7月1日(月)
☆ 13日(木)
文京区「あじさい祭」
白山神社
下町の鎮守の庭の額の花 弁人
同日午後は「小石川東京大学植物園」に
ハナショウブ
ミズカンナ
サルスベリの巨木
温室に
ミッキーマウスツリー
ゲンペイ(カズラ)クサギ
花の園 蚊を払ひつつひと休み 弁人
☆ 17日(月)
我が家のアガパンサス~その1
☆ 23日(日)
アガパンサス~その2
ひととせが巡り今年の梅雨の花 弁人
6月17日(月)
☆ 1日(土)
(「コロナ」が収まり、5年ぶりに保護者以外の観覧が可能になった)、東京の孫の運動会
2年CHUMUちゃん、「40メートル走」
6年KANA君の「100メートル走」
赤白帽に紛るる孫の運動会 弁人
☆ 7日(金)
鎌倉は海蔵寺にて花散歩
この季節は、やはり「アジサイ」
「シモツケソウ」
「イワタバコ」
西日差す花も眩しき古寺の庭 弁人
5月31日(金)
☆ 12日(日)
「関東インカレ陸上」(国立競技場)
2部ハーフマラソン
1位 パトリック君(上武大)
2位 太田蒼生君 (青山学院)
3位 高山豪起君 (国学院)
午後になると、競技場の楕円形の空に
次々と飛行機が
2020年から始まった、いわゆる「羽田新ルート」の着陸機。都心の上空を通過するので、その是非が問われるも、コロナ明けの今や、まさにひっきりなしの感。
☆ 21日(火)
お隣さんの「サツキ」
我が家の「オダマキ」
初夏の香や
隣家(となり)と(うち)とそれぞれに 弁人
☆ 25日(土)
横須賀高校野球部ОB、グランドに集うは
皆50歳~60歳・そして75歳の私
汗拭ふ かつての球児もいい親爺 弁人
去り難き、打ち上げの後
☆ 26日(日)
紫陽花、開花
今年は5~6輪咲きそうな気配の
アガパンサスのつぼみ
草花に「暑熱順化」を促さる 弁人
☆ 30日(木)
今年も逗子の花火大会は
ベランダから
海の香も添へて打ち上ぐ花火かな 弁人
いくら猛暑の夏と言ったって、もう9月に入って、三週間もすれば秋分です。炎天下とはいえ、日陰も少し長くなって、明け方にはエアコンを切ってもなんとかなりそうな感じもします。
昨日、横須賀のスーパーの屋上から海を眺めると、
抜けるような青空
南方海上にいる台風から流れて来る南風で雲が飛ばされちゃったのでしょうか、気温は30度以上の「真夏日」ですが、まさに「天高し」です。
車の外はうんざりする暑さと覚悟しながら、久しぶりに海でも眺めてみようかと、観音崎のほうへ行ってみました。
「たたら浜」から
房総半島を
海峡は空のみが秋 拭う汗 弁人
天気予報によると、今月中旬頃までは真夏日が続き、11月頃まで気温が高めで推移しそうとのこと。出雲駅伝は10月9日ですが、暑さの中でのレースにならないか心配です。
ところで、「暑かった夏」といえば、
まず浮かぶのが2010年。
明石へ行って二回目の夏でした。8月はすべて「真夏日」で、特に8月下旬から9月上旬の残暑が厳しかった。
当時二歳だったKAZU君を迎えに、夕方保育園へ歩いて向かう道の大西日、地獄のような暑さでした。
アルバムに、大蔵海岸で海水浴を楽しんだ時の写真がありました。
なつかしい
ちなみに、気象観測地点のデータを開くと、明石の月平均気温の高かったランクの一位はこの年の8月と1994年の8月が「29.1℃」で並んでいて、今年8月の「28.7℃は3位になっています。
何でもかんでも今年が一番というわけではないのですね。
今、明石の記録の中に「1994年」というのが出てきましたが、この年の夏も暑かった。もう30年近くも前になりますが、思い出は鮮明です。
ということで、暑い夏の次の思い出は1994年の8月です。
