちゃダメよ。ころんじゃうよ」
 「ダメくないの!」
(※ 日本語のムズカしいところ。「アカン」と言うべきでした)

  「今日もとんぼバスおるで。カーくん、とんぼバス乗るぅ!」
  
 残念ながら、この日のとんぼバスは違う路線でした。

  「今日はコーヒーバス乗ったぁ」
  
 真っ赤な車体に缶コーヒーのコマーシャルが描かれているバスでした。

  今度はヴィッセル(神戸のJ1チーム)のバスにも乗りたいね
  


    節電も乗れば涼しきバスの中  弁人


※のことば遣いについて
 KAZU君とお話していると、関西弁ではありますが、日本語の仕組みや紛らわしい特質などが再認識されます。そのうちそんな話題も記事にしたくなりました。
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明石散歩-「武蔵の作ったお庭」

2011-06-26 18:22:38 | 明石風物
6月26日(日)

 梅雨が明けてしまいそうな空模様です。

 各地から猛暑日の便りが聞こえてきますが、明石は海に面して風がよく通るせいでしょうか、大阪や京都より気温が低めで、昨日の土曜日、初めて30度を少し越えました。
 とは言え、ここ何日か梅雨前線が日本海のほうへ上がって、日差しの強い真夏のような空が広がっています。
 昨夜は窓を開けて寝床に入ったのですが、未明に梅雨明けを思わせるような稲妻の光と雷鳴で目を覚ましました。夜が明けると雨も上がって暑くなりそうな日差しが照っていました。

 まだ六月なのに、このまま前線が南下せずに太平洋高気圧の圏内に入ってしまったら、いったいどんな夏になってしまうのか、ちょっと怖い感じがします。


    水無月の尽くる海より温き風   弁人


 さて、今日の話題は「明石と宮本武蔵」ということで。

 明石公園を入ると楠の木に囲まれた広場がありますが、その広場の東側に独立したスペースが広がっています。

 小さい門があって、説明板には「明石城-武蔵の庭園」とあります
  

 関が原の戦いの18年後の1618年、宮本武蔵は明石藩主の小笠原忠真から客分として迎えられ、明石城の築城が始まるとともに、城下の町割りを担当したと言われています。そして、城内に藩主のお休み所として、茶室や庭園を造ったという記録も残っています。
 そのお庭は、元々は今の陸上競技場のほうにあったようですが、大正時代に明石公園を整備した際に、この場所に再現したということです。

  お城の濠から水を引いた設計に
  

 ところで、前前々回の「時の道」の記事に紹介したお寺の「本松寺」ですが、本堂の裏に武蔵の作と言われている庭があります。

  本松寺の山門
  

  境内に、案内の石碑
  

  枯山水の庭で、左に亀の石、右に蓬莱山を配しています
  

  庭の裏の墓所からは天文科学館が
  

 実は、武蔵作と伝えられているお庭はここだけではありません。明石駅の南西、漁港の近くの界隈にお寺がたくさん集まっている所があります。明石市大観町。

  その中のひとつ、善楽寺
  
 お寺の中に、石柱のとおり、園珠院と戒光院という別院があります。

  その園珠院にある枯山水のお庭も武蔵の作という言い伝えが
  
 蓬莱山を思わせる中心部。そこから流れ落ちる水のイメージ、滝と橋、そして枯池の配置。本松寺や明石公園の庭とほとんど同じ作風ということが、素人でもわかるような気がしました。

 剣豪として名を馳せた武蔵。実は水墨画でも名作を残しています。剣の道を「武芸」と言うほどあって、やはり芸術的なセンスが抜群だったのでしょう。


      達人の光りきらりと夏の空  弁人


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「おじいちゃん!バス乗って帰ろうね」

2011-06-19 11:40:51 | KAZU君
6月19日(日)

