チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

花も遅めの春、鎌倉松葉ヶ谷を散策

2018-02-20 11:18:34 | 湘南・鎌倉・三浦ぶらり
2月20日(火)

 先週の木曜日の15日は大船の病院の通院日でした。病院の近辺には早咲きの「玉縄桜」が何本も植えられていて、ちょうど咲き始めの時期に当たっていました。
 でも、今年は気温が低めですから、花も遅いかもと思いつつ、診察の後カメラを手に近づいてみると、

 案の定、一輪も
  開いていませんでした
  

 もう一つの早咲きの桜「河津桜」。家から駅に向かう途中で一本出会いますが、こちらは三分咲きほどに色づいています。でも、昨年、三浦海岸でほぼ満開の花を愛でたのが2月14日だったことを考えると、今年は少し遅くなっています。

 思い起こせば、この時期、春の訪れを拒むかのように冷たい風が渡って行く明石海峡。さすがにこちら逗子は寒風吹きすさぶということはありませんが、春の訪れの遅さといい花の開く時期といい、今年の湘南は明石にいたころと同じような感じがします。

 近隣の梅の咲き具合もほぼ同じで、逗子で梅の花をカメラに納めて明石に戻るとまだ蕾の状態、開花が10日から二週間ほど遅かったのを思い出します。要するに今年は、明石にいるんだと思えば、「そろそろ春が来るかな」と、のんびりとした気分になれるのかもしれません。

 それじゃあ、この週末はのんびり過ごそうかと思っていると、フィギアスケートで羽生クンと宇野クンが素晴らしいスケーティングを披露してくれました。国別対抗のスポーツにちょっと違和感を感じつつも、序盤は銀と銅にしか届かなかった日本選手が陥りつつあった金メダルの呪縛も解かれて、さすがにほっとした気分で迎えた日曜日。
 寝床から出ると、なかなかの好天気。なんとなく軽やかな気分になって、穏やかな日射しの下へ出てみたくなりました。

 逗子と鎌倉の境のハイランドの丘からいつものように富士山を眺めて、鎌倉方面への道を下ると、大町の奥の谷戸に出ます。
 この辺りは松葉ヶ谷(まつばがやつ)と言いますが、ここには妙法寺と安国論寺という日蓮宗の古刹が並んでいて、まずは妙法寺からお参りをすることに。

 お寺へ向かう道の
  日溜まりに咲く白梅
    

 境内に入ると、ちょっぴり
  春らしい感じが漂いましたが、
  

 この紅梅はまだ
  花が開いていませんでした
  


   中世の香のみ漂ふ浅き春   弁人


 さて、妙法寺というと、本堂の奥に有名な石段がありまして、

 仁王門の先に
  緑色の石段が見えています
  

 いちめんに苔むす、その名も
  「苔の石段」
  
  


   寒椿一輪苔の脇に落つ   弁人


 この石段の上に、その昔日蓮聖人が二十余年程暮らした庵があったとかで、今は「奥の院御小庵祉」となっています。さらにその奥に、鎌倉宮の祭神で、建武の中興の功労者の大塔宮護良親王の墓もありました。

 ここ松葉ヶ谷は、東に浄明寺緑地や名越の丘陵、南には長勝寺の材木座霊園の丘陵が広がっていて、冬の日射しにあまり恵まれないのかもしれません。

 次にお参りした
  安国論寺も
  

 気温が低いのか、まだ梅の花はちらほらで、その下のマンリョウの真っ赤な実が一・二輪ほど開いた白梅を圧倒している感じでした。

 本堂の脇に墓地があって、その手前に急な石段が現れました。どうも富士見台という景色の良い所へ登れそう。妙法寺の裏山へも登ったので、足はパンパンでしたが、もうひとふんばり。

 安国論寺の富士見台からの
  パノラマ
  


   早春の潮風優し古都静か   弁人


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

寒さ緩んだ連休に孫たちと過ごす

2018-02-14 10:29:51 | KAZU君&KANA君と妹君
2月14日(水)

 2月に連休があるといっても、今年はまだ寒いにちがいないと思っているところに、大宮のKAZU君から「12日の休日、お母さんがお仕事だから日曜日に泊まりに行くね」という連絡がありました。
 そのことを知った東京のKANA君、「日曜日にKAZU君と遊びたいから土曜日に泊まりに行くけどいい?」という電話が来ました。

 なんとか少しでも暖かくなってくれればいいがと天気予報を気にしていると、どうも土曜日は天気が下り坂のよう。KANA君のパパから、「横浜の屋内で遊べる所に行くので、よかったら一緒に」という連絡が入り、みなとみらいにある「オービィ横浜」という所へ向かいました。
 ここは、ゲーム機メーカーSEGAの運営するミュージアムとかで、いろいろな機器を使って大自然を体感できる施設のよう。

