チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

あどけない「子どもの気持ち」に添ってみる

2017-06-27 15:06:24 | KAZU君&KANA君と妹君
6月27日(火)

 週に一度、土曜日の昼前に音楽教室に通い始めたKANA君、パパがお仕事を休めない日は、私の妻君が妹のCHUMUちゃんのお相手に出向きます。
 二週間くらい前でしょうか、電話でその打ち合わせをしている時に、KANA君が受話器を手にして、私に、
「今度、おじいちゃんも来てよ、一緒に遊びたいから。それから、KAZU君も連れて来てね、約束だよ。ボク、KAZU君と遊びたいんだから」
という注文がありました。

 他愛ない子どもとのやりとり。二人は従兄弟どうしだし、そのうちまた一緒に遊ぶ時も来るだろうと思ってはみても、幼い子なりに一生懸命話しかけてきたことばなので、ずっと耳に残っていました。

 そんな中、金曜日の夜にKAZU君のお母さんから「明日、急に出かける用事ができちゃって、KAZU君一人にできないし・・・」という電話が。
 「そうか、もしかしたらKAZU君と会いたいと言ったKANA君の気持ちが叶うかもしれない」
と、土曜日の朝、大宮へ向かいました。

 さて、お母さんが出かけた後、KAZU君に「東京へ行って、午後KANA君と遊ぶっていうのはどうかな」と持ちかけると、「おじいちゃん、それはいい案だね。僕もKANA君と遊びたいし」という返事。二人の孫の気持ちが同じであるとわかって微笑ましい気分になりました。

 「僕、荒川の公園で自転車に乗りたいな。補助輪付きの自転車もあるし、KANA君も喜ぶしね」
というKAZU君の提案もあり、二人で勝手に行き先を決めて駅へ向かいました。
 荒川の公園は王子から都電で行くのがいちばん近くまで行けるのですが、町屋からも歩けるので、西日暮里から地下鉄千代田線でもいいし、日暮里から京成電車に乗る手もあるなと迷いながら、

 ニューシャトルで
  大宮駅へ向かうと、
  

 途中で連絡があり、「KANA君と北千住で落ち合ってほしい」という内容でした。
 どうも、音楽教室は北千住にあるらしく、北千住から一駅の綾瀬駅の近くにも自転車に乗れる公園があって、最近はKANA君のお気に入りの場所になっているようなのです。

 北千住だとすると、上野から常磐線というのが早く着けそうですが、大宮は東武野田線の始発駅です。「そうか、それじゃ、今日は東武線に乗ってみようか」ということになって、急行で二駅、スカイツリーラインに乗り換える春日部駅へ向かいました。
 跨線橋を渡って浅草方面行きの電車が来るホームに行くと、ちょうど、新型特急が停車したところでした。

 「KAZU君、これが新型特急
  『リバティ』やで」
  

 リバティを見送って電車を待っていると、「お昼を済ませて、綾瀬駅東口で」という新しい連絡が。KAZU君もちょうどお腹がすいてきた頃合いだったので、駅の外に出てお昼を食べてから北千住へ向かいました。

 実はスマホの機種変更をしてまだ二週間弱、操作が慣れない上に電車での移動。なかなか連絡がうまく取れないのです。
 北千住駅に着いて、綾瀬に行く電車はどこかなと思いながらスマホを確認すると、「綾瀬で会うのは難しいと判断、いったんマンションに戻ったので待っている」とのこと。
「それじゃ、マンションは都電三ノ輪橋駅に近いんだから荒川の公園にしない?KAZU君と先に行っててもいいよ」
と、都電に乗るべく日比谷線で三ノ輪駅に向かうと、
「やっぱり綾瀬に行くって。都電には乗らないで、駅で待っていて」
と、話が二転三転、結局KANA君と妻君が三ノ輪駅にやって来て、彼のご希望に添って綾瀬の公園に到着。

 「ほら、アンパンマン。
  バイキンマンだっているよ」
  
  

 この公園、自転車は幼児用しかないのですが、そんなことはKANA君には関係ありません。とにかく、最近お気に入りの公園をKAZU君にも見せたかったし、そこでKAZU君と楽しい時間が過ごすというのがうれしくて、とにかく大満足大喜びなのです。

 さっそくゴーカートで飛び出した
  KANA君
  

 ゴーカートなら
  KAZU君の乗れる大きさのもありました
  


   ここ僕のホームグランド玉の汗   弁人


 「今日はね、KANA君はKAZU君と一緒にいるだけでうれしいんだから、KAZU君、僕はこうしたいっていうのは少し我慢して、KANA君と遊んであげるんだよ」
と言い含めておいたこともあって、KAZU君も頑張っていましたが、

