チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

軟式も「熱闘のドラマ」なり

2011-08-31 10:40:49 | スポーツ観戦等
8月31日(水)

 聖地明石に全国からやって来た高校球児。軟式野球の全国大会です。

 明石での三度目の8月とは言え、一昨年も去年もこの時期逗子に帰っていて、球場に足を運べませんでした。
 「今年は全部見るぞ」と意気込んでいたのですが、とにかく暑い。なにしろ、かんかん照りの残暑の明石球場には日陰がほとんどないのです。

  大会が始まったのは25日(木)
  

 参加16校。一回戦と準々決勝の3日間は高砂球場との二会場での開催です。
 その高砂球場、行ったことがありませんでした。姫路の手前、加古川のちょっと先です。明姫バイパスで30分程で球場に。

  ネット裏に日陰がありました
  

  なかなかの景観。削り取られた荒々しい崖が目の前
  

  大分バスと宮城交通のバス
  
 選手でしょうか、応援団でしょうか、九州から、そして東北からバスで直行して来たもようで、全国大会の雰囲気に溢れています。

  その、宮城の東北学院と大分の津久見高校の試合のスコア
  
 やっぱり甲子園と同じでした。9回表に大逆転。2アウトからでしたが、勝利を焦ったのかバッテリーエラーも響いてこんな結末になりました。

 軟式野球はきれいにミートしないと打球が飛びません。したがって、当たり損いの内野飛球が多く、また、外野の守備位置が浅いのでライトゴロもよくあって、なかなか点が入らないのです。
 津久見高校の勝利かと思って、「せっかく東北から来たのに」と観戦していたのですが、のんびりとした景色を背景にした球場で、灼熱の日差しに負けない熱闘のドラマが起きました。

 ドラマは続きます。この日の第二試合で、徳島の富岡東高校の佐川投手が長野の上田西高校を相手にノーヒットノーランを記録。さらに翌日には、中京高校の下田君が熊本の河浦高校を相手に、なんとまあ完全試合を成し遂げてしまいました。そして、その二人が準決勝で対戦ということになりまして。

  準決勝、中京下田君の熱投
  
 試合は、ノーヒットノーラン投手の佐川君を完全試合投手の下田君がまさって中京高校が快勝でした。


 決勝は一昨日、29日の月曜日。堅実に勝ち上がってきた作新学院と好投手下田君擁する中京高校の対戦となりました。

  投手戦というか、軟式野球らしい貧打戦というか、0-0のまま延長戦へ突入
  

  閉会式担当のブラスバンドの生徒たちも、暑い中球場の外で待たされて
  

  そして、延長戦の結果は
  
 わかりますか、このスコア。なんとも言いようのないドラマでした。

 作新学院が延長11回表に好投手の下田君から虎の子の1点をもぎ取ったのです。誰だってこれで決着かと思いますよね。そして11回の裏。中京の攻撃もあっという間に2アウト。あと一人で作新の優勝です。万事休すかと思いきや、この日も得体の知れない魔物が、わざわざ明石のグランドにまで忍び寄って来ていたのです。1塁後方ライン際に上がった飛球を一塁手と交錯した二塁手が取り損ねたのも痛かった。ランナーが二人出て1、2塁。それでもまだ作新学院が勝ちそうな気配だったのですが、中京の4番バッターが見事にセンターオーバーのタイムリー長打を放ちサヨナラ勝ちということになりました。

 ここまで延べ8試合観戦して来ましたが、外野の守備位置が浅い軟式野球とは言え、こんなきれいにその頭を越える打球を見たのは初めてでした。それが優勝決定戦の延長戦での崖っぷちに立たされた土壇場の場面だったのですから・・・・。


   ひぐらしの声飛び越える快打かな

   一瞬の静寂に聞く蝉の声        弁人


  優勝旗の栄冠が中京高校へ
  


 いつも甲子園が終盤になると、赤とんぼが飛びはじめたりするのに、今年の8月末も去年と同様、暑いことこの上ありません。そんな中で繰り広げられた熱闘の軟式高校野球観戦記でした。


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お兄ちゃんへの階段、少しずつ

2011-08-27 22:48:17 | KAZU君
8月27日(土)