 保育園からの帰り道。KAZU君はこの春からベビーカーを卒業、私のマンションの駐車場で車を降りた後は、歩いて帰る毎日が続いています。

「ベビーカーは、赤ちゃん? カーくん、赤ちゃんがイイ」
「あかん、あかん、カーくんはお兄ちゃんだよ」

 毎日のようにこんなやりとりをして、線路脇の道を電車を見ながら朝霧駅前を通っておうちに帰ります。

 駅からは、ちょっと上り坂の歩道を400mほど歩きます。実は、駅前には明石市営バスや神戸市営バス、それに山陽電鉄バスも並んでいて興味津々なのですが、一つ目のバス停がKAZU君のおうちから500mくらい先にあるので、バスに乗るなんて考えもしませんでした。
 私自身も、明石に来てから三年近くの間、車で出歩くことが多く、考えてみると、バスに乗ったことはほとんどありません。

 ところが、歩いてKAZU君のマンションの入り口のあたりに来た時に、他のバスとは違ってマンションの角を曲がって行く明石市営バスがやって来て、よく二人で見送っていたことにふと気が付いたのです。
 そういえば、交差点を曲がった先にバス停があったような。駅のバス停で時刻を調べると、KAZU君のマンションのちょっと先に停まるバスが一日に何本か、それもいつも夕方に見るバスは、二人が駅前を歩く5、6分後に発車していることがわかりました。

 ある日、ちょうど駅前でポツポツと雨が落ちてきた時に、「カーくん、明石バス乗ってみようか」と声を掛けたところ、まだバスに乗ったことのないKAZU君、少々不安だったのか、「バス乗らん、歩いて帰る」と尻込みをしていました。

  その何日か後、いつものように駅前に明石バスが
   
 「明石バス、遠く行くぅ?」
 「カーくんのおうちのそばに行くかもしれない。乗ってみようか」
 「うん、カーくん、明石バス乗るぅ」
 ということで、初めてバスに乗りました。

 実は、明石市営バスにはたくさんラッピングバスがあって、KAZU君も時々「あれ、なんのバス?」と戸惑うことがあります。

  「カーくん、今日は子午線のバスだよ」
  
 
  「カーくん、子午線バス乗りたい!」
  

  「今日のバス、お日さま笑っとるで」
    

  でも、KAZU君がいちばん乗りたいのは、時々現れて違う路線に行ってしまう天文科学館の時計をデザインしたバスなのです。

  今日はその時計バスらしい。「ヤッタネ、カーくん」
  

  「おじいちゃん、とけいバス乗るよ」
    

  乗り心地はどうかな。でも一駅で下りるよ
  

  「あーあ、行っちゃった。もっと乗りたかったのに」
     

  「あれは、なにバス?」
  
 「シティトラスト」という人材派遣会社の広告のバスでした。


      バス待ちて四十雀の声耳貸さず  弁人



  今度乗りたい、明石風景を描いたこんなバスも
  



      揚揚と乗り合いバスに夏の風  弁人


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「やっぱり負けた」~今季初めてカープ公式戦へ~

2011-06-17 09:01:50 | スポーツ観戦等
6月17日(金)

 一昨日の15日、往復580キロ、日帰りで広島まで車を飛ばしてきました。

 すっかり勢いが消え、為すすべなくまな板に乗せられて、テキパキとさばかれてしまう憐れな鯉になってしまった広島カープ。
 でも、カープを応援するけなげなファンはたくさんいて、博多でも札幌でも仙台でも千葉でも所沢でも大阪でも、カープファンの大声援がテレビから流れてきます。

 北京から帰って来たあとの5月10日。三ヶ月も前に手配して楽しみにしていた神戸でのタイガース戦のチケット、残念ながら雨天中止で払い戻しになってしまいました。
 その後交流戦に入ってから、唯一関西のゲームになる京セラドームの日は都合がつかなくて、昨年所沢に二日間通った西武戦も、ここ一ヶ月あまり明石に留まっていてテレビで済ませたので、結局、今年はまだカープの試合の球場に足を運んでいませんでした。