 本当は、
 「自転車いっぱい乗りたい」というのが本心で
  

 二人で
  ブランコで遊んだ後
  

 「これから荒川の公園に行く時間ある?」と小声で訴えてきました。
 子どものことばは他愛ないようでも、その気持ちを考えるとなかなか重たく胸が痛みます。
 そこで、水分補給の休憩になったKANA君に、
「KAZU君も自転車に乗りたいみたいだけど、ここにはKAZU君の乗れる自転車がないでしょ。だからこれから荒川の公園に行かない?KANA君の乗れる自転車もあるし」と誘い、千代田線に乗って町屋駅に出て、4月の初めに遊んだ荒川自然公園に来ました。

 自転車は16時半までということで、1時間ほどしか遊べませんでしたが、二つの公園で、それぞれの思いに添って遊ぶことができてよかったと、大人は勝手に自己満足。

 あとは、「さあ帰ろう」と言った時に素直にお別れができるかどうかが心配でしたが、この日は二人ともいい子で、

 「じゃあ、またね」と
  上手にお別れができました
  

 ということで、KANA君は妻君と都電の停留所へ向かい、私とKAZU君は町屋駅に戻りましたが、
「大宮へ帰るんだけど、都電で王子駅に行きたい?地下鉄で西日暮里かな?京成電車で日暮里か上野に出てもいいよ」
という問いかけに、KAZU君、
「京成電車にも乗りたいけど、京浜東北線や上野東京ラインより、行きと同じ北千住から東武電車で帰りたい」
ということばが帰ってきました。

 「えっ、時間かかりそう」と一瞬躊躇しましたが、「今日は、子どもの気持ちに添う一日かも」という気分になり、それじゃあと、京成電車にも乗ろうと、町屋から関谷駅へ向かい、隣接する牛田駅で東武電車に乗り換えて北千住へ出ました。
 北千住から春日部までの急行が混んでいた上、春日部から大宮までは鈍行しかなくて、いちばん日が長い時期なのに、KAZU君を家に送り届けた時は暗くなりかけていましたが、これも子どもの選んだ経路なので、思いどおりになったりならなかったり、いづれにしても、また一つ勉強したというところでしょうか。


   君知らむ夏うぐいすや子のこころ   弁人


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雨が上がれば、「紫陽花」が気になる季節

2017-06-23 13:55:04 | 湘南・鎌倉・三浦ぶらり
6月23日(金)

 一昨日の水曜日は新幹線も止まるほどの大荒れの天気。雨は夕方に収まりましたが、風は夜半まで吹き荒れていました。

 一夜明けた昨日は少々蒸し暑かったものの、雨上がりとなると、この時期やはり紫陽花でも見に行こうかという気分、妻君に声を掛けて鎌倉へ向かいました。

 「人の押し寄せる明月院のある北鎌倉や長谷方面は避けて」と思っていましたが、妻君の「平日の午前中だし、長谷寺でも大丈夫じゃないの?」という誘いもあって満員の江ノ電に乗りました。

 やはり結構な人出。
 「30分待ち」の表示が
  

 首都圏に近いということもあって、昨今、鎌倉に足を運ぶ人がいちだんと増えているような感じです。
 単線で輸送力増強が見込めない江ノ電はいつもほぼ満員、生活の足として利用している地元の人を優先させる策を模索し始めていますし、土日の鎌倉駅や北鎌倉駅の混雑ぶりにも目を見張ってしまいます。ホームもあふれんばかり、小町通りはもちろん、円覚寺から建長寺方面の道路も人で埋まってしまいます。

 さて、平日の長谷寺。「30分待ち」というのは本堂の観音堂の奥にある「花の散策路(あじさいの小径)」のことで、山門に入るところで整理券が配られます。その番号の案内があるまでは境内を散策したり観音様をお参りしたりすることになります。

 山門を入ると山の下の境内。すぐ目の前に二つの池がある回遊式庭園があって、

  ハナショウブも見頃の季節です
  

 池の奥から石段を上って行くと、観音堂を中心にお堂が並ぶ山の上の境内に出ます。

 お堂の周りにも
  紫陽花がたくさん咲いています
  
  