 甘えたい時は「ボク、赤ちゃん!」などと言うKAZU君ですが、ほんとうは早くお兄ちゃんになりたいのです。

 「カーくんがやる!カーくんが!」と言って、大人の真似を一生懸命しようとします。
 お箸を使うのも悪戦苦闘でしたが。

 大好きなタコぶつをつまんで「できたぁ!」
 

 「お口、入れますよぉ!」
 

 一度できると、あとは本当に早いもので。
 「ごはん、おいしい!」
 
 という物覚えの早さです。


   うまい具合蛸も夏バテ児の口に   弁人


 ところで、最近、保育園からの帰り道にその界隈を通る「ちょいのりバス」をよく見ます。

「カーくん、おじいちゃんとまた乗りたい!」
「とけい(天文科学館)、行くで。シゴセンジャおるで!」
とさかんに言うので、8月いっぱいの限定運行ということもあり、やっぱり乗せてあげたいと思い、車を置いて迎えに行って「ちょいのりバス」に乗りました。

 大蔵海岸で降りて

  ボール投げに挑戦
  
  「投げるの、こっち?」「二つとも持っちゃうから・・・」


  潮風を浴びてひと休み
  

 先日、ボールを持って三輪車で家の近くの公園に行ったのですが、薮っ蚊の猛攻撃を受け退散。海岸は風があるので快適です。


    何時の日かキャッチボールを西日中  弁人

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2011甲子園熱球譜-あとがき

2011-08-22 09:50:22 | スポーツ観戦等
8月22日(月)

 夏の甲子園が終わるのに合わせて、急に秋の気配が漂って来た感じになりました。

 終わってみれば、優勝候補筆頭の日大三高が順当に頂点に上りつめた大会でしたが、前々回の記事で触れたように、今年は波瀾続きと言うか、負けた気がしない無念さで甲子園を去って行った球児が多かったような気がしてなりません。


 その始まりは開幕ゲームだったのかもしれません。

 今治西が8回まで6-4でリードをしていましたが、9回表の土壇場で健大高崎が連打で3点をもぎ取り逆転、そのまま7-6で逃げ切りました。
 終盤の逆転劇と言うと、9回裏のサヨナラとか延長での点の取り合いを想像しますが、今年はどうも様相が異なりました。終盤の表の攻撃でのドラマです。

 今大会最も印象的な結末になったゲームが二回戦の帝京高校-八幡商業。
 優勝候補の帝京の前に8回まで2塁も踏めなかった八幡商業が9回表に3連打と失策で1点を返した後に満塁ホームランが飛び出して大逆転。そして狐につままれたような茫然とした感じで進んで行く9回の裏・・・、そして終了を告げるサイレン。

 実は、その三日前の平安高校-新湊高校の試合もちょっと似た流れだったのです。前の記事で触れたとおり、この試合は球場にいたのですが、とにかくものすごい盛り上がりの新湊への大声援。バックネット裏からアルプス席までファンに埋めつくされたかのよう。この声援に押されるように、新湊は1-1で迎えた終盤の8、9回表に見事な攻撃で3点取って逃げ切りました。

 新湊が平安を下した試合が伏線になっていたのかどうか、今年はどうも先攻めのチームが波瀾を起こしそうと実感したのが、二回戦の横浜高校-健大高崎戦でした。
 横浜が序盤からそつのない攻撃で5点リード。ところが6回表に健大高崎が連打で一挙に同点にしてしまったのです。この試合はそのまま延長戦にもつれ込み、なんとか地力に勝る横浜が振り切りましたが、下馬評の高い後攻めのチームが先攻めのチームの猛攻に会うという展開となりました。

 そしてその翌日に、名将と言われる百戦錬磨の監督をして「あまりにも残酷な結末」と言わしめた先述の試合があり、帝京高校が敗退したのです。

 スポーツの世界では、最後に勝敗を分けるのは精神力ということになりますが、野球の世界でも、勢いに乗るのも相手の勢いを止めるのもやはり精神力です。どこかにスキがあるとつけ込まれ、悪い予感を抱いたりすると、よもやの敗退ということになりかねないのです。

