チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

近そうで遠かった和歌山「南紀巡り」-その1

2014-10-30 10:40:04 | 旅行
10月30日(木)

 この歳になると、もうずいぶんいろいろな所に出かけているのに、自分でも不思議だったのは、まだ和歌山県にだけは一度も足を踏み入れたことがないことでした。

 明石に来て以来、同じ関西圏なのでいずれ行くことになるだろうと思っていましたが、何年か前に、紀三井寺の球場へ高校野球の近畿大会を見に行く機会があったものの、結局、雨で行かずじまい。
 なにしろ、県庁所在地の和歌山市は大阪府のすぐ先、県の北西の端にあるので、なにかの折に足を延ばすのはそんなに難しいことではなかったのに、たまたまそういう機会がなく、そうこうしているうちに、自分にとって唯一の未踏の都道府県という意識が強くなって、和歌山へ行く時はそれなりの旅でという気分になっていました。

 「行くなら南紀、やはり熊野三山かな。あとは川湯・湯の峰・龍神温泉」と思って、その機会をうかがっていたのですが、「車で行けばいろいろ回れそうだけど、特急くろしおに乗ってみたいし、現地でレンタカーとなるとやはり一人では・・」と、なかなか実現しませんでした。

 そして、とうとうその機会が。

 KAZU君の運動会を見にやって来る妻君と、名古屋でおち合って大阪まで、紀伊半島の海沿いを時計回りに巡るプランができたのです。10月14日からの二泊三日の予定でした。
 ところが、その前の三連休に接近した台風。13日に関西に上陸してくれたおかげで、14日の鉄道の運行に見通しが立たず断念することに。
 とはいっても、一度計画した旅行はやっぱりあきらめられません。結局、運動会の後、妻君が逗子に帰る時に、大阪から左回りで名古屋へ出るプランで出かけることになりました。

 いよいよ未踏の和歌山県へ向かう日が来ました。みんなで出石へ出向いてお蕎麦を食べた翌日です。

 新大阪6時33分発
  「特急くろしお」
  

 実は、「くろしお」には三種類の列車があります。上の私の乗った車両は、いちばん乗りたかった283系の「オーシャンアロー」と呼ばれる車両です。
 他に、特急「きのさき」「こうのとり」と同じ車両の287系「くろしお」、381系の「スーパーくろしお」があるのですが、二年前から名称をすべて「くろしお」に統一したので、駅の時刻表をパッと見しただけではどの車両なのかわかりません。

 さて、新大阪を出発した「オーシャンアロー」。大阪駅は通らず、淀川を越えると梅田北ヤードの端を進んで環状線に入ります。ずっと低速で、天王寺から阪和線に入れば特急らしくなるのかと思いきや、阪和線も通勤時間帯で運行本数が多いのか、まったくスピードが上がりません。さすがに和歌山に近づくにつれて特急らしくなりましたが、和歌山駅まで1時間20分かかりました。

 とうとう、生まれて初めて
  和歌山に来ました
  

 明石を出てから3時間近く経っています。まだ入り口なのに、やっぱり和歌山は遠かった。地図を広げると、海のちょっと向こうには淡路島があって、地理的には近いのですが。

 そして、さらに1時間15分ほどで一日目の目的地の白浜に到着。
 白浜は私のプランにはありませんでしたが、妻君から万葉集に歌われた「はまゆう」の群生地があるからと誘われました。

 でも、白浜に来たら、やっぱりパンダを見ないとと、まずはアドベンチャーワールドへ

 いました。いました。
  5頭のうち3頭とご対面
 
  
   

 今、日本には、三つの動物園に8頭のパンダがいるそうで。上野動物園に2頭、神戸の王子動物園に1頭で、なんと残りの5頭は全部ここにいるのです。実は、パンダといえば和歌山なのでした。

 レッサーパンダも
  近くで見られます
  
 5月の連休に、孫たちと横浜の金沢動物公園へ行き、レッサーパンダを見ましたが、これもこちらのほうが身近に楽しく見られます。でも、年配夫婦二人で来てもしょうがないですね。