 いよいよ、山の斜面に沿った
  散策路へ
  
 この人の列。ほとんど石段ですが、この状態だと進むのがゆっくりですから、かえって危なくないのかもしれません。

 先を争うわけでもないし、
  カメラを向ける時間もたっぷり
  

 個人的には、丸いアジサイより日本古来の
  ガクアジサイのほうが好みで、
  

 紅色のガクアジサイの向こうに
  海も見えます
  


   海の香も含むか長谷の額の花   弁人


 浅草の植木市のお店の方曰く、「昔は『隅田の花火』ともてはやされて人気があったんだけど、今は普通のこんもりとした紫陽花ばかりだね、出るのは」とのこと。
 どうでしょう、やはり華やかさという面で今一つなのでしょうか、ちょっと残念です。

 それはさておき、紫陽花はやはり
  雨上がりが映えます
  
  

 淡い紫色が上品なアガパンサスは
  これから開くところ
  


   薄模様映えて六月花暦   弁人


 長谷寺を後に、鎌倉駅に戻ってお昼ご飯でもと思いましたが、まだ11時を過ぎたところ。それではと、もう一駅足を伸ばしてみました。

 線路の向こうに見えるのは
  極楽寺です
  

 古びた山門に
  彩り添える紫陽花
  

 花でいっぱいというわけではありませんが、お寺の境内や石畳をゆっくり歩くには、こういう人が少なめで静かな所がいいですね。


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今年は、秋に「お伊勢参り」に行きましょうか

2017-06-19 23:57:28 | スポーツ観戦等
6月19日(月)

 先週の火曜日だったでしょうか、出先で激しい雨に会いましたが、梅雨とはいえ、今年は朝から陽の差し込む日が多かったのに、昨日の日曜日は昼から雨に見舞われて少々戸惑いました。「雨だったら困るなあ」というお出かけの予定があったからです。

 「やっぱり行こう」と、
  降り立ったのは浦和駅
  

 最近、KAZU君のいる大宮へ出向くことが多くなったので、浦和が疎遠な所という感覚はないのですが、なぜか今までこの駅で降りた記憶がありません。埼玉の中心部は観光で訪れることもないからでしょうか。

 浦和駅から満員のバスに揺られて着いたのは、

 駒場運動公園の
  陸上競技場です
  

 目的は、全日本大学駅伝(伊勢駅伝)の
  関東地区予選会でした
  

 母校の國學院大学が初めて伊勢路を走ったのは2003年。桑名から伊勢まで近鉄特急を乗り継いで追っかけて行きました。2006年も出場しましたが、その時は仕事が忙しくて行けませんでした。

 2008年に明石暮らしを始めてから、難波から近鉄特急に乗れば、伊勢路はそんなに遠くないのにと毎年楽しみにしていましたが、その間は一度も予選を通過してくれず、三回目の出場は、なんと明石を引き上げた直後の一昨年でした。去年も連続で出て9位というまあまあの順位でした。

 今や、大学駅伝といえば、関東の大学しか走れない「箱根駅伝」が大人気ですから、全国規模の「出雲駅伝」も「伊勢駅伝」も関東地区の大学が上位を独占してしまいます。
 京都産業大学や立命館大学などが関東の大学を上回ることがあっても、とてもとてもベスト10に入ることすらできません。

 そんなこともあって、関東から伊勢全日本駅伝に出る大学、10年ほど前は12校ほどでしたが、今は、関東地区の予選枠が9校になっていて、前年6位までのシード校も全て関東の大学ですから、全部で15校が出場できちゃうのです。
 その上、当然ですが、この予選にはシード校の青山学院、早稲田、駒沢、東洋、山梨学院、中央学院が出て来ないので、つい今年もなんとかなりそうと思ってしまうのですが。

 そうは簡単に問屋が卸してはくれません。

 勢いのある2年生中心の東海、リオオリンピックに出た塩尻選手擁する順天堂、今年の箱根で花の2区区間賞の鈴木選手のいる神奈川大等々、浦和の競技場に集まった全20校のうち、最近箱根路を走っていないのは古豪の筑波大学くらい、ちょっとスキを見せるとあっというまに下位に沈んでしまう恐れがあります。

 予選は10000m4本。20校から1レース2人の40人が走り、1校8人の合計タイムで決まります。
 年によってコンデションが違うので、予選通過タイムは変動しますが、8人それぞれがキロ3分ペースの30分でゴールすればトータル4時間、だいたい大丈夫な感じがします。
 したがって、10000m30分を切れる選手が5~6人いて、残りの選手が30分を大きく上回ることがなければなんとかなることになります。

 今年の国学院、自己ベスト28分59秒の向(むかえ)君を筆頭に、自己ベスト29分台、08秒、13秒、16秒、19秒の4人が続き、残る3人も29分33、46、48秒の精鋭が揃いました。

 「期待できそう、1位通過も夢ではない、行くしかない」ということで、雨の中、浦和までやって来ました。

 17時30分。いよいよ
  第1組のスタート
  

 まあまあの平均ペースで進み、トップ東海大の小松君が29分40秒でゴールも、後続差がなく16位までが29分台、国学院のランナーは17位と19位、2人合わせて1時間を10秒ほどのオーバーでちょっと不安に。

 第2組は、順天堂の花澤君がいきなりトップスピードで快走、ぶっちぎりの様相の中、後続は牽制したまま誰も仕掛けず、最大250m差まで開きましたが、花澤君6000m辺りからさすがにペースダウン、最後は80m差くらいの30分03秒でゴール。ここで国学院は30分20と25秒で、4人トータルで1分近くの基準越え、ややがっっかりしたものの、このレースも2位以下が団子だったのと、有力の神奈川と東海のタイムも抜きんでたものではなかったので助かった感じでした。

 とにかく、この予選会は個人レースではなく8人の合計タイムで決まります。エース格がいくら好タイムをはじき出しても、誰かがブレーキになればその時点でおしまい、いや、調子が出ずに31分台を大きく越える選手が出たりすると、それが一人でも命取りになりかねないのです。したがって、冒険はできず、自己新を目指すより無難に好タイムをということになります。
 第2組はタイムも悪かったので残念でしたが、差もあまりつきませんでした。そんな中で一発狙って飛び出た花澤君、なかなかの度胸です。

 さて、第3組は母校から29分台前半の持ちタイムを引っさげる二人が登場。結果は、中央大の船津君が29分06秒でトップも、40人中30人が29分台でゴール。国学院の熊耳(くまがみ)君が29分17秒の自己新、もう一人の江島君も22秒台でゴールし、まずまずのタイムに一息。あとは、最終組の二人が順調に走って、上位の東海と神奈川にどれだけ食い下がれるかというところ。

 そして最終組。各校ともエースが出てきます。その上ケニアからの留学生が5人。ふつう日本人選手はついていかないのですが、順天堂の塩尻君と神奈川の鈴木君は今やトップランナー。この二人、先月末の関東インカレでは留学生に積極的について行ったので、今回も楽しみです。
 ただその留学生、今回は日大と拓殖、創価、国士館、東京国際大の5校で、いずれもここまでのタイムではほぼ圏外に落ちています。そうだとすると、ハイペースに振り回されることなく、うまく目標にすれば、日本人選手にも好タイムが期待できるかもしれません。とはいえ、ここは大学別対抗戦。「留学生だ、日本人選手だ」などと言っている場合ではありません。

 結果、日大のワンブィと創価のムイルが28分半ばでゴール。日本の有力選手も30~40秒台で続き、なんと、国学院のエース向君、7位ながら自己新を10秒近くも更新、28分49秒でゴールしてくれました。
 さすが各校のエース、残り二~三周まで留学生のペースについて行った結果、11位までが28分台(日本人選手8人)という見応えのあるレースとなりました。そして、もう一人期待していた国学院二年生の浦野君は29分19秒で自己ベストに10秒ほど及びませんでしたが、これも好タイム。
 手元の計算では、合計で4時間より2分15秒くらい下回ってくれたので、予選通過は大丈夫と確信しながら雨空を見上げていました。


   梅雨空や雲赤福に見えたりし   弁人


 そして、ちょっとドキドキの結果発表。

 1位神大に1分27秒差、2位東海に46秒差の
  3位通過でした
  
    (3年連続5回目の出場です)

 シード6校の状態がどんな感じなのか知りませんが、母校の選手たち、本戦で9位だった昨年より、今年は少し力が上回っている感じなので秋の伊勢路が楽しみです。有名校に一泡食わせてシード圏内に入ったりしたらとワクワクします。

 それはさておき、今回の予選通過の最終ラインは城西大の3時間59分05秒34、10位の日体大が3時間59分17秒69ですから、その差は8人でわずか12秒ちょっと。そして、続く11位の創価大も日体大と差は1秒もない3時間59分18秒38ということで、やはり接戦だったのです。ここまでの11校が4時間切りということで、コンデションやレース展開にもよりますが、予選の10000mを1人30分で走っても、伊勢路を走るのは難しい時代になっているようです。