当時、娘(KAZU君のお母さん)が大学生で札幌におりまして、夏休み入っても涼しい北海道へ妻君と息子(KANA君のパパ)の三人で出向き、定山渓、小樽、ルスツ、洞爺湖を回る家族旅行をしました。最後はレンタカーを札幌で返し、千歳から飛行機で帰って来たのですが、最終日の札幌の気温、なんと観測史上最高の「36.2℃」だったのです。
お昼はサッポロラーメンと話していたのですが、当時の札幌、暖房には事欠かずとも、夏場の飲食店にエアコンなど考えられない時代、開いたままの暖簾の先のドアーを見るだけで汗が吹き出る感じになり、店に入れませんでした。
実は、この1994年8月7日の札幌の最高気温、29年間破られなかったのです。その間ずっと「あの日の札幌はとんでもなく暑かったなあ」と思い続けてきたのですが、10日ほど前の8月23日の夕方、「札幌で36.3℃、なんと観測史上最高の気温を記録」というニュースが流れました。
思い出の日の珍記録が塗り替えられ、ちょっと残念な気持ちにもなりますが、年々温暖化が進んでいる中、こんな長いこと破られなかったこと自体不思議で、2023年の記録的な猛暑の中で、8月23日は記憶に残る日になりそうです。
さて、観音崎からの帰り道。走水の丘から、
横須賀の町と富士
西に富士待ち遠しきや秋彼岸 弁人
梅雨明けの発表が出ていないに、ここ何日かの猛暑、呆れますね。
あまりの暑さに、外に出る気力なんぞ萎え失せて、エアコンの効いた部屋でおとなしくしていますが、今日は少し暑さがやわらいだ感じがしないでもありません。
四六時中世話になっているエアコンも少しは休ませなくてはと、今朝は一時スイッチを切ってみました。
窓を開くと、南風が流れ込んで来ましたが、ドライヤーの温風のようです。
テレビに映る川崎大師の風鈴市の光景を見ながら、「そうだ、我が家にもたしか風鈴があったはず」と、戸棚の中を探してみると、ありました。
木箱に入った
姫路の「明珍風鈴」
東京の下町で育ったもので、風鈴と言えば、まず丸いガラス製の「江戸風鈴」が浮かんできますが、澄んだ音色ということになると、やはり南部風鈴のような鉄製のほうに軍配が上がりそうです。
姫路の「明珍風鈴」については、2009年の4月末の記事で紹介してあるのですが、明珍の火箸の素材は鋳鉄より硬い鋼(はがね)ですから、より澄んだ音色と言ってもいいのかもしれません。
吊り下げてみました
短冊には、「只許清風到(ただ清風の到るを許す)」とありました。
やはり、風鈴ですから「音」が聞こえないと風情は伝わりませんよね。
さてと、動画をYouTubeにアップして貼り付けてみましたが、どうでしょうかね。
風温しも明珍火箸の澄みし音 弁人
そんな風情もやはり一時。動画をパソコンに移していると、首筋に汗がにじんで来まして、温度計に目を遣ると30度を越えていました。
涼をとったつもりも、ほぼ1時間で再びエアコンのお世話に。今晩、少し涼しかったら、澄んだ音色に清風を感じながらうとうとしてみましょうか。
紫陽花の季節。今年も
ずいぶん撮りました
歳時記の「紫陽花」を見ると、他に「七変化」とか「四葩(よひら)」とか「額の花」とかいう別名が載っていて、その歳時記を参考にしながら、前回の記事に、こんな駄句を載せましたが、
「田の里や耳にせせらぎ目に四葩」
紫陽花は花びら(実は花弁ではなく「顎片」)が4枚であるところから「よひら」と言い、「四片」を「四葩」と、格調のありそうな漢字を当てたのだと思います。
なるほど、ポピュラーな紫陽花は、花びら(顎片)が4枚です。
いわゆる「ホンアジサイ」
「ガクアジサイ」
この「ガクアジサイ」が日本古来の紫陽花で、上の「ホンアジサイ」は西洋で品種改良されて逆輸入されたものとかですが、それはともかく、この鮮やかな色合いから「和歌の世界でもけっこう歌われてきたのだろうな」と思いきや、万葉集にわずか二首載っているだけで、古今集以降の「八代集」には一首も入っていないそうです。
万葉集にある貴重な二首のうちの一つは、
「言問はむ木すら紫陽花
諸弟(もろと)らが練りのらんとにあざむかへけり」
という家持の相聞歌で、前後の歌を並べないと意味がよく読み取れないのですが、
大雑把に言えば、
(普段は物静かな私とはいえ、色の変わりやすい紫陽花ではありせんが、たとえ嘘でも「あなたが私に恋をしている」と言われたら、本気になってしまいますよ。いいですよね)
くらいの意味です。
やはり、紫陽花は「七変化」とも言われ、色が変化しやすく移り気というイメージが強くて、歌の世界では疎んじられていたのかもしれません。
他にはないのかなと調べると、平安後期に二首ありました。出典は異なりますが、藤原俊成とその子定家が一首ずつ詠んでいます。
「夏もなほ心は尽きぬ
あじさゐのよひらの露に月もすみけり」(俊成)
(夏だってしみじみとした趣を感じるものがある。紫陽花の花びらの上の水滴に月影が光っていたりして)
「あじさゐの下葉にすだく蛍をば
よひらの数の添ふかとぞ見る」(定家)
(夕暮れに紫陽花の葉の下に蛍が光り出すと、花びらの数が増えたかのように見える)
二首ともに「よひら」の語が入っていますが、歌の中心は「月」と「蛍」で、紫陽花は引き立て役に甘んじている感じです。
伝統的にマイナスのイメージの強かった紫陽花ということで、和歌の世界では、あまり好まれなかったようですが、近代に入って、新しい俳句が詠まれるようになると、そんなイメージも薄くなって、
ここでは「四葩」を季語とした俳句を挙げてみます。
「湯の滝の飛沫を浴びて四葩咲く」(今泉貞鳳)
「鍛冶の火を浴びて四葩の静かかな」(富安風生)
「老境や四葩を映す水の底」(三橋鷹女)
華やかな色合いとは裏腹に、心静まる風情があって、気分が落ち着きます。
まあ、紫陽花が「鮮やかで美しい」というイメージでとらえられるようになったのは、丸くて玉のような、より見映えのする「ホンアジサイ」が多くなったのも一因でしょうが、品種改良によって、さらに見応えのある園芸種がたくさん登場してきたことも要因なのかもしれません。
ふと目に留まって、「この紫陽花、上品で格別」と思ってよく見ると、花びらが4枚でなく八重咲だったりします。
八重「ガクアジサイ」
八重「ホンアジサイ」
こんな華やかな花がここかしこに咲いてくれると、梅雨の長雨時の鬱陶しさも、思わず吹き飛んでしまいます。
紫陽花が現代人に愛される花になっているのも頷けます。
ということで、紫陽花には一重の四葩と八重の園芸種があると認識して、それでは「カシワバアジサイ」はどうかなと、私のお気に入りの花を見に行くと、
八重でした
いつもの散歩道には、他にも二か所咲いているので行ってみると、やはり八重。
「そうか、もともとカシワバアジサイは八重なのかな」と思っていたら、そんなことはありまおんせん。
見つけました。
四葩の「カシワバアジサイ」
四葩.八重.本.額.柏それぞれに 弁人
ところで、「ガクアジサイ」の「ガク」、漢字では「額」で、小さな花の周りを四葩の「顎」が「額縁」のように囲っているからだそうです。したがって、「額の花」といえば「ガクアジサイ」のこととなります。
でも、丸い「ホンアジサイ」も花びらに見えるのは「顎」ですから、もし「顎の花」という言い方があるとすれば、それは「ガクアジサイ」だけでなく、紫陽花全般のことを指すことになりそうです。
かつて、明石の図書館で「アジサイの花に見えるところは花びらではなく顎である」ということを知って以来、「顎」という語が頭にこびりついて、「ガクアジサイ」は「顎紫陽花」で、自分は「額紫陽花」とは書きたくないと思ってきたのですが、この認識、違っていたようです。
思いつきからくる固定観念。注意しないといけません。