 9回表の奇跡のドラマは一度ではありませんでした。信じ難い苦渋を味わったのが三回戦の横浜高校のナインでした。
 4-1と3点リードで迎えた最終回の9回表。なんと智弁学園に一挙8点も取られってしまったのです。
 もちろん、後攻めの横浜高校の選手たちの心の中に「先攻のチームが終盤に大反撃をする」という暗示があったとは決して思いません。
 しかし、甲子園は不思議な所なのです。満員の大観衆の多くが「今年はこういうドラマが起こっている。そういう傾向がある」と知っていて、それを期待したり不安に思ったりしながら見つめているのです。そして、その空気が喚声やどよめきの中から確実にそして不気味に流れて来るのです。

 何の打算もなく純粋に勝利に向かって目の前の白球に集中している選手に襲いかかってくる、なんとも言い難い大観衆のざわめき・歓声・悲鳴。
 得体の知れない空気が9回表の智弁学園先頭打者のセンター前のヒットで頭をもたげ始めたのです。忍び寄る負の暗示を振り払うべく、名将の監督が機先を制して投手交代の策に出ましたが、その魔力を押さえ込まんとする力づくの策が逆に裏目に出て、怪物はさらにその力を発揮せんとする勢いで襲いかかって来てしまいました。結果は、その得体の知れない魔力に押しつぶされたかのような形に。

 その三日後、準々決勝で今度はその智弁学園が1点リードの9回表に作新学院に逆転を許して敗退してしまいました。

 勝負どころで流れて来る不思議な空気。それに乗じて勢いを得るのも、その流れを断ち切るのも、勝者には欠かせない精神力ということになるのですが、一方に流れを呼び込む力があれば、それを断ち切るほうがはるかに難しいのです。


   腑に落ちぬ思いも乗せて夏果てぬ  弁人


 プロ野球選手も興味深く高校野球に目を向けていますから、もしかしたら、こんな状況が伝染してしまったのかもしれません。
 先週、とんでもないゲームが二試合ありました。初回に8点取ったベイスターズがヤクルトの反撃に会って最後は10-10の引き分けに。同じように、2回に8点先制したロッテに日本ハムが追いすがり9-9の引き分けになった試合です。
 「何が起こるかわからない」という暗示に、追い付いたほうはうまく乗っかり、追い付かれたほうはその暗示を振り切れなかっということでしょう。

 さて、優勝した日大三高。二回戦で島根の開星高校相手に、序盤の5点リードを守れず一度は逆転されましたが、その裏の攻撃でその6点を一挙に奪い返しました。三回戦でも智弁和歌山に5点のリードを1点差まで詰め寄られましたが突き放しました。得体の知れない流れをものともしない精神力。やはり強い。納得です。


 球場で見た心に残る試合。準々決勝の光星学院-東洋大姫路です  
  
 やはり、先攻のチームが追い付いて逆転した試合ですが、こんな好ゲームもあったということで。

 東洋大姫路の原投手。大会屈指と言われる剛速球とスタミナを兼ね備えた何人かの投手には及ばないかもしれませんが、非のうちどころがないきれいなフォームに、兵庫県予選の時からすっかり魅了されてしまいました。体格もスマートで雰囲気も抜群です。その原君、甲子園でも実に爽やかに3試合マウンドに立ってくれました。
 最初の2試合はテレビ観戦でしたが、上の写真の準々決勝の光星学院との試合、彼の晴れ舞台での投球を一試合ぐらい生で見ておきたいと早起きをして球場に行きました。
 相手は強打の光星学院。おそらく打ち込まれてしまうだろうと思って見ていましたが、とうとうタイムリーヒットを一本も打たれずに投げ切ってくれました。失点は2点とも3塁に走者を置いての内野ゴロの間に入ったもので、まずまずの投球。

 コントロールは抜群。ストレートは140キロ半ば。3試合目の敗退ということで、幸い炎天下での連投も避けられました。でも県大会の決勝で15回投げて、翌日の再試合も完投しています。ここは肩を十分に休めて、下半身をしっかりと作って、もう少し球速を伸ばして、上のレベルでの野球で活躍してほしいものです。あのダルビッシュだって、高校生の時は今よりずっとスマートな体格だったのですから。

 好投手目白押しの甲子園でしたが、プロが注目する投手の中で、おそらくイチオシは香川英明高校の松本君でしょう。彼はタイガースがリストアップするそうですが、原君には鯉のぼりが似合いそうな感じもしないわけではありません。


    白球を投げ込む頬に汗きらり  弁人

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居眠り運転にご注意を

2011-08-20 22:01:13 | 船景色
8月20日(土)

