8月31日(水)
お盆明けにお母さんと明石へ帰って行った
KAZU君
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/4f/0034ea6fb2ee89415e28dd7698ec6fce.jpg)
一年前に、オランダのアムステルダムへ飛び立って行ったKAZU君でしたが、実は、いろいろな事情があって、この8月からお父さんが単身赴任という形をとることになり、二学期から再び明石の小学校へ通うことになりました。
細かい事情はいいでしょう。
まあ、はたから見れば、子どもの時期に海外生活を体験することは人生の上で必ずや大切な財産になると思ったりしますが、何事もそれなりの困難を伴うものなのです。
今回は、そういうことをいろいろと考慮し、いちばん大事なKAZU君本人の気持ちも踏まえての結論ということで、私どもは静観しながら見守って行こうということになりました。
以前、テレビで「教育環境という面では、子どもがいちばん幸せなのがオランダで、日本は先進国の中ではかなり下のほう」と聞いたことがあります。しかし、それはその国の風土の中で生まれ育った子どものことを指しているのかもしれません。
日本で生まれ育ったKAZU君、さまざまな面で異なった生活環境の中、子どもなりに生活のリズムがうまく軌道に乗らなかったようです。
それはともかく、一年で日本に引き揚げるというのはかなりの決断です。気がかりだったのは、KAZU君の気持ちのあり方というか、彼の心の中に何らかの翳りが残らなければいいがという危惧でした。
はたして、二学期から一年ぶりに復帰する小学校へスムーズに移行できるかどうか、一年間の海外生活がプラスになってくれるのかどうか、やはり心配の種は尽きません。
でも、大人がそんな心配を抱えた中で逗子にやって来たKAZU君、
「おじいちゃん、今度は明石でお母さんと二人でがんばるからな。いつでも遊びに来てな」
と言ってくれたので少しホッとしました。
こどもの国で外国の旗を目にしたKAZU君、
「オランダの旗はないけど、どこの国の旗か
知っとるのもあるで」と、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/8e/a15d08fdf2ddf93cd9fb9682b3fe1498.jpg)
屈託なく話しかけてきました
大人の心配をよそに、どうもKAZU君自身の気持ちは揺らいではいないようで、幼いなりにオランダでの体験も生かして行くのかなという感じもありました。
今、ヨーロッパは「IS」によるテロが多発しています。パリに続きオランダの隣りのベルギーのブルッセルでも起きました。そして、「IS」を抑え込む有志連合にオランダも加わっています。もちろん、このご時世ですから、日本だっていつ標的になるかわかりませんが、今のところは一つだけよけいな心配をせずに済みそうです。
とはいっても、日本が安全というわけでもなく、子どもたちがみな健全に成長しているわけでもありません。
現実には、いじめを受けて自ら命を絶ってしまったというニュースが時々流れ、集団リンチのような形で命を奪われたという衝撃的な事件も起きています。
学校生活に馴染めなかったり生活リズムがうまく作れなかったりすることも、陰湿な事件に巻き込まれる要因の一つですから、今はただ、明日から始まる二学期の学校生活がスムーズに流れて行くことを願うしかなく、おそらく、オランダへ戻ったKAZU君のお父さんも同じ気持ちでいるに違いありません。
こどもの国でしばし休憩した時の
KAZU君
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/ae/a199df0670620a3f4461e10243bb6858.jpg)
みどり濃き森の木々を眺めていましたが、はたして彼の胸中やいかに。
アムステルダムの風景を思い出しているのでしょうか。前々日のフライトで戻ったお父さんのことを思っているのでしょうか。はたまた明石での新しい生活を思い浮かべているのでしょうか。
案外、アイス食べたいなとか、今日はハンバーグがいいなとか、他愛のないことを考えていたのかもしれません。でも、物静かに座っている彼の後ろ姿を見ていると、たとえ離れていても、ずっと見守って行かなければと思わずにはいられません。
健気さも覚束なさも秋の雲 弁人