 15日水曜日のマツダズームズームスタジアムのゲーム、楽天はマー君が先発予定で、また打てずに終わってしまうかもしれない。でも、マエケンで勝ちに行く翌日の16日のゲームは雨になりそう。それじゃあ、15日に行っちゃおうかなということで、広島に一目散。

  平日なのに、ほら、こんなにたくさんのファンが
  

 デーゲームの、土日の日本ハム戦でもよかったのですが、チケットがなかなか難しく、行く気になりませんでした。
 でも平日はナイター。今季の3時間半という規定があっても、なかなか終了時刻が読めません。
 球場を21時半には出なければ、広島発22時17分の最終の新幹線に間に合わない。でも、たった一試合のためにホテルに泊まるのも大ごとの感。仮に翌日雨が降らなくて、ホテルに泊まってもう一試合観るとしても、帰りの問題は同じなのです。
 やはり確実に帰ってくるには車しかありません。片道300キロ弱。一人で行って来るのは少しかったるいとは思いながらも、「弱った鯉を見守るのも大切」と車を走らせました。

 往路は、「夕方までに着けばいい」と休み休みゆっくりと向かったところ、眠くなって昼寝もしたこともあって6時間程かかりました。

  お昼は岡山の吉備サービスエリア
  

  球場には16時前に到着。檄を飛ばすカープ坊やのお出迎え
  
 幼児向けのフアフアぴょんぴょん遊具でした。KAZU君を連れてきたら喜びそう。

  ファミリー向けのテラス席もあって
  

  新幹線や在来線の電車もよく見えるし、楽しそうですが
  
 テラス席は6~8人用で、その上シーズン当初に予約しないと取れないのです。それに何ヶ月も前にプランを立てても雨が降ったら終わりなのでKAZU君を連れて来るのは難しいのです。


 それはさておき、試合は悪い予感のとおり、どん底のカープはマー君の前に全く歯が立ちませんでした。

  僅か3安打の完封負け
  
 この時点で交流戦4勝15敗2分けのダントツ最下位。


    梅雨空に寒風見舞はる安芸の里  弁人


 残り100試合を切って、あと50勝以上するのは難しいかもしれませんが、なんとかきっかけがないものかと天を仰ぎながらスタジアムをあとにしました。

 駐車場を21時半に出発、大通りに出る信号待ちでしばらく動かなかったものの、どうせ寝床に入るのは夜中だと慌てず騒がず山陽道を一直線。そんなに突っ走ったわけではありませんでしたが、なんとか3時間ちょっと後の1時前には風呂に浸かることができ、翌日からの逆襲を夢見て寝床に入りました。


    鼻唄の出づる日いつに夏の夜   弁人


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明石の散歩道「時の道」

2011-06-13 19:38:42 | 明石風物
6月14日(火)

 東経135度、日本標準時の子午線が通る明石の町。そのシンボルが天文科学館の時計塔。
 私の部屋からは歩いて15分ほどですが、最寄り駅は山陽電車の「人丸前駅」になっています。

 明石に来て間もなくの、08年10月7日付け記事にも載せましたが、子午線が駅のホームの上を通っています。
  

 この「人丸前駅」から天文科学館を経て、お城のある明石公園まで「時の道」と称する散歩道があります。

  時計塔の背後の北側の丘に鎮座するのが人丸神社
  
 明石の町には、いろいろな所に日時計がありますが、人丸神社の門の前にも日時計が置かれています。
 ところで、柿本人麻呂を祀っている人丸神社。人麻呂が石見の国から大和へ還る時に明石で詠んだ歌は有名ですが、とにかく歌の聖人を祀っているのですから、菅原道真を祀る天神様と同様、学問文芸の神様として信仰されています。また、人丸を「火止まる」と読んで火難除けの神として、さらに「人生まる」と解して安産の神様にもなっています。