 19日金曜日、昨日の朝のことです。

 今年は甲子園の野球中継が朝8時から始まるので、朝食の後そのままテレビにかじりついて作新学院と光星学院の準決勝の試合を見ていました。
 初回に光星学院がすかさず2点を先制、青森県勢が決勝に行きそうかなと思っている時に、窓の外からヘリコプターの響きが聞こえてきました。


  網戸越しに明石海峡大橋に目を向けると
  
 ずいぶんな所に貨物船が泊まっています。港ではありません。橋の下は舞子公園から続く遊歩道になっていて釣り人がよく釣り糸を投げたりしている所です。

 「火事と喧嘩は・・・・」ということで、なにしろ江戸っ子なもので野次馬根性丸出しで、「野球はラジオでいいか」と、さっそく出向いてみました。

  約1万トンのコンテナ船
  

  あれあれ、岸壁にめり込んでいます
  
   

 海峡を進んでいる姿を見れば普通の船ですが、目の前にするとさすがに大きい。名前はなんと読むのでしょう、何語でしょうか。ロシア語? ??ちゃうか。

 どうも、明け方に釣り人が通報したそうで、対岸の淡路島から海峡を24時間監視している大阪湾海上交通センターは気がつかなかったのでしょうか。
 幸い、けが人もなかったということでほっとしましたが、釣り糸を垂れていた人、驚いたというより、さぞかし怖かったにちがいありません。

  上空にはKAZU君の好きなヘリコプターも
  
 「大きなお船とヘリコプター、おるで」と、いちおうKAZU君に連絡を入れましたが、急にはお出かけになれないようで。

  私のマンションもよく見えます
  

  こんなところで寝起き姿の記念撮影もなんですが
  

  海上保安庁の船から捜査官?が乗船
  

  タグボートも到着しました
  

  逆サイドに回って、何か物を渡しています
  
 長さ3メートルくらいの、その辺の釣り具屋かホームセンターでも売っていそうな網が活躍しています。
 原子力を開発してしまう人間社会ですが、こういう光景を見ると気分が和みます。そういえば、甲子園球場のテレビカメラ。暑さ対策で簾が巻いてありますが、やっぱり日本だけでしょうね。

  船員は東南アジアの人のような感じ
  
 この人たちは取り調べを受けないのでしょうか。余裕の表情でぶつかった所をケイタイのカメラに収めたりしていました。

 関西のローカルニュースに流れたところによると、オランダ船籍のコンテナ船で、船長はロシア人とか。ウクライナの二等航海士が舵を取っていて、8キロほど手前から居眠りをしてしまったそうです。
 よく他の船にぶつかることなく岸壁までたどり着けたもんです。それにしても、いろいろ考えるとなんとも恐ろしい。

 なにしろ、この海には3年前の衝突事故で沈んだタンカーが眠ったままなのです。


    夏の怪橋に喰いつく貨物船   弁人


 以上、明石に来て初めて目の当たりにした海難事故の報告でした。

コメント (3)
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暑い、熱い「戦国甲子園」

2011-08-15 10:53:27 | スポーツ観戦等
8月15日(月)

 世の中は去年も一昨年も8月の第二週がお盆休みでしたが、KAZU君の両親の今年のお盆休みは第三週の今週です。
 企業によっては先週のところも多かったようで、昨夜からUターンラッシュのニュースが流れています。

 ところで、連日熱戦続きの甲子園。本当にここ数年はすさまじい人気で、なかなか近づけません。
 今年も開幕が土曜日だったので、初めの二日間はもちろん超満員。平日に入っても、今年は上記のとおりお休みが分散しているようで、第一試合の中頃にはすでにたくさんの人で埋まっている様子がテレビでもわかります。
 そうはいっても、もちろん部屋でじっとしているわけにはいきません。

 幸い、今年は節電対策で第一試合が8時開始と早いので、早起きをすればなんとかなりそうなのです。

  第一試合の中頃の観客席
  
 ところどころに空席は見えるのですが、ほとんどタオルとか帽子とか新聞とかが置いてあるのです。それに、関係者席とかメディアやら警備やらの席もたくさんあって、これで十分に満員なのです。