    熊肥えて海原の香も漂ひぬ   弁人


 さて、目的の「はまゆう」。
 万葉集巻四に
「み熊野の浦の浜木綿百重なす 心は思へど直に逢はぬかも」
とあります。人麻呂の歌で、誰かの思いを代詠した歌でしょうか、恋の歌です。

 はまゆうは三浦半島の佐島が北限になっていて見たことがありますが、たしか白い彼岸花のような花でした。
 夏の花なので、この時期、花は期待できませんが、葉も南国っぽくて特徴があるので、はまゆうのある所を駅に戻って聞いてみると、「白良浜」とのことで、さっそく行ってみました。

 白浜でいちばん白浜らしい
  「白良浜」
  

 浜辺ではなくバス停の傍らに
  一輪残っていました
  


    散り忘る浜木綿一輪白良浜   弁人


 バス停のそばの案内所で聞くと、北の南方熊楠記念館の辺りに群生しているというのでバスに乗りました。

  風光明媚な「円月島」
  

 少し歩きましたが、やはり花はなく、葉がいたるところに生えていました。

 あとは、名勝の二つの海岸と温泉に浸かれば、ほぼ南紀白浜制覇です。

 「千畳敷海岸」
  

 「三段壁」と、その下の
  熊野水軍の番所があったという洞窟
  
   


    黒潮の波濤を眺む秋の雲   弁人


 二日目は「熊野三山詣で」ですが、次回へ回します。


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鉄道フェスティバルの季節

2014-10-28 12:10:41 | KAZU君
10月28日(火)

 秋たけなわです。毎年この時期になると、KAZU君お楽しみの鉄道各社のフェスティバルが開かれます。
 でも、阪神電車も阪急電車も定員制で、事前申し込みの後の抽選なので難しそう。定員制でないのは京阪電車と山陽電車とJRですが、京阪の寝屋川の工場はちょっと遠く、毎年、いちばん近くで行われる山陽電車のフェスティバルが楽しみになっています。場所は明石から特急で一駅の東二見の車両工場。

 今年は
  25日の土曜日でした
  
   

 今年の播磨は、やはり「黒田官兵衛」。
  そのラッピング電車
  

 何回見ても、
  近くで見ると電車は大きい
  

 いろいろな体験ができるのですが、とにかく鉄道ファンがたくさん押し寄せるので、長い列に並んだり整理券をもらうのがけっこう大変です。
 定員が多くて比較的手に入りやすいのは「洗車体験乗車」です。

  ということで乗りました
  
   

  KAZU君、真剣に見ていますが、
  
 「車体トラバーサー」と言う電車移動の機械で、いわば、平行型の転車台といったところ。

  その実演のもようを動画で





    子の喚声鉄路を流れ鰯雲   弁人


 次は11月3日のJR網干車両所です。この催しも人気があって、車両洗浄の実演をはじめとする体験の整理券をもらうのにけっこう並ぶことになります。
 親子連れ、家族連れが多い中、鉄道マニアも混じって、子どもたちが順番待ちのマナーを学ぶのにいい機会かもしれません。


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家族みんなで兵庫の秋を満喫

2014-10-26 15:55:17 | お出かけ・散策
10月26日(日)

 すいません。KAZU君の運動会のイベントの後、旅に出たりして遊び呆けていたものですから、ブログの更新が滞っています。

 今回は、一週間前の19日の日曜日のことです。

 運動会の当日、さっそくお昼に舞子のレストランで慰労会をしましたが、海鮮のバーベキューということで、KAZU君よりも大人のほうが大いに満足の感じ。
 「それじゃあ、逗子からおばあちゃんも来ていることだし、日曜日もみんなでおでかけしよう」ということになりました。

 姫路から播但道を北上して、朝来・和田山を経て但馬へドライブ。車窓には、のどかな秋の風景が広がっていました。

 国道9号線から別れて、
  円山川沿いを走ります
  

 4年ぶりの出石です。
  妻君は初めてでした
  

 お目当ては、KAZU君も好きなおそば
  「出石皿そば」
  

 お城から街中に下りると、小京都と言われる風情ある雰囲気があふれている道のあちこちに、50軒ほどのそば屋が軒を連ねています。
 一人前5~6皿で、一皿で二口くらいでしょうか。岩手のわんこそばよりも少し量が多いのですが、いづれにしても一人前では足りません。KAZU君だって、あっという間に十皿くらいは平らげてしまいます。
 二十皿くらい食べると、「蕎麦通之証」の手形がもらえ、たしか、4年前は手にしましたが、今回はそこまでは行きませんでした。


