7月22日(月)
神奈川の高校野球、今日はもうベスト8が出揃う5回戦。
ということは、今日の夕方には181チーム中173チームが敗退ということになります。
空を見上げると、今日も朝から小雨模様。そのぶん、熱中症の心配が少なく、選手も観客も試合に集中できるのかもしれませんが、「梅雨明けの夏休みまでは生き残っていたい」とがんばってきた球児も多いはずで、彼らにとって、この長梅雨はちょっとかわいそうでした。
それはさておき、今年の観戦記。
「このゲームは観たいな」とトーナメント表に印をすると、その印が同じ日の違う球場になっていたりします。結果、「よーし、こっちだ」と出向いた球場の試合が中止になって、もう一方のゲームを見逃すことになったりします。
雨にたたられず、やっと試合が観られることになったのは、17日の梅雨の中休みの日でした。
向かったのは大和引地台球場。球場の公園には、曇り空の下、梅雨明けを待ちきれなかったのか、夏の花ヤマユリが
大輪を広げていました
この日のお目当ては星槎国際高校。歴史の浅い新興のチームですが、桐蔭学園の名将を迎えて、ここ数年一気に強豪の一角に割り込んできた実力校です。
実は、知り合いのお子さんがレギュラーに入っていると聞いて、ぜひ見ておきたいと思っていました。この日の相手は、三浦半島では一・二番手の第三シード校の湘南学院。
結果的に、この日観に来てよかった。さすがシード校のエース。強豪の星槎国際も打ちあぐね、
完封負け
先発メンバー7人が左バッターの星槎国際でしたが、湘南学院の上背180㎝の左腕、古謝投手の球を最後までとらえられませんでした。
翌18日は、かつての横浜ドリームランドの跡地にある横浜薬科大グランドへ。
この日も雨の気配なく、久しぶりにお日様も顔を出す中での試合は、藤沢清流高校と横浜清陵高校の県立校同士の対戦。
藤沢清流は、去年のタイブレークの熱戦をブログに載せたチームですが、今年もかなりの好チーム。スライダーとストレートのコンビネーションで打者を翻弄するエース渋谷君と140キロ超えのストレートを持つ小田嶋君の二枚看板投手を擁し、春の県大会でベスト8入り。その過程で、昨年、北神奈川代表として甲子園へ出場した慶応高校に完封勝ちの試合もあり、堂々の第二シード校です。
一方の横浜清陵も、昨年、南神奈川でベスト16。秋・春とも私学の壁に阻まれたものの、公立校相手に星を落とすことの少ない好チーム。
さてさて、どんな試合になるやら。応援するのは藤沢清流なのですが。
大熱戦。8-7で
藤沢清流逃げ切り
5点先行して、これは早く終わるかなと思ったのが大間違い。中盤、清陵打線が渋谷君の球に合ってきた感もありましたが、エース温存ということでしょうか、5回から二年生投手を二人つぎ込んだのが裏目に。やはり勝負事は油断大敵。抑えの小田嶋君をマウンドに上げてもピンチの連続でした。最終的には相手のミスから決勝点が入りましたが、野球は流れを失いかけるとほんとうに危ない。
昨今、投手の負担軽減が話題になっていますが、やはり勝ちパターンというものがあって、私学でも失敗することがあるのですから、選手層がそんなに厚くない公立校が色気を出して冒険するのは危険なのです。
次は、二日置いた21日の古豪横浜商業戦。どちらかというと、最近鳴かず飛ばずの横浜商業ですが、「今年のY校は戦力充実、けっこう強い」という話も。
とはいえ、藤沢清流は第二シードで、春のベスト8なのですから、あと二回は勝ってもらわないと。
ということで、日曜日の大和引地台球場へ。試合開始前に駐車場は満杯。電車で来てよかった。観客席もいっぱいで、まだ4回戦なのに、試合開始直後から外野席が開放されました。
試合はシーソーゲームに。
小田嶋君への継投が難しい
「あーあ、負けちゃった」
4-5の惜敗
5回表の1点はソロホームランだったので、6回初めからの継投に問題はなかったのですが、8回表のスクイズでの得点が決勝点になってしまいました。
その裏、1アウト1・3塁になった時は、少なくとも同点と思ったのですが、チャンスをつぶしてしまい万事休すの感、最終回は三者三振でした。後攻なんですから、最後、もうひと踏ん張り粘ってほしかったんですがね。
敗れ去る球児に無情梅雨の空 弁人