お盆明けにお母さんと明石へ帰って行った
KAZU君
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/4f/0034ea6fb2ee89415e28dd7698ec6fce.jpg)
一年前に、オランダのアムステルダムへ飛び立って行ったKAZU君でしたが、実は、いろいろな事情があって、この8月からお父さんが単身赴任という形をとることになり、二学期から再び明石の小学校へ通うことになりました。
細かい事情はいいでしょう。
まあ、はたから見れば、子どもの時期に海外生活を体験することは人生の上で必ずや大切な財産になると思ったりしますが、何事もそれなりの困難を伴うものなのです。
今回は、そういうことをいろいろと考慮し、いちばん大事なKAZU君本人の気持ちも踏まえての結論ということで、私どもは静観しながら見守って行こうということになりました。
以前、テレビで「教育環境という面では、子どもがいちばん幸せなのがオランダで、日本は先進国の中ではかなり下のほう」と聞いたことがあります。しかし、それはその国の風土の中で生まれ育った子どものことを指しているのかもしれません。
日本で生まれ育ったKAZU君、さまざまな面で異なった生活環境の中、子どもなりに生活のリズムがうまく軌道に乗らなかったようです。
それはともかく、一年で日本に引き揚げるというのはかなりの決断です。気がかりだったのは、KAZU君の気持ちのあり方というか、彼の心の中に何らかの翳りが残らなければいいがという危惧でした。
はたして、二学期から一年ぶりに復帰する小学校へスムーズに移行できるかどうか、一年間の海外生活がプラスになってくれるのかどうか、やはり心配の種は尽きません。
でも、大人がそんな心配を抱えた中で逗子にやって来たKAZU君、
「おじいちゃん、今度は明石でお母さんと二人でがんばるからな。いつでも遊びに来てな」
と言ってくれたので少しホッとしました。
こどもの国で外国の旗を目にしたKAZU君、
「オランダの旗はないけど、どこの国の旗か
知っとるのもあるで」と、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/8e/a15d08fdf2ddf93cd9fb9682b3fe1498.jpg)
屈託なく話しかけてきました
大人の心配をよそに、どうもKAZU君自身の気持ちは揺らいではいないようで、幼いなりにオランダでの体験も生かして行くのかなという感じもありました。
今、ヨーロッパは「IS」によるテロが多発しています。パリに続きオランダの隣りのベルギーのブルッセルでも起きました。そして、「IS」を抑え込む有志連合にオランダも加わっています。もちろん、このご時世ですから、日本だっていつ標的になるかわかりませんが、今のところは一つだけよけいな心配をせずに済みそうです。
とはいっても、日本が安全というわけでもなく、子どもたちがみな健全に成長しているわけでもありません。
現実には、いじめを受けて自ら命を絶ってしまったというニュースが時々流れ、集団リンチのような形で命を奪われたという衝撃的な事件も起きています。
学校生活に馴染めなかったり生活リズムがうまく作れなかったりすることも、陰湿な事件に巻き込まれる要因の一つですから、今はただ、明日から始まる二学期の学校生活がスムーズに流れて行くことを願うしかなく、おそらく、オランダへ戻ったKAZU君のお父さんも同じ気持ちでいるに違いありません。
こどもの国でしばし休憩した時の
KAZU君
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/ae/a199df0670620a3f4461e10243bb6858.jpg)
みどり濃き森の木々を眺めていましたが、はたして彼の胸中やいかに。
アムステルダムの風景を思い出しているのでしょうか。前々日のフライトで戻ったお父さんのことを思っているのでしょうか。はたまた明石での新しい生活を思い浮かべているのでしょうか。
案外、アイス食べたいなとか、今日はハンバーグがいいなとか、他愛のないことを考えていたのかもしれません。でも、物静かに座っている彼の後ろ姿を見ていると、たとえ離れていても、ずっと見守って行かなければと思わずにはいられません。
健気さも覚束なさも秋の雲 弁人