    水澄みて味もひとしお出石蕎麦   弁人


 味は信州信濃の更級そばと変わりません。というのも、聞くところによると、江戸時代の中頃、信濃の上田藩から国替えになった城主が、信州そばの職人を連れてきたことから始まったという由来があるからです。


 さて、お腹いっぱいになれば、誰だってウトウトしたくなりますが、お出かけ中の子どもに、そんなことは通用しません。

 車で15分ほどの所に、但馬で生まれた冒険家、植村直己の記念スポーツ公園というのがあって、どうもアスレチックがあるらしいというので行ってみました。

 のどかな山村に、立派な野球場とサッカー場があって、その脇に遊具が並んでいました。

 鉄棒にぶら下がったり、
  タイヤに乗ったり
   
  
 やはり、ターザンのように移動するのがおもしろいようで。


    身とこころ猿の子になる秋の森   弁人


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番外で猿田彦も演じた「保育園最後の運動会」

2014-10-24 12:14:22 | KAZU君
10月24日(金)

 KAZU君が天狗に扮するという、楽しみにしていた12日の日曜日のお祭りは台風が近づいてきて中止になってしまいましたが、実際、その日の夕暮れから雨模様となり、この憎っくき台風、翌日四国から淡路島を通って岸和田に再上陸するという、お祭りの中止を納得させる最低のコースをたどってくれました。

 でも、18日には運動会があるので、そちらを楽しみに気持ちを切りかえていたところですが、他の子どもたちや親御さんもみな同じ気持ちだったようで、その思いを汲み取ってくれた園長先生のお計らいで、運動会のプログラムが終わった後、番外として神事の一部を披露することになりました。

 そして、その18日がやって来ました。年長(5才児)組のKAZU君にとっては、今回が保育園での最後の運動会です。

  入場準備で整列
  

 例年、年長さんは
  竹馬に乗ります
  
 一人ひとり内容は異なりますが、「宙乗り(地面から補助なしで竹馬に乗る)」・「カニ歩き(横歩き)」・「ジャンプ」・「運動棒越え(高さ10センチほど)」の技に挑戦、練習の成果を披露します。
 KAZU君も、保育園からの帰り道、「カニ歩き、できたで」とか「昨日より高いのに乗れたんや」とか、よく話してくれていました。

 さて、運動会もたけなわになってきたころ、町内会の人たちがやって来て、社殿から、台風で中止になったお祭り神事の牛が
  お出ましになりました
  

 運動会のほうも佳境に。
  クライマックスのリレーです
  
 KAZU君、この日のために滑りにくいシューズも買ってもらって自信満々でしたが、ちょっぴり悔しい、本番では万歳ができませんでした。


    天高し皆韋駄天になりにけり   弁人


 そして、いよいよ特別番外編。
 「牛乗り神事」お披露目と相成りまして候ふ。

 リレーが終わるやいなや、年長組園児たちは急ぎ社務所でお着替えして、
  賑々しくご登場です
  
 天狗の面を頭に登場のKAZU君。

 園長先生から「お面を被っているのは、道案内をする神様のサルタヒコです。神様ですから、そういう思いで拝見してください」と紹介されました。

  矛を頭上に掲げて
  

 「エイ! エイ!」と
  真迫の演技
  


    空澄みて孫の雄姿の光りたり   弁人


 こちらも大変。牛の上で
  とうとうと口上を述べます
  
 「千年も万年も大蔵谷の浦において千と万と大祝い小祝い続き候ふ」

 記念撮影。みんな健気で
  「よくできました」
  

 今回は、
  ここで金メダル授与
  

 KAZU君も牛に乗せてもらって
  ガッツポーズ
  


    秋うらら鎮守の杜で金メダル   弁人


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台風に振り回された三連休

2014-10-13 18:02:52 | 身辺雑記
10月13日(休)