なんとなく気が抜けちゃったのですが、第二試合にも県立の好チームが登場するので観戦することにしました。
その学校は「ケンソウ」こと県立相模原高校。いつもけっこう良い成績を残すんです。去年も北神奈川でベスト8だったし、今年も、この記事の最初の、星槎国際に完勝した湘南学院に三回戦でコールド勝ちしているんです。投手起用のアヤもあったのかもしれませんが、今回の相手の日大高校も私学の実力校ですから、もし勝ったりしたら本物です。
という思いの中、試合が始まると、「強い!県相」。
一方的な展開に
このままコールドゲームになるのかどうか、それはともかく、試合開始からここまですでに1時間半。まあ、第一試合も少々時間がかかったので仕方ないのですが、もうすぐ16時ということで4回までで帰路に就きました。しかし、どうもこの後、乱戦になったようで、17時半に終わったという試合のスコアは12-9とか。
ところで、私が球場をあとにした後の6回表、県相のレギュラー中ただ一人の二年生の温品(ぬくしな)君がホームランを打ったそうですが、彼、小柄な内野手なのに、なんと今大会4本目なんです。大会記録が5本なのであと1本。5回戦ともなると、投手のレベルも相応ですが、梅雨が明けての連戦ともなれば好投手といえどもなかなか苦しい。今日の横浜商業戦、もし勝ち抜ければ期待できるかもしれません。
さて、常々、甲子園でも勝ち上がれるチームに甲子園へ行ってもらいたいと思っているのですが、この春のセンバツに出場した横浜高校と桐蔭学園、ともに初戦敗退でした。桐蔭学園は秋の関東大会で優勝していたのにですよ。
東海大相模は春の関東大会の覇者です。そうは言ったって、勝負事は、多少強くても結果はどうなるかわからないということなら、甲子園に行くのは、横浜や東海や桐光じゃなくてもいいのかもと思ったりもします。
ということで、公立校に期待したりするのですが、県相はちょっと試合時間が長すぎるかもしれません。インニングごとのインターバル、投球の間合い等々、甲子園はおそろしくスピーディーで、今のレベルでは、聖地へ行ったとしても、自分たちの野球はできないままで終わりそうです。
取り越し苦労かもしれませんがね。
神奈川の高校野球、今日はもうベスト8が出揃う5回戦。
ということは、今日の夕方には181チーム中173チームが敗退ということになります。
空を見上げると、今日も朝から小雨模様。そのぶん、熱中症の心配が少なく、選手も観客も試合に集中できるのかもしれませんが、「梅雨明けの夏休みまでは生き残っていたい」とがんばってきた球児も多いはずで、彼らにとって、この長梅雨はちょっとかわいそうでした。
それはさておき、今年の観戦記。
「このゲームは観たいな」とトーナメント表に印をすると、その印が同じ日の違う球場になっていたりします。結果、「よーし、こっちだ」と出向いた球場の試合が中止になって、もう一方のゲームを見逃すことになったりします。
雨にたたられず、やっと試合が観られることになったのは、17日の梅雨の中休みの日でした。
向かったのは大和引地台球場。球場の公園には、曇り空の下、梅雨明けを待ちきれなかったのか、夏の花ヤマユリが
大輪を広げていました
この日のお目当ては星槎国際高校。歴史の浅い新興のチームですが、桐蔭学園の名将を迎えて、ここ数年一気に強豪の一角に割り込んできた実力校です。
実は、知り合いのお子さんがレギュラーに入っていると聞いて、ぜひ見ておきたいと思っていました。この日の相手は、三浦半島では一・二番手の第三シード校の湘南学院。
結果的に、この日観に来てよかった。さすがシード校のエース。強豪の星槎国際も打ちあぐね、
完封負け
先発メンバー7人が左バッターの星槎国際でしたが、湘南学院の上背180㎝の左腕、古謝投手の球を最後までとらえられませんでした。
翌18日は、かつての横浜ドリームランドの跡地にある横浜薬科大グランドへ。
この日も雨の気配なく、久しぶりにお日様も顔を出す中での試合は、藤沢清流高校と横浜清陵高校の県立校同士の対戦。
藤沢清流は、去年のタイブレークの熱戦をブログに載せたチームですが、今年もかなりの好チーム。スライダーとストレートのコンビネーションで打者を翻弄するエース渋谷君と140キロ超えのストレートを持つ小田嶋君の二枚看板投手を擁し、春の県大会でベスト8入り。その過程で、昨年、北神奈川代表として甲子園へ出場した慶応高校に完封勝ちの試合もあり、堂々の第二シード校です。