 この日びっくりしたのは富山の新湊高校の人気ぶりです。アルプススタンドだけでなく内野席までいっぱいの大声援。関西には富山県の人が多いのか、はたまた高校野球熱の盛んな県なのか、たぶん特急サンダーバードで高岡から一本で来られるからかもしれません、とにかく甲子園球場全体を轟かすほどの大歓声です。相手は地元関西の強豪平安高校でしたが、平安は2年生主体のチームで圧倒されたのか、見事に新湊高校が快勝しました。

 それにしても今年は、屈指の好投手を擁する強豪と言われるチームがいくつもありますが、下馬評では挙げられなかったチームが健闘する試合が多く、全く目が離せません。

 二回戦が終わって満塁ホームランが4本。私も優勝候補だと思っていた帝京高校は8回まで2塁を踏ませなかった投手が最終回に満塁ホームランを浴びて敗退という番狂わせ。強打が売り物のセンバツ準優勝の九州国際大附属も岡山関西の好投手を打ち崩せず初戦で姿を消しました。
 神奈川の横浜高校の試合は球場で見ましたが、前半の5点リードを一気に追いつかれ延長戦にもつれ込みました。

  その前の、奈良智弁-山形鶴岡東のインニングスコア
  

 日大三高と智弁和歌山が強そうかなと思っても、昨日の二回戦では、日大三高が島根の開星、智弁和歌山が北海道の白樺学園に一度は逆転されるという苦戦振り。いったいどこが頂点に上りつめるのか、まさに戦国甲子園、全く予想がつきません。

 もっとも昨夜の神宮球場。プロ野球の話ですが、9回表に5点取って8-1にしたタイガースがその裏ヤクルトの猛攻にあって6点取られ、守護神の藤川球児まで出してやっと逃げ切るという試合。野球は時間制でないので、何が起こるかわからない面白さということでしょうか。

  超満員の熱気あふれる甲子園
  



    立秋の気配すらなき甲子園   弁人


 150キロの快速球を投げる金沢の釜田投手。大会屈指と言われた福島聖光学院の歳内投手に投げ勝ち、なんとも次が楽しみです。
 一方、残念だったのは香川英明高校の左腕松本投手の敗退です。193㎝の長身ながらしなやかに投げ込むフォームは天下一品でした。

 兵庫県予選を見て惚れ惚れとしてしまった東洋大姫路の原投手。初戦は今一つの調子でしたが、今日は少し立ち直って好投、今さっき、25年前センバツ大会での「新湊旋風」再来を期す大声援に押され気味ながら8回の集中打で新湊を突き放し快勝、ベスト8一番乗りです。

 さあ、これから3回戦二試合目。超満員の甲子園。第四試合は横浜-智弁戦ですが、今日はとりあえずテレビの前に陣取ることにしましょう。
 明日以降も、よほど早起きをしないとスタンドでの観戦は無理なようで、熊本へ行っているKAZU君不在の数日ですが、どうもエアコンの下でのテレビ観戦になるのかもしれません。


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今年は神戸の花火大会へ

2011-08-09 15:47:40 | お出かけ・散策
8月9日(火)

 被災地の東北から、恒例の夏祭りが復興の願いを込めて、地元の方の熱意で開催にこぎつけたというニュースが飛び込んできます。

 そんな中で、首都圏の花火大会は軒並み中止だそうで。「自粛」?「花火なんぞにうつつを抜かして場合じゃない」ということでしょうか。
 節電に努め、派手な振る舞いを自粛する日本人。「非常時なんだから、庶民は静かに耐える時」という無言の圧力が首都圏の人々の肩にのしかかっているしたら、何か不気味な匂いがしないでもありません。

 幸い、関西にはそんな背筋の寒くなるような空気は漂っていません。おかげさまで暑いこと、今年も夏の暑さをたっぷり味わっています。


 そんな暑さをひととき忘れる打ち上げ花火。昨年はみんなで淀川の花火大会を堪能しました。KAZU君も「ドーン」という音に度肝を抜かれながらも、じっと我慢してきれいな花火を見つめていました。