 ところで、駅伝で注目している他のチームの選手が今どんな記録を出しているのか、インターネットの発達した中で情報がないわけではありません。
 しかし、公のレースとなると、関東インカレでも全日本インカレでも、一大学から一種目に出る選手は少数ですから、駅伝に登場する多くの選手たちの現状を知るのはなかなか難しい。
 そういう中で、有力のシード校は出て来ないものの、今回のレースや10月の箱根駅伝の予選会は各チームの状態を見るには絶好の機会なのです。エース格の選手だけではなく、それぞれ8人~12人の走りっぷりを見ることができるからです。

 「10月の箱根駅伝の予選会が楽しみだなぁ」
と思いながら、
 「11月の初め、お伊勢参りをどうしようかなぁ」
と、三重県の地図を眺め始めています。

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横須賀で、ヨコスカっぽい映画誕生

2017-06-07 14:57:46 | お知らせ
6月7日(水)

 軍港都市横須賀。今、中心の繁華街は京浜急行の横須賀中央駅周辺となっていますが、ヨコスカを感じるなら、やはり横須賀線の横須賀駅で降りるのがいいかもしれません。

 駅を出ると、目の前の海沿いに、江戸末期に来日し、横須賀で製鉄所やドッグや灯台を作ったフランス人技師「レオンズ・ベルニー」の名を冠した「ベルニー公園」があります。かつては臨海公園と言っていましたが、その公園に下りると、左に海上自衛隊の岸壁、すぐ目の前には米海軍基地が見渡せ、自衛艦や米軍の潜水艦など、なんとも物々しい感じの灰色の船が並んでいます。

 その公園に、最近
  戦艦「陸奥」の主砲が置かれました
  

 そんな雰囲気の公園ですが、この時期は
  バラの花で彩られます
  
  

 子どもの頃、車が好きだった東京の叔父がドライブと称して三浦半島や湘南海岸へ連れて来てくれたことが何回かありました。
 当時はまだ有料道路のない時代、横浜から国道16号を南下して来ると必然的に国鉄横須賀駅の脇を通ることになり、ここ汐入や本町から中央駅のガードへ向かう途中の横文字の並ぶ光景を眺めながら、子ども心にちょっと怖そうな一種異様な感じを抱いた思い出があります。
 その頃は、まさか大人になって横須賀の近くに住むことになり、長い間その地の若者を相手に仕事をすることになるなんてことは想像すらしませんでした。

 そんな、横須賀がすっかり身近になった人生を送ってきたこともあって、明石暮らしを始めてからも逗子に戻ってからも、時折懐かしくなって足を運ぶことがあるのですが、このベルニー公園、色鮮やかなバラで飾られているものの、目の前に広がるのはまさに軍港といった景観。

 やはり、青々と明るい海
  というわけにはいきません
  

 とはいえ、当たり前ですが、暮らしている人もそんな雰囲気に染まっているというわけではありません。
 学者、政治家、俳優などなどさまざまな分野で活躍する横須賀出身者は多数、私が接してきた若者の多くが明るく前向きな生き方をしています。

 そんな横須賀の人間が、横須賀を舞台にした映画を作っていると耳にしたのは去年の秋でした。
 主演の窪塚俊介・RUEED兄弟も監督の矢城潤一も横須賀の出身で、同じく地元出身の小泉孝太郎・進次郎兄弟も登場するという、一から十まで横須賀のイメージ一色の映画とか聞いていました。

 実は、その映画がこのたび完成。先週の土曜日から地元のシネコンで先行上映の運びとなり、その場所がベルニー公園の先だったのです。

  題名は「スカブロ」
  

 「ブロ」は英語の「bro」のスラングで「兄弟・仲間」のこと。文字どおり兄弟の俳優がスカジャン姿の兄弟の役で家族や仲間と関わり、その絆をさりげなく描いた、なかなか面白い作品でした。

 先行上映がいつまでなのかわかりませんが、聞くところによると、今回の入場者数によって東京進出や全国上映が決まって行くとのこと、目標は一万人とか聞くと難しいような気がしないではないものの、ここはひとつ私もそのカウントに入っておかなければと足を運んだ次第。

 まあ、人の感性も十人十色ですから感想も千差万別、私も私なりに感心したり気になったりするところはあったのですが、まだ観ていない方もいらっしゃるかと、ここでは個人的な感想は控えておくことにします。

 なにせ場所が横須賀ということで、足を運べる人も限られるかもしれませんが、汐入のショッパーズ内の横須賀HUMAXシネマズ、まだしばらくは上映が続いていると思いますので、いかがでしょうか、できればぜひ観ていただきたいと、取り急ぎブログの記事にした次第です。


   汐の香に負けじと薔薇が基地の町   弁人


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