 先週の7日、明石に戻って来ましたが、明石駅のホームに立って明石城に目をやると、

 二つの櫓(やぐら)の真ん中に
  何か建てているような
  

 明石公園は駅の北にあって、お城の南東、向かって右の櫓を「巽(たつみ)櫓」と言い、左の櫓を南西を意味する「坤(ひつじさる)櫓」と呼びます。その真ん中に天守閣でも?
 明石城は江戸時代に入ってから築城されたので、天守の台座までは積まれたものの、天守閣は作られませんでした。その天守台は坤櫓の北西側のそば(左の坤櫓の後方)にあるので、二つの櫓の間に天守閣らしきものを新設するのもおかしな話です。

 さっそく翌日
  公園に行ってみました
  

 建築現場の足場用のパイプがお城の形に組まれていて、「夜空に浮かぶ光の天守閣」という案内掲示がありました。どうも、パイプにはLEDランプが付けられているみたいです。
 案内によると、この三連休に行われている「お城祭り」に合わせて、7日から13日までの一週間だけ点灯されているとのことでした。「歴史的な遺物の中に新しいもの?」と訝しく思っていたので、一時的な仮設物とわかって一安心。

 ちょうどこの日は、夕方から皆既月食観望会がある日だったので、

 その時に撮りました
 
  

 もし昼間見た骨組みを知らなかったら、どんなに目をパチクリしたことだったか、きっと呆気にとられてみとれていたと思います。


    忽然と天守現る夜長かな   弁人


 連休最終日の今日は、大型の台風19号が列島を横断して散々の一日になっていますが、明石では、昨日の日曜日まで雨が降りませんでしたので、「お城祭り」、始めの二日間は、きっとこのイルミネーションのもと、夜まで賑わっていたのでしょう。

 というのも、今回の土日、プロ野球のクライマックスシリーズも目が離せなかったこともありましたが、実は、KAZU君一家にとって、とっても大事なイベントが予定されていて、明石公園には行かなかったからです。

 毎年、この時期の土日に保育園のある稲爪神社の秋祭りがあります。メインは土曜日の夜の獅子舞と日曜日の夕方に行われる「牛乗り神事」のパレード。
 特に「牛乗り神事」は、地元の学齢前の年長児が多く参加する行事で、保育園の園児たちもたくさん登場します。というわけで、今年牛に乗るのはKAZU君の仲良しのお友だちになりました。
 ただ、KAZU君は地元大蔵町の住民ではないので、今までは年長さんの活躍を見物するだけだったのですが、今年は年長さんの中に男の子が少なかったのか、天狗さんを怖がる子が多かったのか、なんとまあ、牛を先導する「子ども天狗」の大役を仰せつかったのです。

 先頭に本当の天狗さんが歩き、家々の玄関先で依頼があると、掛け声と独特の所作で厄払いをします。その後ろに「子ども天狗」と「牛乗り」が続くのですが、たまに「子ども天狗」にも厄払いの依頼があったりして、その時は、きちんと声を出して厄払いのしぐさをしなければなりません。途中で依頼がなくても、最終的には神社に到着した時に、拝殿前で正式な所作を披露することになります。

 6才くらいの子どもでも大舞台になれば緊張するのでしょうが、決まった時以来、無頓着に「カーくん、天狗やで、こうしてな、エイ、エイってやるんやで」と、あっけらかんと言っていました。
 一方、大人は「ワクワクドキドキ」。木曜日からは神社での練習も始まりました。そこで、その様子をそっと覗いてみようかなと、金曜日の午後行ってみると、その気配がありません。不審がってうろうろしていたら保育園の先生に発見されてしまい、それを聞いたKAZU君が走ってきました。

 「台風来るやろ、天狗さんやらんで。運動会がんばらんとな」
 「えっ、ほんと?」
暫しの間、ことばが出ませんでした。

 先生のお話によると、超大型の台風接近を受けて、神社総代会で日曜日の行事の中止を正式に決定したとのことでした。
 幼児の参加が多いこともあって慎重を期したのでしょう。衣装は京都の祇園祭で使うものを借りると聞いていましたし、地元中学生の吹奏楽もパレードに参加するので、雨で濡れるのを避けたかったのかもしれません。