 CHUMUちゃん、
  まず虎さんと御対面
  

 大型スクリーンのシアターや極寒体験のできる部屋など、大人が楽しめるものもいろいろあって、ひと通りみんなで回りました。

 KANA君のお気に入りは、景色や動物との合成写真が撮れる
  「おもしろ写真館」
  

 実際に動物と触れ合える
  スペースもあります
  
  


   みみずくと眼を見開いて睨めっこ   弁人


 さて、KANA君一家、夕方逗子の家に落ち着いて一泊すると、夜降っていた雨も上がって柔らかい日射しが。今年初めて春を感じさせる朝が待っていました。
 朝食を終えてしばらくすると、早めに大宮を出たというKAZU君もやって来て、三人の孫が揃う長閑な日曜日となりました。

 みんなで
  運動公園へ
  

 「ほら、
  なわ跳びできるよ」
  

 「みんなで遊んだほうが
  いいかもね」
  

 CHUMUちゃんも
  楽しそう
  
  


   春泥を踏む子の笑顔ひかり満つ   弁人


 「おなかすいてきたね」
  「うん」
  

 公園から帰って、みんなで楽しくお昼ご飯を食べた後、KANA君とCHUMUちゃんは東京へ帰って行きました。

 その翌日、KAZU君のお母さんはまだ暗いうちの電車で大宮の会社へ。私が起きると、KAZU君、机に向かって残っていた宿題をせっせと片づけていました。
「おじいちゃん、宿題終わったら、今日はどこへ遊びに行こうか。遊園地なんかもいいかもね」
と、話しかけて来ましたが、暖かかったのは日曜日の一日だけで、外は強い北西の季節風が吹いています。そこで、
「今日は寒くて風も強いから、外で遊ぶのはつらいかも」
と言い含めて、とりあえず電車で大宮へ向かいました。

 実は、大宮の駅の近くに行ってみたい所がありまして、その名は
  「トミックス・ワールド」
  

 鉄道模型というと、「トミックス」と「カトー」というメーカーが有名なのですが、我が家のNゲージの東海道線モデルの調子が今一つで、最近走りが悪く、それがトミックス製なのです。
 横浜あたりの模型店でも直るのかもしれませんが、カトーの製品を勧める店員もいそうですし、せっかく大宮にはトミックス直営のお店があるのだから、今度KAZU君の所へ行く時には寄ってみようと思っていたのです。
 電車やその模型ならKAZU君も大好きなので、こういう日には格好の場所かもしれません。

 陳列ケースに並んでいる車輛を見ているだけでも、時間はすぐに経って行きますが、

 もちろん、
  ジオラマもありまして
  

 おかげさまで、Nゲージの電車も分解掃除をしてもらってちゃんと走るようになったし、KAZU君も、「そろそろお家に帰るよ」と言っても、「もう少し。ね、おじいちゃん」と言うくらい楽しんでくれて、やって来た甲斐がありました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春近し。丹沢の麓の里の「臘梅まつり」

2018-02-07 17:38:26 | お出かけ・散策
2月7日(水)

 立春を迎えて、たしかに日脚も伸び、その角度もいくぶんか高さを増してきているのですが、依然としてシベリアからの強烈な寒気の流れ込みが続いて、なかなか春の気配を感じることができません。

 まあ、冬季五輪の平昌から比べれば、まだましだと思ったりもするのですが、昨日届いた、宇都宮で双子を育てている姪からのメールには、「エアコンが利かなくなるほどの冷え込み、早く春が来てほしい」とありました。もしかしたら、室外機のホースの中が低温過ぎて働かなくなっているのかもしれません。
 かつて、娘が何年か札幌で暮らしていたことがありましたが、各家ごとに石油タンクが設置されていたり、とにかく寒さ対策は万全で、外は寒くてもちゃんと冬を越せるようになっているのです。そんなことを考えると、空っ風が豪雪地帯を越えて吹き込んでくる北関東辺りの寒さがいちばん厄介なのかもしれません。
 その点、逗子はなんといっても南関東。相模湾に面した温暖な所ですから、寒いのなんのと弱音を吐いている場合ではありませんが、いつもなら満開になってもいいくらいの梅の花もやっと開いたかどうか。早咲きの河津桜のほころび具合もかなり遠慮気味で、春を実感するにはもうちょっと時間がかかりそうです。

 とはいえ、ガラス越しに高くなった日射しを眺めていてもはじまりません。丹沢の麓で臘梅が満開になっているという情報が聞こえて来たので出かけてみました。

 東名高速大井松田インターから北へ県道を走ること15分ほどの所に、松田町寄(やどりき)という山里があります。

 数分ほど坂道を上って行くと、野菜畑と
  足柄茶の茶畑が広がり
  

 さらに数分、こんな看板が
  迎えてくれました
  

 なるほど、見上げると
  青空の中に黄色い花と香りが
  

 山の斜面に、地元の寄中学の生徒たちが卒業記念に植えたのを、地域の人たちがさらに増やして大切に育て、今では1500本もの臘梅が見事に咲くようになったとか。

 この時期、山道の向こうの花粉いっぱいの杉が
  気になりますが、
  

 淡い色合いが
  何とも言えません。
  

 ほぼ満開の臘梅を
  見上げたり見下ろしたり
  
  