 先週末6日の土曜日、今年は、みなと神戸の海上花火大会に出向きました。

  夕暮れの、神戸港第一突堤
  

  暗くなる前に、おばあちゃんとお弁当
  

  「もう少し暗くなったら始まるでぇ」
  


   花火待つ児はドキドキの夕涼み   弁人


  いよいよ始まりましたが
  

  KAZU君はずっとこの状態
  
 「暗いの、こわーい」ということで、じっと堪えていました。

 少しずつものがわかってくると、そのぶん感受性も豊かになって、「怖い」という状況が今なりに自覚できてしまうのです。

 二月にプラネタリュウムに行った時、ドーム内が暗転した怖さに堪えられなかったKAZU君。今回も、初めは「花火、暗いから行かん。お留守番するぅ」と言っていたので、去年と同様「シュルシュルシュル・・・パッ!・・・ドォーン」というレクチャーを繰り返したところ、数日前から「カーくん、花火行くぅ」と言うようになったのですが、夜空に光る火花を見たとたん、母親の胸に顔を埋めてしまいました。
 耳をふさいでいないということは「ドォーン」という音は克服できているののかもしれません。今のところは、やはり暗闇とその中から飛び出る火花が苦手のようです。

  クライマックス近し
  


   東北の花火師も来て腕まくり  弁人


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66回目の「ヒロシマ原爆忌」を前にして

2011-08-05 09:29:16 | つぶやき
8月5日(金)

 夏空の広島上空に現れた爆撃機B29「エノラゲイ」から原子爆弾「リトルボーイ」が投下されてから明日で66年目。

 当時二十歳だった人間が86才になります。物心が付いて思い出が記憶に残るのは4才くらいでしょうか。だとすると、被爆体験を自覚しているいちばん若い人と言っても、70才ということになります。「最近、被爆体験を語る人が少なくなった」という話があっても不思議ではありません。
 先日、広島の子どもたちの中に、「1945年8月6日朝8時15分」と正確に言える子が少なくなったと報じられていました。
 まあ、仕方ないでしょう。現に私だって戦争体験はなく、若者にいくら戦争の悲惨さを説いたところで、体験に裏打ちされた説得力などほとんどないのですから。

 それにしても、2011年のヒロシマの原爆の日8月6日を前にして、少々やり切れない気分の中で意気消沈してしまうのは私だけでしょうか。


 今日は、今私の気分を陰鬱にする思いを正直に。

 まず思うのは、あと60数年経った時、2011年に東北で起きた震災の体験と記憶はいったいどうなっているのかということです。

 自然の脅威、とりわけ津波の恐ろしさは映像として残るでしょう。でも、その時70歳近くになっているKAZU君が、子どもや孫にいくら説明しても、戦争体験のない私と同じく体験者にはなり得ません。
 現時点における被爆や戦争の体験の風化と同様に、それはそれとして仕方ないことかもしれませんが、困るのは、今から60年後には、どんなに仕方なくても決して風化させてはならないことがあるところです。そう、原発事故による放射能汚染との闘いです。

 「未曽有の大地震」、「想定外の大津波」といくら弁明しても、原子力発電所の機能が完全に麻痺し、水素爆発やメルトダウンとかいう事態によって大量の放射性物質が拡散してしまったことは事実として受け止めざるを得ません。
 その結果、日本人と放射能との新たな闘いが始まったのです。それも何十年、何百年、何千年と続く長い長い闘いなのです。

 そして憂鬱なのは、そのやるせない闘いが、すべて昭和から平成へ股に掛けて生きてきた大人の責任だということです。

 戦後の日本人は、結果としてヒロシマ・ナガサキで体験した放射能の恐ろしさを教訓として生かすことなく、「原子力の平和利用」ということばに踊って踊らされて、後世の人間に取り返しのつかない負の遺産を残してしまいました。そして、確実にその責任を果たすことなくこの世から去って行く私たち。

 広島の原爆慰霊碑の「過ちは繰り返しませぬから」(※主語は自分たちを含めた人類)という碑文に対して、「アメリカが落としたのだから『繰り返させませぬから』でないとおかしい」などという狭い了見に寛容だったあまり、六十数年後に「過ちを繰り返してしまった」戦後の日本人。

 どうにもやりきれません。

 今年の夏は、ただただヒロシマ・ナガサキで犠牲になった人々に深く首を垂れるしかありません。


   核廃絶脱原発誓ふ原爆忌   弁人


 どこかに科学技術に対する自信と奢りがあったのでしょう。しかし、自然の中で生かされてきた人間が自然を手の内に納め込むことなどできるはずがないのです。そんな当たり前のことまで忘れてきた日本人、いや人類。
 ここはやはり、貴重な教訓を残して行った過去の人々と、負の遺産を背負って行く未来の人々に対して、なんとしても反省の意を示さなければなりません。
 そしてそのためには、速やかに原発を廃止すること。そして核を廃絶すること。反省の姿勢を示す唯一の道はそれしかありません。