  人丸神社の西隣りのお寺は人麿山月照寺
  
 曹洞宗のお寺ですが、ロマンチックな名前に惹かれます。東に空が広がり、南側の海に向かっても上空の見通しがよいので、お月様がきれいに見えそうです。もともとはこの寺の中に人丸神社があったということで、明治に初めに分離されたようです。

 月照寺の前の、人丸神社の西参道を下っていくと、鳥居の前に湧き水が出ています。

  明石の名水「亀の水」
  
 飲用可となっていて、よく地元の人が容器を持って並んでいたりしますが、小学生の遠足を案内していたガイドさんの話では、念のため一度沸かしたほうが無難とのことでした。

  さらに西へ歩き、坂を上ると本松寺というお寺に
  
 日蓮宗のお寺で、本堂の後ろに宮本武蔵の作と伝えられている枯山水のお庭があります。
 武蔵の作ったと言われるお庭は、明石公園の中や他のお寺にもあるので、武蔵と明石の関わりを含めて別の機会に紹介します。

  本松寺の隣の神社は、これも昔はお寺と一緒だったという妙見社
  

  反対側は神戸大の付属の学校で、春は桜のきれいな道です
  

  お寺や神社だけではありません。明石上の丸教会
  
 十字架と鐘の下に「垂直型日時計」と言われる、影を作るノーモンが棒状になっている壁面専用の日時計があります。


    木陰より見上ぐる針や陽を待ちぬ   弁人


 このあと、大聖寺という日蓮宗のお寺の前を通って、道端の紫陽花やドクダミの花を見ながら歩いて行くと、バス通りに出ます。
  
   

 歩道橋を渡った所にあるのが「明石文化博物館」で、歴史的な通常展示のほか、よく美術展などの特別展が開かれています。

 「時の道」は、さらに明石公園へと続きます。公園南の広場にも出られますが、文化博物館からは、平坦の道のままで明石城の櫓のある眺望のよい場所に行くことができます。


    薫る風時を忘るる散歩道   弁人

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「時のまち」の「時の記念日」

2011-06-11 17:32:50 | 明石風物
6月11日(土)

 昨日の10日は「時の記念日」。今年も「子午線通過記念証」をゲットし、KAZU君にも渡さなければと天文科学館へ駆けつけました。

 梅雨時らしい、今にも雨が落ちてきそうな曇り空でしたが・・・。

  この日は入館も駐車も無料。開館30分前で、この行列
  


   時の日に時に追はるる人も居り   弁人


  シゴセンジャーとブラック星博士のお出迎え
  
   
 KAZU君を連れて来たかったと思ってしまいますが、平日なので仕方ありません。それに、長い時間並んでいるのも無理かもしれません。

  さて、今年の記念証は
  
 絵はがきと卓上日時計でした。

 館内は何回も来ているし、展望室の眺望もあまり期待できない空模様なので、3階のデッキから山側の出口に向かいました。

  3階デッキ、日時計広場からの眺め
    


   水無月や子午線の海の船幽か  弁人


  時計塔の後ろには、東経135度の標柱もありまして
  

 日本の標準時の子午線の通る地ということで、天文科学館から明石城の公園まで「時の道」という散歩道が続いています。その紹介は次回の記事にいたしましょう。
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陰鬱な日々を打破せんと、花園に向かひしに

2011-06-06 15:40:11 | お出かけ・散策
6月6日(月)

 それにしても、やり切れないことばかりが続きます。

  初夏の声を聞いたとたんの「梅雨入り」
  もどかしい限りの被災地の復興
  原発事故のお粗末な対応
  まるでガキのけんかのような永田町の権力争い

 新聞もテレビも全く目を向ける気になりません。せめてもの慰みはカープの快進撃といきたいところですが、3試合連続0-1負けを挟んで、50インニング無失点という不名誉な記録を樹立。その前後も全く勝ちに見放され、今日負ければなんと10連敗という、目を覆わんばかりの惨状です。

 まあ、不振にあえいでいるのはカープだけではないようで。
 ゴルフでは、大たたきをして連続予選落ちの遼君。アメリカでは、打率低迷中のイチロー。肘の大手術に選手生命を賭ける松坂。そして日本の野球でも、関西の空に暗雲を覆わせている全くもって不甲斐ないタイガース。楽天という名に似つかわしくない閻魔のような監督の表情。

 そして、個人的には
 血圧が気になって循環器科を受診したところ、糖尿病との診断。二週間の投薬の効き目がなければ、インシュリン投与とのこと。先週からアルコールを控えて、豆腐、納豆、かいわれ、しじみやあさり、カツオ節中心の食生活。「つまらん毎日」とぼやいているうちに、今度はストレスで胃が痛くなってさんざんの状態になりました。

  朝霧の中の明石海峡大橋。何もかも先が見えません
  


 ところで、最近のKAZU君。
「おじいちゃんの迎え、イヤ! お母さんがイイ!」
「アンパンマンのお靴イヤ! 長靴がイイ!」
「車、イヤ! 電車乗る!」
「歩くのイヤ! 抱っこがイイ!」
 三才の誕生日が近づいて来て、最近はイヤイヤ病が顕著になって、なかなか保育園からおうちに辿り着けなくて困惑の毎日。
 でも、KAZU君の件は「すくすく子育て」というテレビ番組が参考になりました。「KAZU君のイヤイヤ虫はどこにいるかな」と言うと、額の辺りを指さすので、「チチンプイプイ、イヤイヤ虫、飛んでけー!」とおまじないを試したところ、あっけらかんといい子になりました。


 とにもかくにも、アンニュイな時間の中にどっぷりと浸かって、気分もどんどん沈み込んで行くので、束の間の梅雨の晴れ間に気分転換にと車を飛ばしてみました。
 目的地は去年も訪れた「播州山崎花菖蒲園」。そろそろ菖蒲や紫陽花が咲き始めているかもしれないという淡い期待を抱いて。
 姫路の手前から播但自動車道を経由して中国自動車道を西下、明石から75キロほど、約1時間半の道のりです。去年は5月半ば。シャクナゲの季節でしたが。

  初夏の空気のおいしいこと
  
   
 入り口で「まだ時期が早く、少ししか咲いていなくてすいません」と言われました。ふだんの入園料は500円なのですが、菖蒲の季節は800円になっています。そんなこともあるのか、「今日は、今季限りの有効ですが、入園券をもう一枚差し上げています」と次回の分を渡されました。もう一回来るのかな・・・

  たしかに、一面に咲きほこるはずの菖蒲がこんな具合で
  


   万緑を背にひとすじの花ありて   弁人

      
  紫陽花は咲く気配すらなく
  


 「ハナショウブ」 まあ、所々に咲いているのも良しとしましょうか
  
  
   
   
    


   勝ち負けを忘れて涼し花菖蒲   弁人


  満開に咲くのは「カルニヤ」
  
   
 「シャクナゲ」にちょっと似ていると思っていたところ、植木の売店には「アメリカシャクナゲ」という名前で並んでいました。ということは、やっぱり「ツツジ」の仲間でした。つぼみが星をかき集めたように並んでいて、なかなか品のある花でした。


    梅雨晴や金平糖の弾けたり  弁人


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関西風の「鰻の蒲焼」にありつけました

2011-06-03 09:46:53 | お出かけ・散策
6月3日(金)

 私たち団塊の世代の人間は、よほど恵まれた家庭に育たない限り、子どもの頃においしい物をたらふく食べて腹を満たすということはあまりありませんでした。

 昔はバナナも高級品で、遠足のお弁当に添えられたバナナを、周囲の友達に気兼ねをして出しづらかった思い出も残っています。
 今でもそうかもしれませんが、子どもから大人になろうとする頃に憧れたのは、お寿司屋のカウンターで握ったばかりの寿司を頬張ること。ステーキも高級食でなかなか口にすることはできませんでした。