 「もうちょっと様子を見てからでも」と思いましたが、いろいろな事情を考慮して早めに決断したのはいいことなのかもしれず、残念ですが仕方ありません。

 ということで、
  土曜の獅子舞は予定通りに
 
  


    吹き飛ばす野分の気配宵祭り   弁人


 そして、本当ならワクワクハラハラのはずだった日曜日。台風は速度を落として奄美諸島の辺りを漂っているとか。風も雨も全くその気配すらありません。
 結果論はやめましょう、悪いのはすべて台風なのですから。たかが人間たる存在、お天道さまに文句を言えるはずがありません。

 救いは、あっけれかんとしたKAZU君。
「おじいちゃん、今日は淡路島行くからな、迎えに来てや。淡路島久しぶりやな」
というご連絡。
 カープの試合を見たい気もしましたが、前日の敗戦で第二ステージ進出が難しくなっているので、一日KAZU君と遊ぶことにしました。

 いつもの
  明石海峡公園
  
   

 風船に絵を描きました。
  「これ、ランドセルやで」
  

 コスモスは
  まだ咲き始め
  

 もう、天狗のことは
  眼中にありません
  


 そして、一夜明けた今日、楽しみにしていた出雲駅伝が中止になりました。大会史上初めてのことだそうです。
 そうなんです、2008年に明石に来て以来、秋祭りのパレードがなかったのも初めてなのです。でも駅伝だって初めてのことならと、あきらめもついた次第です。


 あとは、保育園最後の運動会が待っています。今度の土曜日で、今のところ天気は大丈夫そう。
 ところで、東京にいるKANA君の運動会は一昨日の土曜日でした。そっちを任せていた妻君がKAZU君の運動会に向けて、明日14日の新幹線に乗る予定だったのですが無理そうです。今回は、途中の名古屋で合流して紀伊半島を一周、熊野三山を巡るプランを立てていたのですが、もちろんこれもお預けとなりました。


    台風め今ごろ来たかのろのろと  弁人


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快晴の宵に「皆既月食」を観る

2014-10-10 23:57:04 | 身辺雑記
10月10日(金)

 一昨日の8日は「皆既月食」の夜でした。

 と言っても、前回は三年前の12月にありましたし、次回は来年の4月ということで、日食に比べれば回数も多く、何十年に一度というような珍しい現象ではないのです。
 それでも、天文観察というのは雲一つない夜空でないと楽しめませんから、天気に恵まれれば、まさに「一期一会」。そのひとときを大切にしなければいけません。
 現に、今回明石では快晴の秋の夜空でしたが、妻君の話によると、湘南の逗子では雲が広がって、肝心な時にお月さまの姿はなかったとのことです。

 8日は夕日も夕焼けも
  とてもきれいでした
  

 「保育園の帰りにKAZU君と一緒に」とも思ったのですが、子どもはすぐ飽きてしまうだろうし、大事な秋祭りや運動会の前に風邪でも引いたら大変なので、保育園のお務めはやめにして、一人で天文科学館の観望会の会場の明石公園へ向かいました。

 天文科学館の展望室はたくさんの人は入れません。下に広場もありますが、東側に住宅が並んでいて、夕方近くの東空の眺望が今一つということで、

 観望会会場の
  明石公園へ
  

 平日の宵でしたが、
  多くの人が
  

 18時半過ぎ、
  左下から満月が欠けはじめました
  

 天文科学館の学芸課長が
  インターネット中継をしています
  
 お月さまの二つぶん右、画面の右端に白い点があるのがわかりますか、天王星です。肉眼では無理なのですが、観望会に設置された天体望遠鏡や双眼鏡で覗くとわずかに確認できます。月明かりが月食によって暗くなったことで見えやすくなったということです。

  いよいよ皆既月食
  


 学芸員の解説です。月影はよく見えない上、望遠でブレていますが、





    見納めの一期再び秋の宵   弁人


 20時半を超えると
  三日月のようになりました
  
 東の夜空に三日月のような月が見えるのは、さすがに月食ならではの姿です。

 昔の人が、この現象を見て「地球も丸い」ということを確認したという話を聞いたことがありますが、まさに、その感覚を共有しているかのようです。


    あなかしこ地球の丸み月に見ゆ   弁人


  ところで、
   翌日の新聞記事によると
  

 終わったのは21時半、さすがに、最後までここで見届けた人は多くなかったのですが、600人ほどが来ていたようです。


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50年前の思い出探しを両国で

2014-10-06 11:59:26 | お出かけ・散策
10月6日(月)

 両国国技館の東隣りにある
  「江戸東京博物館」
  

 とにかくでかい。壮観です。国技館が蔵前から両国に移った後、数回大相撲を観戦しましたが、その頃には、まだこの建物はありませんでした。
 総武快速で錦糸町方面に出る時に、何回も車窓から眺めていたのに、今までなぜか、中に入る機会がなかったのですが、

 今回はこんな
  催しがあったもので
  

 何年ぶりでしょうか、久しぶりに両国駅に降りました。

 その昔、亀戸に母の実家があったので、子どもの頃からおばあちゃんに会いに遊びに行くことも多く、50年前のオリンピックの頃は、何カ月か亀戸の家に寝泊まりして、総武線に乗って蔵前の中学校へ通学していたこともありました。そんなこともあって、錦糸町、両国、浅草橋界隈の雰囲気は懐かしい限りなのですが、その風景もずいぶんと変貌したものです。
 もちろん、まだ国技館なんぞはなく、たぶん、そこが日大講堂だったのでしょう、大きな建物で、力道山が亡くなったあとの追悼のプロレスを見に行ったこともあります。
 今は繁華街になっていますが、駅の南側には相撲部屋もいくつかあって、力士が闊歩している姿は、電車からでも眺められたのを思い出します。


 さて、目的の展覧会。東京オリンピックと新幹線開業は中学三年の10月の出来事でした。青春時代の始まりのなんとも複雑な時期に遭遇した懐かしい思い出で、その時代の匂いがよみがえってくる不思議な感じがします。
 新幹線の展示では、実は私も持っている、開業一番列車「ひかり1号」の切符がどんなふうに展示されているか興味津々だったのですが、ちょっと残念、そういう展示はありませんでした。


    甦る半世紀前の秋の風   弁人


 常設展示はエレベーターで上がった5・6階にありました。吹き抜けでスケールの大きさに圧倒されます。

  日本橋の再現
  

  歌舞伎の芝居小屋「中村座」
  

  出口へは、長いエスカレーターで下ります
  
   

 お昼過ぎに駅に戻り、ランチタイムの「ちゃんこ料理」に舌鼓みとなりました。

 実物の土俵の周りに
  テーブルが並んでいました
  


    両国に秋場所の香の残りけり   弁人


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東海道新幹線開業50周年とかで

2014-10-02 07:26:51 | つぶやき
10月2日(木)

 28日の日曜日に「のぞみ」に乗って逗子に帰って来ました。

 実はこの日の切符、ひと月前の8月28日に予約したもので、変更が利かないのです。今度明石に戻るのも9月初めに押さえた「のぞみ」の切符で、日にちの変更ができません。
 というのも、この切符、「エキスプレス予約」会員限定に売り出された開業50周年記念の特別割引切符だからです。乗車期間は9月末から10月初めの二週間で、なんと片道5000円(消費税込5400円)です。

 明石と逗子の間をこの6年間に何往復したでしょうか。50往復は優に超えています。初めのころは、高速1000円という時もありましたが、その恩恵は一度も味わうことがありませんでした。昨年小さい車に換えてから4往復しましたが、今年の4月に高速道路の夜間・休日割引も縮小されて、約8時間、目をギラギラさせて一人で車を飛ばして来るうまみもなくなりました。なんといっても、新幹線のほうがずっと速くて楽なのですから。

 そんな時に案内を目にした格安切符。この期間中に往復しない手はないと、病院の予約も10月初めまで延ばしてもらいました。

 ところが、肝心の格安切符、なかなか簡単には手に入りませんでした。発売日が乗車日のひと月前ということなので、その時期にインターネットを開いてみると、座席数が限定されていて、その日のぶんはもうほとんど売り切れていました。
 発売時刻が10時なので、翌日トライしましたが、秒針が10時を少し超えてしまうと、なかなかアクセスができず、やっと繋がったと思っても、もう希望列車は満杯になっているという具合。

 そこで、8月28日の朝、覚悟を決めて9時59分にサイトに入っておいて、10時ちょうどに希望列車を指定するという形で手に入れました。復路も同様です。ただ、あとで変更すると通常料金に戻ってしまうので意味がありません。

 そういう状態なのに、「エキスプレス予約」のサイトを開くと、この切符の宣伝が大きく載っていて、一般の人へ向けて新規加入を呼びかけているのです。

 おかしいと思いませんか。加入申し込みをしてから会員カードが届くまで、今はどうなのか知りませんが、6年前に私が加入した時は二週間近くかかったのです。
 あっと言う間に売り切れる切符。その発売が開始されているのに宣伝をネット上に載せているという商法。これを目当てに新たに会員になったのに切符が買えない人が出るのが容易に想像でき、中には「詐欺だ」と文句を言う人もいるんじゃないかと、余計な心配をしてしまいました。

 とにもかくにも、28日、新大阪発の「のぞみ」に乗りました。ふだんは、すいている「ひかり」に乗って小田原で降りたりしているので、満席の「のぞみ」はかなり窮屈な感じ。仕方なく静かに本を読んでいると、いつの間にかウトウトしてしまい、「御嶽山の噴煙は見えないかなぁ」とか思っていたのに、雲一つない快晴の空に富士山がそびえていたのに、目を覚ますともう三島駅を通過するところでした。

  あわてて振り返って撮った富士
  

 さすがに「のぞみ」は速いけれど、正直なところ、2~30分遅くても「ひかり」のほうがのんびり座っていられる感じがします。明石に戻る時も、新横浜から西明石に停まる「ひかり」に乗ることが多く、やはり、よほどの急用でない限り「ひかり」で十分だと思いました。ただ、「ひかり」でも片道14000円はかかるので、今回の「のぞみ」に文句は言えません。なにしろ半額以下なのですから。

 ところで、50周年記念の格安切符には、もう一つ「こだまグリーン車、東京-新大阪片道9200円」というのがあって、これは来年3月までの一年間です。
 これには三回乗りましたが、ガラガラのグリーン車で快適な反面、なにしろ時間がかかる、と言うより、停車駅で次々と後続車に追い抜かれていくのがもどかしくて、ついイライラしてしまいます。
 考えてみれば、新大阪-小田原は3時間20分ちょっとで、車よりずっと速いのです。でも「ひかり」だと2時間20分ほどですから、20分後に発車した列車に抜かれて40分遅く着くということになります。それをもったいないと感じてしまうのは、やはり現代人の悲しさなのでしょう。1時間くらい無駄にすることなんてしょっちゅうあるのに、出かける段になると、いつも時計を気にしてしまう現実。

 むかし、
 「せまい日本、そんなに急いでどこへ行く」
という標語があったのを思い出します。
 交通網が発達し、移動が便利になるということは、いったい私たちの世界が広くなるのか狭くなるのか、把らえかたひとつでしょうが、確実に言えることは、大都市圏と地方の距離が縮んでいるのに、地方の過疎化がどんどん進行している現実があるというです。
 遠くない将来に「リニアモーターカー」が走ろうとしていますが、これも大都市間の距離が縮まるだけで、通過地の過疎化が進むことは容易に想像できます。
 要するに、一定時間における移動距離が長くなっても、それは決して地方の活性化には結びつかないということです。
 先日の新聞のコラムに、
 「全ての移動手段の速度を今の半分以下にすれば、狭い日本が広くなる」
というような話が載っていました。
 日本が広くなると、地方がもっと小さくなってしまうのか、逆に足を止める人が多くなるのか、いずれにしても、速さと便利さを求める現代社会に逆行する非現実的な発想とはいえ、時間泥棒におびえている現代人を救ってくれる大切な視点なのかもしれません。

 そんなことも考えながら、とりあえず3月までは、「こだま」のグリーン車でのんびりと往復する余裕を持ちたいと思います。


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