 でも難しいでしょうね。実は、原発の使用済み核燃料が核兵器の原料になる現実があるのです。そして、わが国には「いづれ自力で核武装しなければならない時が来る」と考えている人もかなりいらっしゃるようなのですから。

 そんなことを考えていると、国際社会の中で、フクシマの現実を踏まえて、遅まきながら率先して核の世界から身を引くか、大量殺戮も辞さないのが戦争ということを前提に、国の安全保障のためには多少の危険は止むを得ないという姿勢を維持するのか、今は大事な岐路なのかもしれないと思ったりもします。

 日本は民主主義の社会・国家(最近、少々疑問を抱いたりしますが)なのですから、次回の国政選挙の際は、ぜひとも、各政党・立候補者とも「原子力」に対する姿勢を明確にしていただきたいと思わざるを得ません。


 最後に、昨年亡くなられた歌人加藤克巳氏の短歌を

 -核弾頭五万個秘めて藍色の天空に浮くわれらが地球-

 核兵器、今は少し少なくなったようですが、現在も地球を何十回も木っ端微塵にできるエネルギーが地中に埋まっているそうで。
 それでも新たに作ろうとする人がいて国があるというのが現実です。

 66年前を思い、66年後を憂う。そんな2011年の夏になりました。

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夏限定「明石ちょいのりバス」

2011-08-02 11:20:29 | 明石風物
8月2日(火)

 「おじいちゃん、今度、たこバス乗りたぁい!」
 「たこバス? ちゃうよ、ちょいのりバスだよ」
 「ちょいのりバスぅ? ちょいのりバス、なわたしゃん乗っとるで」
 「エーッ? なに?」
※ 「なわたしゃん」というのは明石ケーブルテレビの縄田アナウンサーのことで、夏限定の「ちょいのりバス」の紹介の番組に登場していたもよう。

 そんなやりとりがあって 

  

 ところで、明石市内には二つのミニバスがあります。「たこバス」と「ちょいのりバス」。

 「たこバス」は西明石周辺のコミュニティバスとして定期運行していて、明石近郊の住民の足として重宝されています。
 一方の「ちょいのりバス」は、二年前に明石城や天文科学館のある「時の道」周辺を巡るミニバスとして実験運行をしていましたが、実験運行が終わった後、ずっと姿を見ることがありませんでした。

 7月21日に逗子から明石に戻ってきた後、明石駅前にかわいいバスが停まっているのを久しぶりに目にしました。
  
 調べたところ、大蔵海岸海水浴場の開場期間に合わせて、8月末まで夏限定で運行しているということでした。 

 その数日後、保育園からの帰り道に、たまたますれ違った「ちょいのりバス」を見た時に、冒頭のKAZU君との会話になったわけです。


 そして一昨日の日曜日、KAZU君が大蔵海岸で海水浴をしているという連絡があったので、「ちょいのりバス」に乗る絶好の機会とばかり迎えに行きました。

  着替え終わったKAZU君を見つけました
  

 「ちょいのりバス」は、明石駅から魚の棚、天文科学館、市役所、海岸公園などを経由して、朝霧駅前にある大蔵海岸海水浴場との間を行き来しています。料金は100円。200円で一日乗り放題のフリーパスが買えます。

  海水浴場前にバス到着
  

  「なわたしゃん、乗ってない」と言いながら上機嫌
  

  「明石駅、着いたで。帰りも乗りたい!」
  
 

    海峡の町のミニバス日焼けの子  弁人


 実はこのバス、KAZU君の保育園のそばを通るのです。最終便が保育園近くのバス停に来るのが17時40分で、ちょうど帰りの時間にぴったりです。「今度、バスに乗って帰って来ようかな」と思いましたが、夏限定で、秋以降KAZU君がグズるかもしれないので躊躇しています。

 ところで、昨日も明石駅に行く用事があったので、100円玉を用意して乗ったところ、月曜日は天文科学館の休館日ということで無料でした。
  


 9月以降も、便数を減らしても、土日くらいはずっと走ってくれるといいのにと思うのですが。


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