 そして、今回の話題の「鰻」。何かの折りに「鰻重」にありつけるとしたら、これも大層な出来事だったのです。

 大人になってからは、隣の町の鎌倉に「つるや」「浅羽屋」「茅木家」など、いくつか名店があったので、時々満足感に浸ることができました。私のお気に入りは長谷観音参道の「浅羽屋」です。
 よく出向く小田原にも「松琴楼」「小伊勢屋」などの老舗がありますが、国府津の「うな和」がなかなかの味で、最近ではいちばんよく足を運ぶお店になりました。
 静岡では、富士山の伏流水にさらした三島の鰻。白焼きのある「桜家」がいちばん有名でしょうか。私は、店内はちょっと狭いけれど、駅に近い「本町うなよし」がいちばん好きなのですが、とにかく、どこのお店もボリュームたっぷりで満たされます。
 そして浜名湖。浜松の方に出向いたら、なんと言っても鰻が楽しみで、数件ほど入りました。

 ところで、よく関東の背開き、関西の腹開きと言いますが、考えてみると、浜松はその境界線の西側の関西風圏内になります。でも、浜名湖の鰻が関西風だったという記憶がありません。ふっくらとした舌ざわりに、関東と関西の違いなど考えることもなく食べ終わっているという感じでした。名古屋の熱田神宮の近くで「ひつまぶし」を食べた時も、四回に分けてという食べ方に気を取られて、確認して味わうのを忘れてしまいました。


 明石に来てから、「そういえば、正真正銘の関西風の鰻ということを意識して口にしたことがない」と気になっていました。一昨年と去年、二度ほど京都の鰻屋「かねよ」に入りましたが、違いがわからなくて聞いたところ、関東風の開き方と焼き方であるとわかり、「なぁーんだ、やっぱり」と少しがっかりしてしまいました。


 さて本題。

 大阪は東梅田から地下鉄谷町線に乗って10分、関目高殿という駅があります。

  地上に出ると、頭上に伊丹空港に着陸する飛行機が
  

  数分歩くと、関西式鰻の名店「魚伊」があります
  
 「腹開き」且つ「蒸さずに直焼」という関西式に徹するというのが謳い文句。、しかもふっくら感も十分というのが自慢です。その辺は秘伝?なのでしょうが、一度行ってみたいと思っていました。

  白焼きを肴にお酒を飲んだので、一尾丸々の鰻重は遠慮して
  
 表面はパリッとしていて、いかにも直火という味わいですが、謳い文句のとおり、身は柔らかく仕上がっていました。なかなかの味わい。

 関東では、切腹を連想させるというので「腹開き」が嫌われたという話は有名ですが、どこかでその見分け方というのを聞いたことがあります。開いてある真ん中の線が黒ければ「腹開き」、白ければ「背開き」ということで、お店に入る前は確認しようと思っていても、いざ蒲焼が出てきた時には既に一杯入っているので、つい忘れていつも食べ終わってから悔やんでしまいます。

 なお、「魚伊」は天満橋の商店街にもお店がありますが、味も雰囲気も本店のほうがおススメです。


    気も急いてなにわの路地に鰻の香   弁人


 ところで、明石には名物の穴子料理があります。焼穴子はタレをかけて食べるところが一見鰻の蒲焼のようなのですが、身全体をこんがりと焼いてあるので、ふっくらとした柔らかい食感はなく、初めはちょっと期待はずれでした。きっと関東風の鰻の蒲焼との落差が大きかったのでしょう。その前に関西風の鰻の蒲焼を口にしていれば、「これがあなごか」と納得できたのかもしれません。
 ちなみに、私はタレをつけるお寿司を好まないので、寿司屋で穴子や鰻のにぎりを頼んだことがないのです。そんなこともあって、穴子と鰻の食感の違いに疎かったのかもしれません。

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