一方の横浜清陵も、昨年、南神奈川でベスト16。秋・春とも私学の壁に阻まれたものの、公立校相手に星を落とすことの少ない好チーム。
さてさて、どんな試合になるやら。応援するのは藤沢清流なのですが。
大熱戦。8-7で
藤沢清流逃げ切り
5点先行して、これは早く終わるかなと思ったのが大間違い。中盤、清陵打線が渋谷君の球に合ってきた感もありましたが、エース温存ということでしょうか、5回から二年生投手を二人つぎ込んだのが裏目に。やはり勝負事は油断大敵。抑えの小田嶋君をマウンドに上げてもピンチの連続でした。最終的には相手のミスから決勝点が入りましたが、野球は流れを失いかけるとほんとうに危ない。
昨今、投手の負担軽減が話題になっていますが、やはり勝ちパターンというものがあって、私学でも失敗することがあるのですから、選手層がそんなに厚くない公立校が色気を出して冒険するのは危険なのです。
次は、二日置いた21日の古豪横浜商業戦。どちらかというと、最近鳴かず飛ばずの横浜商業ですが、「今年のY校は戦力充実、けっこう強い」という話も。
とはいえ、藤沢清流は第二シードで、春のベスト8なのですから、あと二回は勝ってもらわないと。
ということで、日曜日の大和引地台球場へ。試合開始前に駐車場は満杯。電車で来てよかった。観客席もいっぱいで、まだ4回戦なのに、試合開始直後から外野席が開放されました。
試合はシーソーゲームに。
小田嶋君への継投が難しい
「あーあ、負けちゃった」
4-5の惜敗
5回表の1点はソロホームランだったので、6回初めからの継投に問題はなかったのですが、8回表のスクイズでの得点が決勝点になってしまいました。
その裏、1アウト1・3塁になった時は、少なくとも同点と思ったのですが、チャンスをつぶしてしまい万事休すの感、最終回は三者三振でした。後攻なんですから、最後、もうひと踏ん張り粘ってほしかったんですがね。
敗れ去る球児に無情梅雨の空 弁人
なんとなく気が抜けちゃったのですが、第二試合にも県立の好チームが登場するので観戦することにしました。
その学校は「ケンソウ」こと県立相模原高校。いつもけっこう良い成績を残すんです。去年も北神奈川でベスト8だったし、今年も、この記事の最初の、星槎国際に完勝した湘南学院に三回戦でコールド勝ちしているんです。投手起用のアヤもあったのかもしれませんが、今回の相手の日大高校も私学の実力校ですから、もし勝ったりしたら本物です。
という思いの中、試合が始まると、「強い!県相」。
一方的な展開に
このままコールドゲームになるのかどうか、それはともかく、試合開始からここまですでに1時間半。まあ、第一試合も少々時間がかかったので仕方ないのですが、もうすぐ16時ということで4回までで帰路に就きました。しかし、どうもこの後、乱戦になったようで、17時半に終わったという試合のスコアは12-9とか。
ところで、私が球場をあとにした後の6回表、県相のレギュラー中ただ一人の二年生の温品(ぬくしな)君がホームランを打ったそうですが、彼、小柄な内野手なのに、なんと今大会4本目なんです。大会記録が5本なのであと1本。5回戦ともなると、投手のレベルも相応ですが、梅雨が明けての連戦ともなれば好投手といえどもなかなか苦しい。今日の横浜商業戦、もし勝ち抜ければ期待できるかもしれません。
さて、常々、甲子園でも勝ち上がれるチームに甲子園へ行ってもらいたいと思っているのですが、この春のセンバツに出場した横浜高校と桐蔭学園、ともに初戦敗退でした。桐蔭学園は秋の関東大会で優勝していたのにですよ。
東海大相模は春の関東大会の覇者です。そうは言ったって、勝負事は、多少強くても結果はどうなるかわからないということなら、甲子園に行くのは、横浜や東海や桐光じゃなくてもいいのかもと思ったりもします。
ということで、公立校に期待したりするのですが、県相はちょっと試合時間が長すぎるかもしれません。インニングごとのインターバル、投球の間合い等々、甲子園はおそろしくスピーディーで、今のレベルでは、聖地へ行ったとしても、自分たちの野球はできないままで終わりそうです。
取り越し苦労かもしれませんがね。