   日溜まりの坂に臘梅匂ひけり   弁人


 一面に咲き誇った梅園を眺めながら
  歩を進めると
  

 梅園の上の
  展望の良い所へ出ました
  

 真ん中の灰色に見えるスポーツ広場が駐車場なのですが、どのくらい歩いたのか、黄色の花に見とれているうちに、ずいぶん高い所まで登って来てしまいました。


   足柄の山懐も春近し   弁人


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「スーパー・ブルー・ブラッドムーン」ですって

2018-02-02 16:47:54 | 身辺雑記
2月2日(金)

 一昨日、31日の夜の皆既月食。

 「スーパー・ブルー・ブラッドムーン」
  と言うそうです
  

 その年いちばん大きく見える満月を「スーパームーン」、同じ月に二回満月になる時の二回目を「ブルームーン」、皆既月食で赤みを帯びて暗くなる月を「ブラッドムーン」と言うそうで、その三つが重なったのだそうです。
 月食は満月の時しか見られませんが、皆既月食に加えて二つの珍しい現象が重なり、さらに雲に隠れることなく観察できたのですから、かなり希有な出来事だったに違いありません。

 2008年から約8年過ごした明石。なにしろ、東経135度の標準時子午線の通る町ですから、その子午線の上にある天文科学館にはずいぶんと通いましたし、日食や月食などの天文ショーの際にもいろいろな勉強をさせていただきました。

 その約8年の間に、部分日食が一回、これは梅雨空で空振りに終わりましたが、好天気の下での金環日食が一度ありました。2012年の5月だったと思います。
 今後日本で見られる日食というと、部分日食は何回かあるようですが、金環日食は2030年6月に北海道で、皆既日食のほうは2035年9月に北陸から北関東でということらしく、私の人生を考えると、2012年の金環日食は最初で最後と言っていいような出来事だったのかもしれません。

 ところが、月食となると事情が変わって、明石にいた頃、皆既月食だけで五回もありました。天気に恵まれてちゃんと観測できたのは、2011年12月と2014年10月の二回でしたが、そんなことを考えると、薄暗い赤みを帯びたオレンジ色の月にカメラを向けるのは今回が三回目ということになります。
 今後の皆既月食も、2021年、22年、25年、に現れるということで、経験からいっても、素人目には日食よりも月食の回数のほうが多いはずと思うのですが、それは観測できる機会ということで、実は、回数的には日食のほうが多いということを、かつて天文科学館の学芸員の方から説明をいただいたことがあります。

 要は、日食・月食時の太陽と地球と月の並び方、それにそれぞれの大きさの違いによるものなのですが、図にするとよくわかります。
 ちなみに大きさですが、太陽は大きくて遠いのでさておき、地球をバスケットボールに例えると、月はテニスボールくらいというのがわかりやすいでしょうか。ほかにもゴルフボールとパチンコ玉、メロンと梅の実という例えもあります。そんなイメージの上で、地球から見て、太陽光線の中を月が横切る(日食)距離と地球の影の中を月が通過する(月食)の距離を比べると、前者のほうが長いということは、その機会のほうが多くなるということなのです。一方、小さい物の影は大きい物には点として映るのに対して、大きい物の影は小さいものを大きく隠すので、後者(月食)のほうがその現象を確認できる範囲(地域)が広くなるというわけです。

 さて、そんな科学的な俄か知識はさておき、過去に「ブラッドムーン」なる写真は二回も撮ったことがあるし、なにしろ歴史的な寒波に見舞われている寒さの中です。「スーパー」だの「ブルー」だのということばが加わってはいますが、今回は「曇り空だったらそれでもいいや」と思っていました。そんな気分で窓を開けてみると、南東の空に雲はなく、なるほどご立派な満月。

 21時過ぎ。
  欠けはじめました
  

 30分後。
  皆既月食間近に
  

 皆既月食のもう一つの楽しみは、満月の夜なのにその時間帯だけ星空がくっきりと浮かび上がることです。今回も星がきれいでしたが、寒さの中、星座表を取り出して観察する気力はありませんでした。

 さらに30分。22時15分
  赤銅色の月
  


   寒月の赤鬼となり星睨む   弁人


 仕事に追われていたこともあったのかもしれませんが、以前は、宇宙だ、星座だ、天文ショーだといっても、そんなに関心があるわけでもなかったのです。
 これも明石で暮らしていたご縁でしょうか、「さびぃ!」とつぶやきながら、月の観察に何回もベランダに出る夜となりました。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする